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2023年GWボードゲーム会で遊んだ作品。

こちらぶりとなる比較的人数が多いボードゲーム会。

大型連休中ということもあり、長く楽しむことができました。

持ち込んだ作品ピックアップ

ブラッディ・イン

  1. 宿泊客を招き入れる。
  2. 宿泊客を買収する。
  3. チェックイン時とチェックイン後で宿泊客の数が違う。
  4. なぜか宿屋の懐が膨らんでいる

の不謹慎ゲーム。システム自体はとても良くできているのがまた楽しいです。終始、不穏な言葉で盛り上がっていました。

Dive!

これまたコンポーネントが好評でした。特に2ゲーム目のライトオプションが難易度を高くしていました。

キャンバス

  • シンプルなルール
  • とかく映えるコンポーネント
  • できあがった「作品」の品評

などが本当に楽しいゲーム。追加した投票システムもいいアクセントになってくれました。

ポンペイ滅亡

歴史的に有名な事件を舞台にした不謹慎ゲーム。

人を増やした後に迫り来る溶岩から人を避難させるその様は、街の滅亡を追体験するかのようでした。

Aqua Garden

何度か言及している水族館経営ゲームをようやく4人で回すことができました。

サメに特化したプレイヤーが恐るべき得点を叩き出してたのが印象的です。

サラダマスター

「お題に合いそうな野菜/穀物/果物を場に出すだけ」の簡単ルールでありながら、盛り上がりが尋常ではありませんでした。

ボドゲ会のスターターとして、あるいはアイスブレイクや時間調整として小回りが利く作品。

こちらは改めて別に紹介の機会を設けます。

ボードゲーム『GRAVITY TRAX -The Game Course-』感想。

ブロックでもありパズルでもあるソロゲーです。

概要

こんな形のタイルやレール、柱に床板が合わさっています。

カードにはお題が示されていて、

  • 使うパーツ
  • スタートとゴール

が書かれています。

つまり、前提と結論が与えられているので「途中経過をどうすれば結論に導き出すことができるか」

を考えながらパーツを配置。

最終的に起点にあるボール置き場のスイッチを押すことでボールが解放され、レールに従って滑り落ちていきます。

ボールが目的地までたどり着けばクリア。

感想

普段お世話になっているボードゲームカフェの店頭でパッケージやデザインに惹かれて購入。この選択肢は当たりました。

「ピタゴラ装置」を作っていくようなワクワク感

実際に様々なコースを辿ってボールが滑り出していく様は見ていて飽きません。

結論から仮説を作っていく楽しさ

先述したように、

  • 前提(使うパーツ)
  • 結論(スタートとゴール)

は決められています。なので、(お題にミスがない限り)確実に答えはあります。

そこから「このパーツだとコースアウトした。足りないところは何か」

「ゴールの一歩手前でこけるということはスタートからもう一度やり直そう」

などの思考が回転する様はとても楽しいです。

まだ8門しか解けていませんが、この時点でしっかりとしたやり応え。残りの問題、時間を見つけては解いていきたいです。

ボードゲーム『the Fox in the Forest』感想。

ファンタジーな世界観に比してシビアな戦略。リプレイ性も高くて程々の時間で終わるのも魅力的な2人用カードゲームでした。

◎概要

プレイヤー達は西欧の童話の登場人物として、森の冒険へと出かけます。魔女や国王、狐や白鳥などお馴染みのキャラクターの力を借りることで相手より優位に立ち回ったり逆転することができるでしょう。
しかし、勝利を求めすぎると童話ならではの報いが待っています。

時には謙虚に立ち回ることも求められます。どちらが相手よりも先に勝利点を得られるでしょうか?

◎ゲームシステム

いわゆるトリックテイキング。

  • 1ラウンド13トリック
  • スートは3種類
  • ランクは1~11
  • マストフォロー
  • 切り札あり
  • バーストあり
  • ビディングなし

と言えば分かる方には通じると思います。ラウンドごとに得点を計算し、21勝利点を先に取ったプレイヤーが勝者となります。
(※必要な勝利点はオプションで変えられます)

◎素晴らしいと思った点

○カード効果によるトリック操作

これが最大の魅力です。全ての奇数ランクに

  • トリックに負けた側がリードできる
  • トリック中に切り札を変えられる
  • 相手のフォローを半強制にする

などの効果があるので、たった33枚のカードの2人プレイでも楽しめる設計になっていました。

○勝ちすぎると全てを失うバースト

本ゲームのもう1つの魅力。トリックに勝ちすぎると童話の悪役のような報いが――“勝利点0”が待っています。逆に勝ち数が少ないと謙虚な者として多くの勝利点を得ることができます。

