タグ: Ubuntu Page 1 of 27

Ubuntu26.04でNextcloudをインストール。(Apache/MySQL/PHP8.5-FPM)

概要

  • Ubuntu 26.04
  • Apache

をインストールした状況で、「PHP-FPM」を稼働させた上でNextcloudをインストールしていくためのメモです。

この手順はゴールではなくスタートです

  • 本手順は「構築した」という始まりに過ぎません。
  • 「動く」手順ではありますが「初期設定」は以下が絡むため、これ以上に厄介です。
    • 初期設定
    • メール設定
    • redis設定
    • 各種セキュリティ
    • ログ設定
    • アプリのチューニング…
  • インターネット環境だろうとローカルだろうと、「データを取り扱う器」を構築した以上、データ保全という義務と責任がこれから重くのしかかります。
  • 本手順で「めんどくさい」と思った方は素直にOneDrive/GoogleDrive/Dropboxをお使いください。その方があなたもデータも幸せです。(実際、筆者が使ってるGoogle AI proなら月額2900円で5TBも利用可能です!)

再掲:Nextcloudというかサービス運営者に必要なのは「資格」ではなく「責任」です。

Ubuntu24.04のインストール時にも言いましたが、この理論は未だに私の中では真理です。

巷では「○○の資格があればこの運用は」的な話があるようですが:そもそも運用の方針を取り違えていると思います。

「救急戦隊ゴーゴーファイブ」に曰く

「資格? 馬鹿野郎、誰もそんなもの持ってねぇんだ! いいか、あるのは責任だけだ。戦う責任! あの子を傷つけちまった責任! そいつを果たすには、この地球を守るしかねぇんだ!」

私が言いたいことはこれに尽きます。

なぜ mod_php ではなく PHP-FPM を使うのか?

パフォーマンスとリソース効率を向上させるためです。

従来のmod_phpでは、PHPがApacheの全プロセスに組み込まれるため、画像ファイルのリクエストのようなPHPが不要な処理でもメモリを消費し、無駄が多くなりがちでした。

一方、PHP-FPMはPHPの処理をApacheから完全に独立させた専門のプロセスとして管理します。ApacheはPHPが必要なリクエストだけをPHP-FPMに中継するため、サーバー全体の動作が軽量かつ高速になります。

前提

  • OS: Ubuntu 26.04 LTS
  • → SSH接続できること。
  • ※root権限を持っていること。
  • この権限を持っていない場合、ここから先の設定はできません。
  • データベース: MySQL 8.0
  • Webサーバー: Apache 2.4
  • 実行ユーザーはwww-data
  • ホームディレクトリを /home/www-dataにしています。自分の環境に合わせてください。
  • ドメインとSSL/TLS証明書: 準備済みであること

筆者の好みでaptitudeを用いています。必要に応じてaptをご利用ください。

さっくりとはならない手順

  1. パッケージをインストールしていきます。
  2. PHP-FPMの設定を行います。
  3. PHPのパフォーマンス設定を行います。
  4. MySQLでDB設定を行います。
  5. NextcloudのDBを設定します。
  6. Apacheバーチャルホストの設定を行います。
  7. バーチャルホストの設定を有効化します。
  8. 設定の有効化とサービスの再起動を実施します。
  9. Webブラウザで初期インストールを行います。

必要なパッケージのインストール

PHP本体、PHP-FPM、Nextcloudが必要とする各種PHPモジュールをインストールします。

sudo aptitude install php php-fpm php-opcache php-pdo php-bcmath php-calendar php-ctype php-fileinfo php-ftp php-gd php-intl php-json php-mbstring php-mysql php-posix php-readline php-sockets php-bz2 php-tokenizer php-zip php-curl php-iconv php-xml php-imagick php-gmp php-apcu memcached

バージョンを確認します。

php -v

表示例

PHP 8.5.4 (cli) (built: Apr  1 2026 09:36:11) (NTS)
Copyright (c) The PHP Group
Built by Ubuntu
Zend Engine v4.5.4, Copyright (c) Zend Technologies
    with Zend OPcache v8.5.4, Copyright (c), by Zend Technologies

※Ubuntu 26.04はリポジトリを追加するまでもなくPHP8.5がインストールされます。※

PHP-FPMとApacheの連携設定

従来の mod_php を無効化し、PHP-FPMとの通信に必要な proxy_fcgi モジュールなどを有効化します。

  • mod_phpを無効化(もしインストールされていれば)
sudo a2dismod php
  • 必要なモジュールを有効化
sudo a2enmod proxy_fcgi setenvif header rewrite

PHPのパフォーマンス設定

Nextcloudのパフォーマンス向上のため、PHPのメモリ制限、OPcache、APCuを設定します。

  • php.ini の設定 (memory_limit)
sudo sed -i 's/memory_limit = .*/memory_limit = 512M/g' /etc/php//fpm/php.ini
  • OPcacheとAPCuの有効化

Nextcloud推奨の設定値を /etc/php//mods-available/ に作成・適用します。

  • OPcache設定
cat <<- __EOF__ | sudo tee /etc/php//mods-available/opcache.ini
opcache.enable=1
opcache.enable_cli=1
opcache.interned_strings_buffer=16
opcache.max_accelerated_files=10000
opcache.memory_consumption=128
opcache.save_comments=1
opcache.revalidate_freq=1
__EOF__
  • APCu設定
cat <<- __EOF__ | sudo tee /etc/php//mods-available/apcu.ini
[apcu]
apc.enabled=1 apc.shm_size=32M apc.ttl=7200 apc.enable_cli=1 apc.serializer=php __EOF__
  •  設定の有効化
sudo phpenmod opcache apcu

このphpenmodがハマりポイントでした。従来の ln -sではなく、専用コマンドを用いることでfpm / cli / apache-mod でも安定した運用が可能になります。

データベースの作成

Nextcloudが使用するMySQLデータベースと専用ユーザーを作成します。

  • MySQLにrootでログイン
mysql -u root -p

以下のSQLコマンドを実行します。YOUR_STRONG_PASSWORD は必ず強固なパスワードに変更してください。

CREATE DATABASE IF NOT EXISTS nextcloud CHARACTER SET utf8mb4 COLLATE utf8mb4_general_ci;
CREATE USER 'nextcloud'@'localhost' IDENTIFIED BY 'YOUR_STRONG_PASSWORD';
GRANT ALL PRIVILEGES ON nextcloud.* TO 'nextcloud'@'localhost';
FLUSH PRIVILEGES;
EXIT;

