筆者が最も好きな2人用ボードゲームである『宝石の煌めき デュエル』に、待望の拡張版が登場しましたので、そのご紹介です。
本記事は、基本セットである『宝石の煌めき デュエル』のルールや魅力をすでに知っている方を対象としています。
プレイ前の懸念
「シンプルさが売りな『宝石の煌めき』を複雑にしたデュエルに、さらに要素を足して大丈夫なのか」という点が最大の懸念でした。
なぜなら、オリジナル版と異なる
- パズル的なトークン配置
- 3つの勝利条件
- 特殊効果による駆け引き
など、デュエルは単体でも十分に要素が詰まったゲームだからです。
追加された主な要素
今回の拡張では、勝利条件を緩和する効果やボード上のトークン配置に直接作用するカードなどが登場し、大きく分けて3つの要素が加わりました。
- 新トークン「ガラス」
- 新カード「偽造者カード」
- 新たな「王侯カード」
この拡張の良かったところ
実力差をいい意味でひっくり返すカード群
ガラス・トークン1つを他の素材2つやワイルドカードとして使う効果により、中盤の展開の停滞が解消されています。また、「確保2枚」や「王侯カード獲得」といった効果によって計算が狂い、有利だった盤面が一気に逆転するドラマが生まれます。
得点に絡まないが盤面を大きく変える王侯カード
新登場の王侯カードも盤面に大きな影響を与えます。勝利条件である「勝利点10」や「王冠10」を「9」に減らす効果は、数値以上のインパクトがあります。さらに、パズル的なトークン配置のルールを無視してトークンを獲得できる爽快感もあります。
新たなトークンという思考軸
真珠や黄金を巡る争奪戦に新しい思考軸が加わりました。全体でトークンが4枚増えたため、初期配置の時点で盤面に並ばないトークンが発生します。これにより、カウンティングや確率計算が難しくなりました。
ただでさえ不足しがちな真珠が枯渇しやすくなったため、真珠に頼らない確保手段を考える必要が出てきます。
気になったところ
更に複雑なルール群
オリジナルの『宝石の煌めき』に比べてデュエルはルールが多く、説明に時間がかかるゲームでした。そこに新しいトークンとカードが加わったことで確認事項が増え、最初のプレイ時はマニュアルを頻繁に確認することになりました。
アイコンの視認性
本作は言語依存がないデザインですが、拡張のアイコンは一貫して分かりづらいと感じました。偽造者カードは勝利に直結するほど強力なため、効果を知らないプレイヤーが極端に不利になります。アイコンが小さく直感的に理解しにくいため、ボードゲーム初心者には勧めにくい印象を受けました。
価格
内容物がトークンとカードのみであることを考えると、2,500円強という価格には少し躊躇するかもしれません。
まとめ
『偽造者』という名前ですが、実際には戦略の幅を広げ、中盤の停滞感を無くし、終盤の逆転劇を生み出すための要素が詰まった作品です。
圧倒的な知識や経験の差が勝率に出やすかった本家『宝石の煌めき』と比べ、運と展開の要素が加わったことでリプレイ性が大きく向上しています。
2人でボードゲームを遊ぶ機会が多い方や、『宝石の煌めき デュエル』が好きな方にとっては、持っておいて損のない拡張セットです。本家からデュエルへと遊んできた方に、ぜひ一度試していただきたいです。