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ボードゲーム『イエス! ジンセイ』感想

台湾の夜市を舞台にしたボードゲーム、しかも気軽に遊べそうだということで買ってみたら予想以上の面白さでした。

プレイヤーは夜市の屋台の経営者として様々なメニューを作っていきます。

  • 食材/注文/攻防カードごとにシャッフルして置く。
  • コインの山を脇に置く。
  • 各プレイヤーは食材カード3枚と攻防カード2枚を引く。

でセットアップ完了。

手番ごとの手順は下記の通りです。(そのままインストになるぐらいの単純さです)

  1. 食材カードを3枚引く。
  2. 場に提示されている注文に相当する食材が手札にあれば、それらを捨てて料理とその料金を受け取る。
  3. 場の料理は基本的に3枚になるよう補充されるので手札がある限り料理を作れる。
  4. 手番プレイヤーは任意の回数、2元を支払って攻防カードを1枚引ける。
    1.  -[攻][補]カードは自分の手番のみ、何回でも使える。
    2.  -[防]カードは[攻]カードを使われたときに利用可能。
  5. 行うことがなくなったらターン終了。8枚を超えていたら8枚になるまで捨て、手番を次のプレイヤーに渡す。

を繰り返し、料理カードが尽きたらゲーム終了。一番お金を稼いだプレイヤーの勝利となります。

いわゆるハンドマネジメント/セットコレクションに相当するジャンルですが、攻防カードが恐ろしく強いため、緊張感は相当なもの。

食材を捨てさせられたり、罰金を徴収されたり。防御にしてもそれを誰かになすりつけるなどえげつなさにあふれています。

  • しっかりしたカードとコインの装丁が全体に華やかさを加え
  • 食材カードにしれっと紛れた使えない(腐った)食材が想定違いによる笑いを生み出し
  • 豪快な攻撃を返されるというリスクが緊張感をもたらし
  • 攻防カードによっては「警察がヤクザに負ける」シニカルさがアクセントになる

アートワークはもちろんシステムも豪快なカード群も、まさしく賑やかな夜の屋台の雰囲気です。

パッケージにしても

  • なぜか付属している割り箸
  • そのまま台湾のグルメガイドになる説明書
  • 成分表ライクかつニヤリと来るテキスト

と遊び心いっぱい。

個人的には、変則ルールである「先に8元を稼いだ人の勝ち」が運の良し悪しと攻防カードを買う/買わないのジレンマが組み合わさってよりオススメです。(特に一番稼いでいるプレイヤーはまっ先に攻防カードの対象になりますし)

手軽に遊べてしっかり楽しい小箱の醍醐味が詰まっていました。

ボードゲーム『アナクロニー』感想。

金・土に渡ってご紹介した『アナクロニー』収納。劇的にセットアップ時間が短縮されたので、早速、プレイすることにしました。

時空移動が可能になってしまったが故に近い将来の破滅が明らかとなったディストピアな地球の首都を舞台に、様々な資源を地球や未来から集めて脱出に必要な施設・資源を獲得していくというのがゲームの目的。

  • テーマと一致したゲームシステム
  • 各種プレイヤーキャラクターによる幅の広い戦略
  • 運の要素も絡む恐ろしく高いリプレイ性
  • アートワークと(拡張の)ミニフィギュアが織りなす没入性
  • 戦略通りに動け、大量得点を獲得できたときの爽快感

等が特に素敵な超重量級ボードゲームです。

広大なマップと冗長な個人ボード、そして覚えることがたくさんのルールなどが行く手を阻みますが、それを乗り越えた先に待っているのは、緻密なゲームプランニングと上手な資源のやりくりが必要とされる、やはりディストピアなゲームでした。

このゲーム、いわゆるワーカープレースメントとなっていますが、下記のシステムが特徴的です。

  • 地球(メインボード)でアクションを行うにはエグゾスーツと呼ばれるロボットが必要。
  • このロボットはワーカーがいないと操ることはできない。※
  • ロボット自体、1ターンで使い切りなので充電が必要。
  • ロボットが不要な個人ボードのアクションスペースを作るにはロボットで地球に出て資源を集めて建設する。
  • ワーカー自体を調達するにも基本的にはロボットに乗り込んで調達。
  • ワーカーは基本的に使った後は疲弊状態となり次のターンで使えない。
  • → 再利用するには水を飲ませて回復させたり強制労働で叩き起こす必要あり。

※固有能力や拡張によって無視されるケースもあります

何よりこのゲームを特徴付けるのが、「未来から資源を前借りできる」というシステム。建築に必要な素材はもちろん、水やワーカー、はては充電済みのエグゾスーツに至るまで未来の自分から借りられます。

ですが、借りすぎるて首が回らなくなるというのは世の常。借りた資源はタイムトラベル用の施設を作って過去に送り返さないと、ツケとして時空異常空間なるものが強制的に配置されます。

貴重な建築スペースを占有し、解消するにはより多くの資源とワーカーそのものを犠牲にしなければなりません。(マイナス勝利点のおまけ付き!)