Nextcloudプログラムの配置

Nextcloud本体をダウンロードし、Webサーバーからアクセスできる場所に配置します。

  • 作業ディレクトリへ移動
cd /tmp && pwd

任意のディレクトリを指定します。

  • 最新版をダウンロードして展開
wget https://download.nextcloud.com/server/releases/latest.zip
unzip latest.zip
  • 展開したファイル一式をWeb公開用ディレクトリに移動
sudo mv nextcloud /home/www-data/
  • 所有者をWebサーバーの実行ユーザーに変更
sudo chown -R www-data:www-data /home/www-data/nextcloud

Apacheバーチャルホストの設定

Nextcloud用のApache設定ファイルを作成します。ここでPHP-FPMとの連携設定を組み込みます。

  • ログディレクトリの作成
sudo mkdir /var/log/nextcloud
  • ログディレクトリをwww-dataに修正。

これは、後のメンテナンス性を高めるためです。

sudo chown www-data:www-data /var/log/nextcloud
  • 設定ファイルの作成
/etc/apache2/sites-available/nextcloud.conf

を、teeで一気通貫で作ります。

# 【】内はご自身の環境に合わせてください
cat <<- __EOF__ | sudo tee /etc/apache2/sites-available/nextcloud.conf
<VirtualHost *:80>
    ServerName 【hoge.example.com】
    RewriteEngine On
    RewriteCond %{HTTPS} off
    RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
</VirtualHost>

<VirtualHost *:443>
    ServerName 【hoge.example.com】
    DocumentRoot 【/home/www-data/nextcloud】

    CustomLog /var/log/nextcloud/nextcloud_access.log combined
    ErrorLog /var/log/nextcloud/nextcloud_error.log

    <Directory 【/home/www-data/nextcloud】>
        Options -MultiViews
        AllowOverride All
        Require all granted
    </Directory>

    # PHP-FPM連携設定
    <FilesMatch \.php$>
        # SetHandlerで、phpファイルのリクエストをPHP-FPMのソケットに渡す
        SetHandler "proxy:unix:/var/run/php/php8.5-fpm.sock|fcgi://localhost/"
    </FilesMatch>

    # --- SSL設定 ---
    SSLEngine on
    Protocols h2 http/1.1
    SSLCertificateFile 【/etc/certs/hoge.example.com.crt】
    SSLCertificateKeyFile 【/etc/private/hoge.example.com.key】
    # 中間証明書が別に提供されている場合はこちらを有効化
    # SSLCACertificateFile 【/etc/certs/hoge.example.com.CA.crt】

    # --- 推奨SSL/TLS設定 ---
    SSLProtocol             all -SSLv3 -TLSv1 -TLSv1.1
    SSLCipherSuite          ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384
    SSLHonorCipherOrder     on
    SSLCompression          off
    SSLSessionTickets       off

    # --- セキュリティヘッダー ---
    Header always set Strict-Transport-Security "max-age=15552000; includeSubDomains"
    Header always set Referrer-Policy "no-referrer"
    Header always set X-Content-Type-Options "nosniff"
    Header always set X-Frame-Options "SAMEORIGIN"
    Header always set X-Permitted-Cross-Domain-Policies "none"
</VirtualHost>
__EOF__

※ こちらもMod_Securityによる連携は可能です。

設定の有効化とサービスの再起動

  • 作成したサイト設定を有効化
sudo a2ensite nextcloud.conf
  • 構文チェック
sudo apache2ctl configtest

Syntax OK と表示されることを確認

  • fpm/apacheサービスを再起動
sudo systemctl restart php8.5-fpm.service
sudo systemctl restart apache2.service
  • fpm/apache再起動確認
systemctl status php8.5-fpm.service
systemctl status apache2.service

active (running)と表示されていれば正常です。

Webブラウザでのセットアップ

最後に、Webブラウザで https://【設定したドメイン】 にアクセスし、画面の指示に従ってNextcloudの初期設定を完了させます。

  • 管理者ユーザーのユーザー名とパスワードを入力
  • データベース情報を入力
  • データベースのユーザー名: nextcloud
  • データベースのパスワード: データベースのパスワード
  • データベース名: nextcloud
  • データベースのホスト名: localhost (または localhost:3306)

これで、PHP-FPM上で動作するNextcloud環境の構築が完了します。

Ubuntu26.04にRedmine6.1をインストール。(並びにハマったところのメモ)

以下の環境でインストールを確認しています。

  • Ubuntu 26.04
  • Ruby: 3.3 以上 (Ubuntu標準パッケージ)
  • Redmine: 6.1-stable
  • DB: MySQL 8.x

本記事で実施すること

  1. Redmineを動かすためのパッケージがインストールできるように準備をします。
  2. Redmineを動かすためのパッケージ(Ruby/データベース/Webサービスなど)をインストールします。
  3. データベースやWebサービスの基礎設定を行います。
  4. Redmineの動作確認を行います。

想定している読者

  • 「Redmine」をUbuntuにインストールしてみたい
  • まずは動くところまで確認できればいい

前提

  • Ubuntuサーバの初期設定が終わった直後の状態を想定します。
  • DNSでドメインの名前が解決できることを前提としています
  • 環境は以下の通りです。
  • Apache系
  • MySQL
  • Ruby
    • 3.3 (Ubuntu 26.04)
  • また、パッケージ管理としてaptitudeを用いています。aptが好みの方はこちらに読み替えてください。

特記事項

  • 本手順ではRedmine 6.1.2をインストールします。
  • 本記事のredmineの格納ディレクトリは/home/www-data/redmineです。一般的なディレクトリ(/var/lib/redmine)と異なることを最初に注記します。
  • ほぼコピペだけで済むような構成にしていますが、一部、テキストエディタを使用する箇所があります。
  • また、自身の環境に合わせたりパスワードを設定する項目がありますのでそこは注意してください。

手順

必要なパッケージをインストールします。

  • パッケージ全体のアップデート
sudo aptitude update
  • 必要なパッケージのインストール
sudo aptitude install build-essential zlib1g-dev libssl-dev libreadline-dev libyaml-dev libcurl4-openssl-dev libffi-dev mysql-server mysql-client apache2 apache2-dev libapr1-dev libaprutil1-dev imagemagick libmagick++-dev fonts-takao-pgothic subversion git ruby libruby ruby-dev libmysqlclient-dev

apacheの追加モジュールをインストールします。

sudo aptitude install libapache2-mod-passenger

rubyのパッケージ管理(gem)を用いて必要なライブラリをインストールします。

sudo gem install bundler racc mysql2

「3 gems installed」が表示されればインストール成功です。

必要に応じてmysqlの初期設定を行います。

mysql_secure_installationによる初期設定を行います。

うまくいかない場合は以下を参照してください。

https://barrel.reisalin.com/books/bbf94/page/mysql-secure-installation

mysqlでDBとユーザーを設定します。

sudo mysql -u root -p

上記で設定した「mysqlのrootパスワード」を入力し、mysqlにログインします

CREATE DATABASE redmine character set utf8mb4;

DB "redmine" を作成します

CREATE USER 'redmine'@'localhost' IDENTIFIED BY 'password';

ユーザ "redmine"を作成し、パスワードを設定します。
この'password'は任意のパスワードに変更してください

GRANT ALL ON redmine.* TO 'redmine'@'localhost';
flush privileges;
exit

設定したDBでログインできることを確認します。

mysql -u redmine -p
SHOW DATABASES;
exit
  • 配置ディレクトリ作成
sudo mkdir -p /home/www-data/redmine

自分の環境に合わせます。

  • 所有者変更
sudo chown -R www-data:www-data /home/www-data
  • Redmine 6.1を入手
sudo -u www-data svn co https://svn.redmine.org/redmine/branches/6.1-stable /home/www-data/redmine

Redmineのコンフィグを設定します。

  • サンプルファイルをコピーしてコンフィグを編集
sudo -u www-data cp -pi /home/www-data/redmine/config/database.yml.example /home/www-data/redmine/config/database.yml

/home/www-data/redmine/config/database.yml

このファイルを教義・信仰に従ったエディタで編集してください。

database.yml 編集内容

production:
  adapter: mysql2
  database: redmine
  host: localhost
  username: redmine
  # rootからredmineに変更します
  password: "redmine用のパスワード"
  encoding: utf8mb4
# 本番環境(production)のみ設定を行います

Redmineのマイグレーションを行います。

  • Redmineのルートディレクトリに移動
cd /home/www-data/redmine/ && pwd

/home/www-data/redmine/ (Redmineを配置したディレクトリ)であることを確認します

  • Bundlerの設定

※26.04でハマったところです。Bundlerの設定を行う必要がありました。

sudo -u www-data bundle config set --local path 'vendor/bundle' && sudo -u www-data bundle config set --local without 'development test'
  • stringio競合回避

※これが一番ハマった部分です。Redmineが必要とするライブラリとUbuntu26.04のRubyのgemに齟齬があったため、これに気づかずエラーを繰り返しました。

sudo -u www-data bundle update stringio
  • bundle install
sudo -u www-data bundle install
  • シークレットトークンの発行
sudo -u www-data bundle exec rake generate_secret_token RAILS_ENV=production
  • DBマイグレーション
sudo -u www-data bundle exec rake redmine:load_default_data RAILS_ENV=production
  • 日本語化
sudo -u www-data RAILS_ENV=production REDMINE_LANG=ja bundle exec rake redmine:load_default_data
  • アセットのプリコンパイル

※これもハマりました。表示エラーが出てきました。

sudo -u www-data bundle exec rake assets:precompile RAILS_ENV=production

Apacheの設定ファイルを作成します。

【】を自分の作成したRedmineのサーバ名/ドメイン名に変更します。

cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/apache2/sites-available/redmine.conf
<VirtualHost *:80>
    ServerName 【hoge.example.com】
    # ServerNameは自身が設定したredmineに読み替えてください。
    DocumentRoot /home/www-data/redmine/public
    <Directory /home/www-data/redmine/public>
        Options -MultiViews
        AllowOverride All
        Require all granted
    </Directory>
</VirtualHost>
__EOF__

設定を反映させます。

  • ファイル作成確認
ls -l /etc/apache2/sites-available/redmine.conf
  • 設定ファイル有効化
sudo a2ensite redmine.conf
  • 初期サイト設定を無効化
sudo a2dissite 000-default.conf
sudo a2dissite default-ssl.conf
  • コンフィグファイル整合性確認
sudo apache2ctl configtest

Syntax OK を確認します

  • 設定反映前のapacheステータス確認
systemctl status apache2.service

active(running)を確認します

  • apache再起動
sudo systemctl restart apache2.service
  • 設定反映後のapacheステータス確認
systemctl status apache2.service

active(running)を確認します

Webページの表示を確認します。

http://設定したRedmineドメイン

でRedmineのトップページが表示されれば成功です。

直ちにadmin/adminでログインし、強固なパスワードを設定し直します。

Ubuntu26.04とQNAPの連携。

QNAPの構築も一段落したため、やりたいこと「LinuxサーバとQNAPをつなぎ、冗長化を持たせた大容量ストレージにする」を開始します。

そもそもNFS (Network File System) とは?