反面、無事に返済できれば追加の勝利点が待っています。(クレジットカードで買い物をしたときに得られるポイントのようなもの。尤も、本ゲームでは勝利点で買い物はできませんが)

本ゲーム、ターンが進んでいくと地球に小惑星が衝突し、いよいよ終局へ向かいます。このとき、脱出に必要な条件が揃っていると、恐ろしく高い勝利点をたたき出せるので、これが実質的な勝利条件。

この条件も勢力によって異なります。(中には先述した時空異常空間を2つ作るというものも)

やることも多く、資源もシビアなものの、各勢力の脱出条件に満たすような行動ができるようになっていますから、戦略の方針は立てやすい方です。

ソロプレイは専用のボードとエグゾスーツを用います。ダイスとチップを合わせることで、ワーカープレースメント特有のアクションスペースを先取りされる緊張感が生まれています。

広いゲームスペースが必要で膨大なコンポーネントと格闘し、一つ一つの行動が重いので人は選びます。

ですが、全てのアクションがアイコンで示されているので覚えてしまえばサクサク進めます。

先述したリプレイ性、テーマ、没入感による快感は「これぞ重ゲー」と呼ぶにふさわしいものでした。

ボードゲーム『アナクロニー』専用オーガナイザーを組み立てました(2:個人ストック&収納編)

昨日から続いている超弩級ボードゲーム『アナクロニー』収納。今回は本作の特徴である個人コンポーネントの収納です。

個人サプライトレイ

これも個人的に感動したものの一つ。

  • ワープタイル
  • エグゾスーツマーカー
  • リーダーカード
  • 勢力旗
  • 各種マーカー
  • 早見表

を一つのトレイに収納。また、勢力ボード自体が蓋になるという抜けた発想。これによって、セットアップの時間が短縮。各プレイヤーにトレイを渡すだけです。また、ゲーム中に散らばりやすい資源をまとめる役目も買っています。

エグゾスーツミニチュア

(※作成時、手前の麺が逆になっていたため後ほど直しました)

拡張セットの肝、プレイヤーをゲームの世界に没入する立役者、エグゾスーツ。憎いことに基本セットに入っておらず、これが手に入ったのが不思議なぐらいの希少な品。

  • 発展
  • 救済
  • 支配
  • 調和

4つの勢力に加え、ソロモード&バリアントそれぞれを体現したロボットが、専用ハンガーにきれいに、一列に並びました。

そして、集合

こうして一式が揃いました。早速、収納です。

ヘックスタイル、個人サプライ、資源やタイルが最下部に置かれます。段差がついているのは後の伏線です。

拡張用のボード、タイムライン&スーパープロジェクト、そしてカードトレイが置かれました。

エグゾスーツが箱の中でずれることなく一列に並び…

拡張トレイ、予備のリソース、勝利点&エネルギーコアトレイも入ります。ここで、箱の底面が全て覆われました。

最後に

  • メインボード
  • マニュアル
  • スコアシート
  • プレイヤーボード
  • 発明タイル

が積み重なって見事完成。

まとめ

前に導入したKey to the City - Londonやテラフォーミング・マーズ用のオーガナイザーは「無くてもどうにか収納できる」ものではありましたが、今回は流石に無理。

今まで、これだけの容器を駆使して、スツールの空きスペースに置いていたのが

一つの箱に収まったのは革命的です。

プロの知恵と技術を堪能しました。

ボードゲーム『アナクロニー』専用オーガナイザーを組み立てました(1:共通コンポーネント編)

専用オーガナイザー

に続く第三弾はアナクロニー。コンポーネントの量も使うテーブルの広さも自分が今まで遊んだ中ではトップクラス。

そのため、このゲームを元の箱に収めると言うことが課題の一つではあったのです。

『アグリコラ』はもとより、『アルルの丘』ですら中箱に見えてしまうと言う超弩級。

インサートの大きさもそれに比してとんでもないサイズでした。

そんなこんなで、三連休を利用して組み立てスタートです。

なお、量があまりにもあるため、1ポスト完結ではありません。

タイル系

自勢力に利益をもたらす各種建物や首都が崩壊した後に配置されるヘックスタイルはジャストフィット。スロットは視認性をよくするだけでは泣く、取り出しやすいメリットも備えています。