NFSは、主にUNIXやLinuxなどのOS間でファイルを共有するために開発されたプロトコルです。

一番の特徴は、リモート(NASなど)にあるフォルダを、自分のコンピュータのディレクトリツリー(/mnt/qnap など)の一部として組み込めることです。
一度マウントしてしまえば、ユーザーやアプリからはそれがネットワーク経由であるということを意識せず、通常のファイル操作と同じコマンド(ls, cp, mvなど)で扱えるようになります。

主な用途

  • Webサーバーのデータ共有: 複数台のサーバーで同じ画像データなどを参照する場合。
  • バックアップ: サーバーのログやDBのダンプファイルをNASに直接書き込む。
  • 仮想化環境: 仮想マシンのディスクイメージを保存する場所(ストレージ)として利用。

他の共有方式(SMB/CIFS)との違い

よく比較されるものに、Windowsで一般的に使われる SMB (Server Message Block) があります。QNAPはどちらも使えますが、以下のような違いがあります。

特徴NFSSMB (Windows共有)
主なOSLinux / UNIXWindows (Linuxでも可)
設定のしやすさ非常にシンプル(IPベース)ユーザー名/パスワードが基本
パフォーマンスLinux間なら非常に高速以前は遅かったが今は高速
権限管理LinuxのUID/GIDに依存WindowsのACLに依存

今回目指したこと。

sequenceDiagram autonumber participant U as ユーザー participant S as Linuxサーバ (OS) participant NC as Nextcloud (アプリ) participant Q as QNAP (NAS) Note over S, Q: 1. インフラ層のマウント設定 S->>Q: NFSマウント要求 (linuxserver:/NFS) Q-->>S: 接続許可・ディレクトリを /mnt/qnap に結合 Note over U, Q: 2. Nextcloudでの外部ストレージ利用 U->>NC: ファイル一覧を表示 NC->>S: 外部ストレージ設定に基づき /mnt/qnap を参照 S->>Q: NFSプロトコル経由で実データにアクセス Q-->>S: フォルダ・ファイル情報を返す S-->>NC: データを透過的に引き渡し NC-->>U: ブラウザ上にQNAP内のファイルを表示 Note over U, Q: 3. ファイルのアップロード時 U->>NC: ファイルをアップロード NC->>S: /mnt/qnap 配下に書き込み命令 S->>Q: ネットワーク経由でQNAPにデータを転送・保存 Q-->>U: 保存完了

手順

以下、作業メモです。

ステップ1:QNAP側でのサービス有効化

  1. コントロールパネル > ネットワークとファイルサービス > Win/Mac/NFS/WebDAV を開く。
  2. NFSサービス タブで「NFSサービスを有効にする(v2/v3, v4)」にチェックを入れ、「適用」。

ステップ2:共有フォルダの権限設定

  1. コントロールパネル > 権限 > 共有フォルダ で対象フォルダ(例:NFS)の「アクセス権の編集」を開く。
  2. 「権限タイプの選択」を NFSホストのアクセス に切り替える。
  3. 「追加」 を押し、ホスト名に *(またはLinuxのIP)を入力。
  4. 重要設定:
    • 権限: 「読み取り/書き込み」を選択。
    • Squashオプション: rootユーザーで操作する場合は「なし(NO_ROOT_SQUASH)」を推奨。
  5. 設定を保存し、表示されている ネットワークパス(今回なら /NFS)をメモする。

ステップ3:Linuxサーバー側でのマウント操作

  1. ツールのインストール(未導入の場合):
    • sudo apt install nfs-common (Ubuntu/Debian)
    • sudo yum install nfs-utils (RHEL/CentOS)
  2. マウントポイントの作成:
    • sudo mkdir -p /mnt/qnap
  3. 手動マウントの実行:
    • sudo mount -t nfs QNAPのIP、ホスト名:/NFS /mnt/qnap
  4. 確認:
    • df -h を実行し、ファイルシステム欄に QNAP のパスと容量が表示されれば成功。

ステップ4:自動マウントの設定(永続化)

サーバー再起動後も自動で接続されるよう設定します。

/etc/fstabは正直編集したくないファイル筆頭です。可能な限り先にやっておくことを強く勧めます。

  • /etc/fstabバックアップ

※バックアップと言ったところで、失敗した瞬間にサーバが立ち亜が楽なるは普通に発生します。慎重を期してください。

sudo cp -pi /etc/fstab /path/to/backup/fstab.$(date +%Y%m%d)
  • バックアップ確認
diff -u /path/to/backup/fstab.$(date +%Y%m%d) /etc/fstab

差分がないことを確認します。

  • /etc/fstab追記:
QNAPのIP、ホスト名:/NFS  /mnt/qnap  nfs  defaults,_netdev  0  0

※自分の環境に合わせます。

  • /etc/fstab追記確認:
diff -u /path/to/backup/fstab.$(date +%Y%m%d) /etc/fstab

以下の差分を確認します。

+ QNAPのIP、ホスト名:/NFS  /mnt/qnap  nfs  defaults,_netdev  0  0

テスト

  • NFSマウント解除
sudo umount /mnt/qnap
  • fstabマウント
sudo mount -a
  • マウント確認
df -h

は味気ないので

{
&nbsp; echo "| デバイスパス | タイプ | 全サイズ | 使用率 | マウントポイント |"
&nbsp; echo "| --- | --- | --- | --- | --- |"
&nbsp; df -hPT | grep -vE 'tmpfs|shm|devtmpfs' | tail -n +2 | awk '{printf "| %s | %s | %s | %s | %s |\n", $1, $2, $3, $6, $7}'
}

のワンライナーを用います。

デバイスパスタイプ全サイズ使用率マウントポイント
/dev/sda2ext4233G6%/
efivarfsefivarfs256K12%/sys/firmware/efi/efivars
/dev/sda1vfat1.1G1%/boot/efi
QNAP:/NFSnfs44.2T30%/mnt/qnap

などが表示されればOKです。

サーバの再起動

この段階で

sudo reboot

をかけておきます。序盤でfstabの不具合に気づかないと、後のサーバ運用そのものが詰みます。

Ubuntu26.04にPHP8.5/PHP8.5-FPMをインストール。

概要

Ubuntu 26.04でWebアプリ(Nextcloudを想定)を動かす際の柱であるPHPのインストールを行います。

盛大にはまったポイント

2026/04/23にリリースされた26.04。導入されるミドルウェアの最新性がキモでした。

筆者が前項でやったレポジトリ追加は「26.04には対応してない。そもそもミドルウェアが合ってない」など言われましたが、
「リポジトリを追加するまでもなく最新版がインストールされる」ことに気づきませんでした。

さっくりとした手順

  1. システムを最新化します。
  2. PHP 8.5本体を導入します。
  3. 必須モジュールをインストールします。
  4. PHP-FPMを導入します。
  5. 高速化設定を行います。(OPcache, APCu周り)
  6. 設定を反映します。