スーパープロジェクトに必要な(そして追加の勝利点をもたらす)発明タイルは単なるトレイではなく、てこの原理で取り出せるようになっています。

ラウンドメーカーかつ「未来から資源を前借り」するための時間タイル、上級建物のスーパープロジェクトは一緒に収納。

前借りの際に生じた時間のゆがみを表すパラドックスタイルは底面に別途収納できます。

クロノボット・ダイス類

ソロプレイ用の“クロノボット”が用いる専用タイルにカスタムダイス、そして勢力旗のスタンドはここに一括。一度取り出してしまえばゲーム終了まで使わないってことで、割と硬めの蓋になっていました。

ワーカー・資源

これは感動したもののひとつです。

資源とワーカーを多用するゲーム+相当な広さのテーブルスペースを要するため、二段に分けて収納できるようになっているのです。

また、資源についてはキューブとタイルを分けて入れられるようになっているのもクールです。

カードトレイ

ターン開始時に配置されるワーカー/資源を決定づけたりゲーム終了時の目標カード。そして拡張に用いるトレイはキックスタンドでスペースを節約できるように。

小型パーツも蓋付きで収納です。

取り敢えずのまとめ

どれも工夫を凝らしていて、箱に合うように作られているなぁと言う印象でした。これから各個人コンポーネントがどう入っていくかは改めての投稿です。

思考の再整理としてのボードゲーム。(『ニュートン』ソロゲーム

今週はドハマリした構築やらドキュメント整理などで本当に仕事で頭が煮え立ちました。大量の情報に惑わされ、自分の立ち位置というか、目的が不明になったことも多数。

そんな自身の「ロードアベレージ」を下げていくため、まずは系統立てて頭を再整理する必要があるなぁと思って帰宅してプレイしたのが前に収納を紹介した『ニュートン』

机を模したアクションボードにカードを置き、そのアイコンに相当する行動――

  • 講義
  • 技術
  • 業績
  • 研究

を行い、偉大なる科学者達への路を探求していきます。上記行動、一見バラバラですが

  • 研究を行うためには旅をして見聞を広げる必要がある
  • 旅にも研究にもお金がかかるので業績をアピールする
  • 旅や研究の効率を上げるため技術を向上させる
  • 講義を受けて、よりよい行動を取れるようにする

と、密接に絡み合い、一つの目的――「高い評価(勝利点)」へと集約されます。

また、終盤になると一気に成果が上がっていく様は地道な研究が華々しい成果となるようです。

上記、最初は「あー、今回失敗したな」思いながらも70点以上と満足いく点数になりました。

写真映えのあまりしない茶色いコンポーネントに一、二回程度ではコツが分からない初見殺しのルール。

なのに、「手持ちの状況や全体の盤面で最良となる行動を把握し、細かいシナジーで成果を出す」ってのは、普段の仕事の頭の使い方として、非常に役立つなぁと思った次第です。

ボードゲーム『クランズ・オブ・カレドニア』感想。(と大いなるルールの勘違い

欲しい時には売られておらず、売られている時には持ち合わせが無かったボードゲーム『クランズ・オブ・カレドニア』。買って半年後にようやくプレイし、買って1年後に勘違いに気付きました。

プレイヤーはスコットランドの氏族の族長として

  • 鉱夫や木こりを雇い
  • 商人を雇い
  • 牛や羊を放牧し
  • 穀物/チーズ加工場を作り
  • 近隣氏族と売買し
  • 輸送力を上げて勢力拡大し
  • 海外との公易で希少品を手に入れ

そうして得たお金や資源で更に行動を増やす、やることいっぱいのゲーマーズゲーム。

こうしてマップに様々なコンポーネントが配置されていく様は小気味いいですし。カツカツの資源(特にお金)を管理していくのは好きな人には堪らない要素です。

で、そんなゲームの「勘違い」とは、4枚のモジュールからなるマップ。それを「人数分しか使わない(ソロプレイは2枚)」と思っていたことでした。

なので、ソロプレイ時のルール『コスト1の土地が全て塞がれる』際に安い土地が見つからずただでさえカツカツの資金が瞬く間に底を尽き高得点が取れなかったのです。

そんな中でプレイ動画を見て「あ、4枚マップ使えるのか」と知ることができたので昨日、早速プレイし、自己最高点を大幅に更新。

よく言われる「何事も先達は」は全くの真理だと改めて思いました。

百均グッズによるボドゲ収納『ニュートン』の整理。

専用オーガナイザーのプロが設計したフィット感は流石ではありますが、工夫でどうにか収納できるゲームもあります。

今日のテーマはそんな「どうにかなった」作品、『ニュートン』の話です。

プレイヤーは研究者となって欧州各地を周遊し、発明や研究をしていくというゲーム。

「机を模した個人ボードにアクションカードを置く」だけなのに、様々なアクションが絡み合い、細かなシナジーの積み重ねで勝利点が加速していくさまはえもいわれぬプレイ感です。