システムの更新

まずは標準リポジトリを最新の状態にします。

sudo aptitude update

PHP 8.5 本体と Redis サーバーのインストール

メタパッケージ(バージョン指定なし)を使用することで、OSが最適な 8.5 系を自動選択します。

sudo aptitude install php php-fpm php-common php-cli php-readline redis-server

当初筆者はPHP8.4を選択していたのですが、そこが盛大なはまりポイントでした。(PHPの動向を追っていなかったという失態もあります)

Nextcloud 必須・推奨拡張モジュールのインストール

Nextcloudの動作に不可欠なモジュール群を一括で導入します。

sudo aptitude install php-{bcmath,bz2,curl,gd,gmp,intl,ldap,mbstring,mysql,sockets,xml,zip,imagick,redis,apcu,memcached}

Apache 連携設定 (PHP-FPM版)

Apacheで PHP 8.5 を FPM 経由で動作させる設定です。

sudo a2enmod proxy_fcgi setenvif
sudo a2enconf php8.5-fpm
sudo systemctl restart apache2

5. PHP 8.5 高速化設定 (OPcache / APCu)

Nextcloudの警告を消し、パフォーマンスを最大化するための設定です。

  • OPcache設定の作成
cat <<- __EOF__ | sudo tee /etc/php/8.5/mods-available/opcache.ini > /dev/null
; configuration for php opcache module
opcache.enable=1
opcache.enable_cli=1
opcache.interned_strings_buffer=16
opcache.max_accelerated_files=10000
opcache.memory_consumption=256
opcache.save_comments=1
opcache.revalidate_freq=1
__EOF__

→ 既にあるファイルを上書きます。(切り戻し想定せず)

  • APCu設定の作成
cat <<- __EOF__ | sudo tee /etc/php/8.5/mods-available/apcu.ini > /dev/null
extension=apcu.so
[apcu]
apc.enabled=1 apc.shm_size=32M apc.ttl=7200 apc.enable_cli=1 apc.serializer=php __EOF__

 設定の有効化

sudo phpenmod opcache apcu

このphpenmodもハマりポイントでした。従来の ln -sではなく、専用コマンドを用いることでfpm / cli / apache-mod でも安定した運用が可能になります。

サービスの再起動と確認

sudo systemctl restart php8.5-fpm
sudo systemctl restart redis-server
sudo systemctl restart apache2
  • バージョンの確認
php -v

with Zend OPcache v8.5.4 等 と表示されれば正解です。

備考:PHPを用いるWebアプリ設定の確認

Apacheの各サイト設定ファイル (/etc/apache2/sites-available/*.conf) 内で、必ず 8.5 のソケットを指定してください。

<FilesMatch \.php$>
&nbsp; &nbsp; SetHandler "proxy:unix:/var/run/php/php8.5-fpm.sock|fcgi://localhost/"
</FilesMatch>

これを入れないと、

The requested URL was not found on this server.   
    
Additionally, a 404 Not Found error was encountered while trying to use an ErrorDocument to handle the request.

の非情なるメッセージが返ってきます。

Apacheのインストールと初期設定(Ubuntu 26.04)

概要

Ubuntu26.04にWebサーバーApacheをインストールします。最近のトレンドではNginxではあるものの、

  1. 豊富なモジュールとカスタマイズ
  2. 動的コンテンツの設定をしやすい
  3. 小規模サイトを立ち上げる上での手間の少なさ
  4. 外部ファイルやモジュールの連携により、以下のような細かい設定が可能
  • 自宅等からのアクセスログを残さず、ログの透明化を図る
  • Robots.txtを無視する悪質なクローラーの排除
  • mod_securityに代表されるWAF(Web Application Firewall)の設置

を考慮してのApache設定です。

さっくりとした手順

  1. (未実施の場合必須)UFWの設定を行います。
  2. Apacheのインストールを行います。
  3. Apacheの設定を行います。
  4. 設定の反映を確認します。

(未実施の場合必須)UFWの設定

この作業、サーバ移設などになれている人ほど陥る罠です。「設定はしっかりしている。なのにサンプルページすら引っかからない!」という場合、大概が「UFWでポート80/443を空けていない」パターンが大半を占めます。

大前提

SSH接続を許可(ポート22はSSH記事で許可済みを前提とする)。

設定の前の心構え:

UFWは堅牢であると同時に融通の利かない門番です。設定を間違えると「自分のサーバにログインできない」事態が易々と発生します。

そのため、この作業に臨む際は落ち着いて臨みましょう。コマンドを打つ際に3回ぐらい深呼吸してもいいぐらいの心構えです。

  • http通信を許可する
sudo ufw allow http comment 'Allow HTTP traffic for Apache'
  • https通信を許可する
sudo ufw allow https comment 'Allow HTTPS traffic for Apache'
  • 設定を確認する
 sudo ufw status verbose

上記、http/httpsが有効になっていることを確認します。

  • UFWが有効になっていない場合:有効化
sudo ufw enable 

インストールを行います。

  • パッケージ全体のアップデート
sudo aptitude update 
  • apacheのインストール
sudo aptitude install apache2
  • バージョン確認
apache2ctl -v
  • 表示例
Server version: Apache/2.4.62 (Ubuntu)
Server built:   2024-07-22T12:37:10
  • サービス稼働確認
systemctl status apache2.service

enabledactive (running)を確認します。

設定を行います。

  • 設定ファイルのバックアップ
sudo cp -pi /etc/apache2/apache2.conf /path/to/backup/directory/apache2.conf.$(date +%Y%m%d)

任意のバックアップディレクトリを指定します。

  • 設定ファイルのバックアップ確認
diff -u /path/to/backup/directory/apache2.conf.$(date +%Y%m%d) /etc/apache2/apache2.conf

差分が無いことでバックアップを確認します。

  • 設定ファイル追記
sudo tee -a /etc/apache2/apache2.conf > /dev/null << 'EOF'
ServerSignature Off
ServerTokens Prod
ServerName example.com
EOF

自分のサーバー名を英数字で置き換えてください。

  1. サーバーの署名をオフにして
  2. 最小限の情報のみを公開し
  3. Webサーバの名前を指定する

内容です。

  • 追記確認
diff -u /path/to/backup/directory/apache2.conf.$(date +%Y%m%d) /etc/apache2/apache2.conf
  • 差分内容
+ ServerSignature Off
+ ServerTokens Prod
+ ServerName 自分のサーバー名

設定反映を確認します。

  • 構文確認
sudo apache2ctl configtest

Syntax OKを確認します。

  • サービス再起動
sudo systemctl restart apache2.service
  • サービス再起動確認
systemctl status apache2.service

active (running)を確認します。

  • 設定反映確認
curl -I http://localhost

以下のように、ServerヘッダーにApacheのみが表示されていることを確認します。

Server: Apache

ノートPCサーバ化計画。(ノートPCのオートスリープオフ設定)

こちらで買っていた

LinuxデスクトップPCですら怪しい性能になったので、これをサーバに変えます。

  • Core i-5 7300
  • 8GB Memory
  • 256GB SSD

はサーバとして必要最小限以上の機能。何よりも「UPS/コンソールつきのサーバ」として家庭内運用ではこの上なく役立ちます。

今回の方針

  • Nextcloudサーバにする。
  • ローカルNWでのみ運用。DDNSやブロードバンドルータのポート解放などは行わない。
  • データストレージはNASをNFSマウントして利用。

Linuxサーバのインストール

今回選んだのは2026/04/23にリリースされたばかりのUbuntu26.04。

適当な方法でインストールメディアを作り、画面に従ってインストールするだけ。

ノートPCならではの制限解除

蓋を閉じてもスリープさせない設定

これが地味に重要です。

  • 設定ファイルのバックアップ
sudo cp -pi /etc/systemd/logind.conf /path/to/backup/logind.conf.$(date +%Y%m%d)
  • 設定ファイルのバックアップ確認
diff -u /path/to/backup/logind.conf.$(date +%Y%m%d)

エラーがないことを確認します。

  • 変更箇所

以下を修正していきます。

  • HandleLidSwitch=ignore
  • HandleLidSwitchExternalPower=ignore
  • HandleLidSwitchDocked=ignore
  • LidSwitchIgnoreInhibited=no

修正後、保存します。

  • 差分確認
diff -u /path/to/backup/logind.conf.$(date +%Y%m%d)

以下のような差分を確認します。

-#HandleLidSwitch=suspend
-#HandleLidSwitchExternalPower=suspend
-#HandleLidSwitchDocked=ignore
+HandleLidSwitch=ignore
+HandleLidSwitchExternalPower=ignore
+HandleLidSwitchDocked=ignore
 #HandleSecureAttentionKey=secure-attention-key
 #PowerKeyIgnoreInhibited=no
 #SuspendKeyIgnoreInhibited=no
 #HibernateKeyIgnoreInhibited=no
-#LidSwitchIgnoreInhibited=yes
+LidSwitchIgnoreInhibited=no
  • システム反映
sudo systemctl restart systemd-logind

システムの自動スリープ・サスペンドを分陰

sudo systemctl mask sleep.target suspend.target hibernate.target hybrid-sleep.target

→ システムのスリープ機能そのものを物理的にリンク切れにします。

これから

NASの設定確認やらApache設定やらが待っています。

Growi 7.5.x→7.5.yへのアップグレード

概要

Growi 7.5.x → Growi 7.5.yにアップデートする 手順です。

7.5.1 → 7.5.2への手順で実際に実施しています。

前提

さっくりとした手順

  1. Growiをメンテナンスモードにします。
  2. Growi・Elasticsearchのサービスを停止します。
  3. バックアップを取ります。
  4. gitコマンドで最新版をcheckoutします。
  5. アップグレードを行います。
  6. Growiのメンテナンスモードを解除します。
  7. アップグレードされたことを確認します。

メンテナンスモード有効化

  1. Growiに管理者権限でログインします。
  2. 管理トップ>アプリ設定に進み、「メンテナンスモードを開始する」をクリックします。
  3. トップページに戻り「メンテナンスモード」が表示されていることを確認します。

バックアップ

以下をバックアップします。

  • mongodbの格納データ
cat /etc/mongod.conf |grep dbPath

として、ここのディレクトリ一式を控えます。(筆者環境 /home/mongodb)

このディレクトリを任意の方法でバックアップします。

  • Growiの添付ファイル一式が納められているディレクトリ(ファイルアップロード先をlocalにしている場合のみ)
/growi/root/directory/apps/app/public

(筆者環境 /home/www-data/growi/apps/app/public)ここも念のためバックアップします。

※ 添付ファイルのアップロード先をAWSやAzureなどにしている場合は不要です

  • vpsや仮想ゲストの場合はシステム全体:推奨

スナップショット機能などでシステム全体をバックアップした方が確実で安心です。

ElasticsearchとGrowiの停止

  • Elasticsearchサービス停止
sudo systemctl stop elasticsearch.service
  • Growiサービス停止
sudo systemctl stop growi.service
  • サービス停止確認
systemctl status elasticsearch.service growi.service | grep Active

inactive(dead)を確認します。

作業前バックアップ

  • データディレクトリを丸ごとコピー (-aオプションでパーミッションを維持)
sudo cp -a /var/lib/elasticsearch/ /path/to/backup/dir/elastic_bk.$(date +%Y%m%d)

自分の環境に合わせます。

  • バックアップ確認
sudo ls -l /path/to/backup/dir/elastic_bk.$(date +%Y%m%d)

バックアップした内容があることを確認します。(※管理者権限でないとこのディレクトリを見ることはできません)

growiディレクトリに移動します

cd /home/www-data/growi && pwd

自分の環境に合わせます。(筆者環境/home/www-data/growi)

リリースタグを確認します。

  • リリースタグ取得
sudo git fetch --tags
  • リリースタグ確認
sudo git tag -l

スペースで確認していき、上記リリースサイトと同じバージョンがあることを確認します。

チェックアウトとインストールを行います。

  • 変更を一時的に退避
sudo git stash
  • チェックアウト
sudo git checkout 【バージョン】

リリースタグは再確認しましょう。今回は 2026/04/23にリリースされたv7.5.2を選択しました。

  • pnpm install
sudo pnpm i
  • ビルド
NODE_OPTIONS="--max-old-space-size=4096" sudo pnpm run app:build