そんなお気に入りのゲームが無事に整理できました。

個人コンポーネント

このグッズがあったから整理が成立したと言っても過言ではありません。もとはといえばピルケース。

  • 旅路コマ
  • 研究者コマ
  • 旅人コマ
  • ディスク
  • 個人アクションカード

全てが過不足なく収納できたのには感動。ゲーム開始時に一式をポンと渡すだけの気軽さとコンパクトさは他の追随を許しません。

アクションカード

このサイズのカードは本型のケースがピッタリと経験上分かっていますが、特にこのゲームには調和しています。

タイル・トークン類

宝箱だったりトランクだったり。細かなトークン類が多いこのゲームでは分割型ピルケースが重宝します。

最後にまとめて

一つの箱には収まりました。こういうある程度余裕があるコンポーネントならまだ自分でどうにかなるので、専用とは使い分けです。

ボードゲーム『テラフォーミング・マーズ』ソロモードをプレイしました。

連投です。ルールを把握した上、専用オーガナイザーまで導入したテラフォーミング・マーズ。今まで積んでた分、減価償却するかのようにのめり込んでいます。

箱から取り出し、セットアップしていった結果。通常の複数人と異なり

  • 中立の都市と森が2個ずつ配置された状態でスタート
  • 初期TRは14
  • 称号、褒賞は使わない

に加え、「14世代で全てのグローバルパラメータ(気温/海洋/酸素)を最大値まで上げないと敗北」という、かなり厳しい制約があります。そんな厳しい制約下、4回ぐらいのチャレンジでようやくクリアしたのが先週末。

それからアプリでプレイのコツや処理を学んだことが功を奏して、今朝も無事にクリアしました。選んだ企業は優良企業筆頭〔エコライン〕。

とはいえ、他のプロジェクト後からも借りてギリギリ14世代目に地球化に成功できたのでヒヤヒヤものでした。特にこの《ダイモス落とし》で気温を一気に三段階上げられたのが助かりました。

総じて思ったことは

  • 「規定ターンでのクリア」が至上命題である以上、各資源の安定供給が肝
  • 勝利点は後から考える
  • 引きはもちろん、カードの取捨選択が大事

なので、「一人でも遊べるTCG」というのが正直な印象でした。

ボードゲーム専用オーガナイザー、第二弾。(テラフォーミング・マーズ)

以前導入したボードゲーム『Key to the City -London-』専用オーガナイザーに気を良くし、「これなら他も試してみたい」ということで組み立てたのは、今週になって遊び始めた『テラフォーミング・マーズ』です。

このオーガナイザーが気に入ったのは

こちらの個人ボード用のオーバーレイ。この手のゲームはプレイ中にズレてしまうと大変。また、各資源を表すものも同じなので、なおのこと区別をつける必要がありました。

そんな矢先にこの存在を知り、えいやっと注文。前回と同じ発売元でしたから組み立ての流れが把握できたのも幸いです。

スタートプレイヤーマーカーが火星探査車を模したものと遊び心満点でした。

ゲームの根幹をなすカード類。企業カードとプロジェクトカードは分けて整理できる上にスリーブごと収納可能。

もう一つの根幹、六角形タイルもジャストサイズです。別に分ける必要がある特殊タイル・海洋タイルも誂えられています。

資源や各プレイヤーのキューブは2段階開閉で取り出しやすくなっています。

最終的に、これらのコンポーネントが

とても綺麗に収納できました。

前回のKey to the City以上に値が張り、工数も多かったのですが、こちらは「ソロプレイ可能」という強みがあるので、今後も目にする機会は多そうです。

iOS版『テラフォーミング・マーズ』感想

今まで積んでいて、日曜日にようやくルールが把握できたボードゲーム『テラフォーミング・マーズ』

  • 「火星を地球化する」というテーマの勝利
  • 収束に向けての豪快な拡大再生産
  • ユニークカードが織りなすリプレイ感
  • 終了条件のトリガーと勝利点の天秤

等々、名作と言われる理由を身をもって体験。そこで、このゲームを習熟したいと考えて早速ダウンロードしましたiOS版。

なんと言っても「コンパクトで、対AI戦なら中断と再開も容易」というのが最大の魅力。資源の獲得や支払い、勝利点の計算もやってくれるのが非常に楽です。

また、忘れがちな「地球化に貢献すると上がるTR」が自動的に上がりますし、プレイできるアクションがハイライトされるというデジタルならではの魅力も満載です。

反面、「自分が今までどんなカードをプレイしたか」が盤面だけでつかめないのがちょっと難点でした。

それでも、やはり、「移動時や休憩時間にボードゲーム」で遊べるというのは、タブレット端末を買ってよかったと思うことの一つです。

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