→ ビルド時のメモリ大量使用を抑えるため上限を抑えています。

ElasticsearchとGrowiの再開

  • Elasticsearchサービス開始
sudo systemctl restart elasticsearch.service
  • Growiサービス開始
sudo systemctl restart growi.service
  • サービス開始確認
systemctl status elasticsearch.service growi.service | grep Active

active(running)を確認します。

メンテナンスモード無効化

  1. Growiに管理者権限でログインします。
  2. 管理トップ>アプリ設定に進み、「メンテナンスモードを終了する」をクリックします。
  3. トップページに戻り「メンテナンスモード」が表示されていないことを確認します。

バージョンアップを確認します。

  1. 画面下部にあるバージョンがチェックアウトしたバージョン(v7.5.x)であることを確認します。
  2. 各種機能(ページ閲覧や編集)などが正常に行えるかを確認します。

バージョンアップ後の作業

必要に応じてバックアップしたファイル一式やスナップショットを削除します。

Node.jsの混在環境の解消。

Ubuntu24.04サーバでGrowiを運用していた際に、2系統のNode.jsが独立して存在していた状況が発生しました。

環境

通常ユーザー環境

  • パス: /usr/local/bin/node
  • バージョン: v20.18.0(Nodesource経由のシステムインストール)
  • 状況: pnpmなどの最新ツールが利用不可、または古いバージョンを参照。

rootユーザー環境

  • パス: /root/.nvm/versions/node/v24.14.1/bin/node
  • バージョン: v24.14.1(nvm経由)
  • 状況: 最新版がインストールされているが、systemdなどのサービスから正しく参照できていない可能性があった。

そもそも論として

「各ユーザーにnvmをインストールすればいいのでは?」は確かにその通りですが、筆者サーバーはWebサーバ。つまり、nodeを主に用いるのはGrowi環境であり、

  • rootに最新Node.jsを使わせたい。
  • そして、sudo配下できちんとroot環境でのNode.jsを使いたい

という状況。これを直していきます。

さっくりとした手順

  1. 元々のNode.jsをアンインストールします。
  2. root環境の一本化と最新化を行います。
  3. ついでにGrowi起動スクリプトの動的かを行います。

Node.jsをアンインストール

※これを用いるまでに

sudo su -

の後、

which node

を実行し、

/root/.nvm/versions/node/v24.14.1/bin/node

rootが参照しているNode.jsが.nvm経由であることを確認し、

exit

でroot環境から抜けます。

  • 一般ユーザーが持つNode.jsをアンインストール
sudo apt-get purge -y nodejs
sudo rm -rf /usr/local/bin/node
sudo rm -rf /usr/local/bin/npm
sudo rm -rf /usr/local/bin/npx
sudo rm -rf /usr/local/bin/pnpm
  • hashをクリア
hash -r

一般ユーザーのNode.js系のプログラムの向き先を合わせる

  • Node.jsの向き先変更
sudo ln -sf /root/.nvm/versions/node/v24.14.1/bin/node /usr/local/bin/node
which node

/usr/local/bin/nodeを確認。

node -v

v24.14.1などを確認。

  • npmの向き先変更
sudo ln -sf /root/.nvm/versions/node/v24.14.1/bin/npm /usr/local/bin/npm
which npm

/usr/local/bin/npmを確認。

npm -v

11.13.0などを確認。

  • pnpmの向き先変更
sudo ln -sf /root/.nvm/versions/node/v24.14.1/bin/pnpm /usr/local/bin/pnpm
which pnpm

/usr/local/bin/pnpmを確認。

pnpm -v

10.33.2などを確認。

Growiの起動スクリプト修正

Growi起動スクリプト(growi-start.sh)を修正し、rootが見ているデフォルトバージョンを参照するように修正しました。

DEFAULT_NODE_VER=$(cat "$NVM_DIR/alias/default")
export PATH="$NVM_DIR/versions/node/$DEFAULT_NODE_VER/bin:$PATH"

この修正により、同じ場所を見るような運用が可能になります。

それでも残る問題点

将来的にnodeのバージョンを上げた場合、一般ユーザーでも

sudo ln -sf /root/.nvm/versions/node/v25.xx.yy/bin/node /usr/local/bin/node

のように帰る必要がありますが、そこは割り切りましょう。

Linux Webサーバの基本的な設定ミス(カモ)を狙ったログの傾向。

筆者のvpsに訪れる攻撃者。基本や最新のトレンドまで多くのパターンがあります。

そんな中、1分の間に大量の情報略取を試みる攻撃者のログがありました。

これらを紹介します。

ログ抜粋

例によって、テロリストに名前を与えないという哲学の元、アクセス者のグローバルIPは晒しません。

[Tue Apr 14 --:--:-- 2026] [security2:error] [client 192.0.2.10] ModSecurity: Access denied with code 404 (phase 1). [msg "[CUSTOM RULE] Host header is a numeric IP address. Blocked immediately."] [hostname "vps.example.jp"] [uri "/"]
[Tue Apr 14 --:--:-- 2026] [security2:error] [client 192.0.2.20] ModSecurity: Access denied with code 404 (phase 1). [hostname "vps.example.jp"] [uri "/.env"]
[Tue Apr 14 --:--:-- 2026] [security2:error] [client 192.0.2.20] ModSecurity: Access denied with code 404 (phase 1). [hostname "vps.example.jp"] [uri "/sendgrid.env"]
[Tue Apr 14 --:--:-- 2026] [security2:error] [client 192.0.2.20] ModSecurity: Access denied with code 404 (phase 1). [hostname "vps.example.jp"] [uri "/web/.env"]
[Tue Apr 14 --:--:-- 2026] [security2:error] [client 192.0.2.20] ModSecurity: Access denied with code 404 (phase 1). [hostname "vps.example.jp"] [uri "/static//etc/passwd"]
[Tue Apr 14 --:--:-- 2026] [security2:error] [client 192.0.2.20] ModSecurity: Access denied with code 404 (phase 1). [hostname "vps.example.jp"] [uri "/static//home/user/.aws/credentials"]

主な略取対象

どのようなファイルを見ようとしているのか?

言語・フレームワークの特定(Configuration Exploration)

  • 対象:
    • /settings.py (Django),
    • /config.js (Node.js),
  • 攻撃者の意図:
    • サーバの下調べです。フレームワークを特定することでどの脆弱性があるかを調べようとしています。

秘匿情報の取得(Environment Files)

  • 対象:
    • /.env
    • /sendgrid.env
    • /.env.local
    • /application.yml
    • /database.yml (Rails)
  • 攻撃者の意図:
    • 攻撃者がまず狙う情報です。ここにはデータベースの接続パスワード、SendGrid(メール配信サービス)のAPIキー、アプリケーションのシークレットキーがむき出し/平文で置かれていることが多いです。
  • 危険性:
    • ここが突破されれば、サーバのデータベースは私物化され、メール送信機能はスパムメール配信の踏み台にされます。

システムの脆弱性(Path Traversal & LFI)

  • 対象:
    • /static//etc/passwd
    • /static//etc/shadow
    • /static//proc/self/environ
  • 攻撃者の意図:
    • 静的ファイルのディレクトリから、強引にOSの中枢ファイルへ手を伸ばそうとしています。特に shadow ファイルなどは、ログイン情報の心臓部です。
  • 危険性:
    • /etc/passwd が奪われれば、サーバー内のユーザー一覧が露呈し、次の攻撃の正確な座標を与えてしまうでしょう。
    • /etc/shadow も暗号化されているとは言え、ローカル環境でハッシュ値を割り出されてしまいます。
    • 特に /proc/self/environ が読めると、実行中のプロセスの環境変数が丸見えになり、壊滅的な被害に繋がります。
  • 補足:
    • /staticこれは、特定のWAF(Webアプリケーションファイアウォール)や、リバースプロキシの設定(Nginxのエイリアス設定の不備など)をバイパスしようとする試みです。正規化の過程で // が / に変換される挙動を悪用し、本来アクセスできないディレクトリの外側へ飛び出そうとしています。

クラウドの鍵の窃取(Cloud Credentials)

  • 対象:
    • /static//home/user/.aws/credentials
  • 攻撃者の意図:
    • AWS(Amazon Web Services)のアクセスキー。サーバ内にこれを置きっぱなしにしている管理が甘い人たちを狙っています。
  • 危険性:
    • ある意味で最も危険と言えるでしょう。これを奪われれば、aws資産は攻撃者のビットコイン採掘場に変貌し、管理者の元には天文学的な請求書という地獄が待っています。

ここから分かること

彼らは「置き忘れ」や「甘い設定」を狙っています。

  • 初期値だから
  • 便利だからとstaticを使う
  • 管理が楽だから

などは組織の運用であって、攻撃者はそういうところが絶好のカモにしています。これは、私にも跳ね返る言葉ですが:

「ポーカーを始めて30分が過ぎても誰がカモか分からなければ、あなたがカモだ」

のウォーレン・バフェットの言葉はサーバ管理でも通用するというお話しでした。

LAMPサーバの一覧を表示するワンライナー。

UbuntuのLAMPサーバの環境確認に使える一式のワンライナーの紹介です。

 echo -e "| Item | Version / Status |\n|:---|:---|\n| **OS** | $(lsb_release -d | cut -f2) |\n| **Memory** | $(free -h | awk '/^Mem:/ {print $2" (Used: "$3")"}') |\n| **Web Server** | $({ apache2 -v 2>/dev/null || nginx -v 2>&1; } | head -n 1 | sed 's/^[ \t]*//') |\n| **PHP** | $(php -v 2>/dev/null | head -n 1 | cut -d' ' -f1,2 || echo "Not Installed") |\n| **PHP-FPM** | $(systemctl list-units --type=service | grep -o 'php[0-9.]*-fpm' | tr '\n' ' ' | xargs || echo "Not Running") |\n| **DB** | $(mysql -V 2>/dev/null | grep -oE '[0-9]+\.[0-9]+\.[0-9]+' | head -n1 | sed 's/^/MySQL /' || psql --version 2>/dev/null || echo "Not Installed") |\n| **Node.js** | $(node -v 2>/dev/null || echo "Not Installed") |\n| **Python** | $(python3 -V 2>/dev/null || echo "Not Installed") |\n| **Ruby** | $(ruby -v 2>/dev/null | cut -d' ' -f1,2 || echo "Not Installed") |"

全体の構造

このコマンドは echo -e を使用して、1つの大きな文字列を出力しています。

  • | Item | ... |:Markdownの表ヘッダーを作成しています。
  • $( ... )コマンド置換と呼ばれる仕組みです。カッコ内のコマンドを先に実行し、その結果を文字列の中に埋め込みます。

各項目の詳細解説

項目実行している処理の内容
OSlsb_release -d でOSの説明行を取得し、cut -f2 でタブ以降のOS名(Ubuntu…など)だけを抜き出しています。
Memoryfree -h でメモリ情報を取得。awk を使って「全容量($2)」と「使用量($3)」を抽出して整形しています。
Web Server{ apache2 -v || nginx -v } で両方を試し、見つかった方の1行目を表示。sed で行頭の余計な空白を消しています。
PHPphp -v の1行目から、cut を使って「PHP 8.x」のような名称とバージョンのみを取得しています。
PHP-FPMsystemctl で起動中のサービス一覧から php*-fpm に一致するものを探し、trxargs で横一列に並べています。
DBまず mysql -V を試し、バージョン番号を正規表現で抽出。それがなければ psql(PostgreSQL)を確認します。
Node / Pythonそれぞれ -v または -V オプションでバージョンを確認。インストールされていなければ "Not Installed" を返します。
Rubyruby -v の結果から、最初の2単語(例:ruby 3.x)だけを抜き出しています。

出力イメージ

実行すると、以下のような表がターミナル(またはMarkdown対応のエディタ)に表示されます。

ItemVersion / Status
OSUbuntu 24.04.4 LTS
Memory5.8Gi (Used: 3.8Gi)
Web ServerServer version: Apache/2.4.58 (Ubuntu)
PHPPHP 8.3.30
PHP-FPMphp8.3-fpm
DBMySQL 8.0.45
Node.jsv20.19.2
PythonPython 3.12.3
Rubyruby 3.2.3

サーバー構築直後の確認や、GitHubのIssueに環境情報を貼る際にとても重宝するものです。

Page 1 of 27

Powered by WordPress & Theme by Anders Norén