ゲームの序盤から終盤まで「勝ち負けをどうコントロールするか?」「相手を勝ちすぎる状態に持ち込むには?」などの思考と読み合いが生まれます。
特に、互いに6トリックずつ取っていたときの最終トリックの緊張感は得がたいものがありました。

○初期手札の強弱の緩和によるリプレイ性

上述した2つの相乗効果です。手札にランクやスートの偏りがあっても挽回できるチャンス/逆転される可能性が最終盤まで読みにくくなっています。そして、最大6枚の非公開情報があるので確率計算を完全に読み切ることが難しくなっています。

◎やや残念な点

○スートの見分けがつきにくい

スート「月(紺)」と「鍵(水色)」。両者が青系なので見誤ってしまうときが何度かありました。鐘のスートがオレンジなので、せめて1つは緑系にしてほしかったという感じです。

○例外処理が少し面倒

「9:魔女」や「1:白鳥」を同時に出したときに迷いがち。ルールをよく読めば腑に落ちるのですが、言語依存に慣れていないプレイヤーと遊ぶときには注意が必要です。

◎まとめ

他のレビューでも書かれているとおり「トリックテイキングなのに2人用」の存在はそれだけでも貴重。

ルール選択によってプレイ時間を調整できるのも魅力的。なので、ボドゲ会の待ち合わせで2人が先行した時にも役立ってくれるでしょう。

ファンタジックなイラストとスリリングなゲーム展開をスキッとしたコンポーネントに落とし込んだ小箱ならではの傑作です。

多目的スコアシート。(電卓付き電子メモパッド)

百均で見つけ思わず購入です。

700円商品と結構高額。ですが、

  • ソーラー電卓
  • 電子メモ

が一緒になったもの。

広げたときのサイズはiPad miniより少し小さいかなという程度です。

「ボードゲームのスコア計算と記録を一緒にやってくれる」と思いました。早速、この使い勝手を確かめるために『アグリコラ』を広げます。

思った通り、右側のメモの所に得点源をかき、左の電卓で計算。最終スコアを記入する余白もありました。

また、iPadと比べて断然安価なのでボードゲームカフェやオープン会で広げても大丈夫ですし、各人がスマートフォンの電卓を立ち上げる必要も減ります。

何のかんので便利なので職場用にも持っておきたいやつでした。

ソロゲーと背景。(2023年3月)

集中してボードゲームソロを行う気分となったので、そのときの簡単な記録と「それを用いた撮影」です。

アルルの丘

準備やプレイ時間の兼ね合いなどで稼働率は低いながらも充実感が強い作品。

今回は割とオーソドックスに「15点建物を3軒建てる」を目標にして120点を取ることができました。

アンダーウォーターシティーズ

コンポーネントが綺麗でフレーバーも大好きなのにゲームシステムが難解な『アンダーウォーターシティーズ』。今度こそクリア(7つの都市をつなげて100点を取る)を目標にしていたものの、90点とあと10点届かず。

コツは飲み込んできたのでもう少しやりこんでみたいです。

アグリコラ

こちらは別項で取り上げるサプライの使い勝手を確かめるために遊んだもの。

職業がかみ合って60点を超えることができました。

コンポーネントをしっかり手に取って動かしながら考えるという行為そのものが好きなので、もう少し時間を作らないとと感じます。

ボードゲーム『旅のあと』感想。

チップドラフトとセットコレクションが程よくまとまり、プレイ中の会話も盛り上がる中量級の良作です。

【概要】

プレイヤーたちは旅行先(京都/シンガポール)から帰ってきたばかり。

「何をしたっけ」
「この観光名所はどこだったか」
「ホテルはここだったはず」

とおのおのの記憶が微妙に食い違っています。そこで、各人は断片的な記憶を頼りに旅の詳細を思い出そうとしています。

【ゲームシステム】

ぱっと見はタイル配置ですが、その実はチップドラフト。

各手番、規定の枚数のチップのかたまりを個人ボードに条件に従って配置。これを繰り返していき、タイルと同じ形にチップが並んだら得点が発生。

このとき、

  • 共通ボードにタイルが置かれていない場合:個人ボードと同じ箇所にタイルを配置。完成ボーナスと記憶ボーナスを入手
  • 共通ボードに先にタイルが置かれていて完全に一致:完成ボーナスと記憶ボーナスを入手
  • 共通ボードに先にタイルが置かれていて一部が一致:完成ボーナスと記憶ボーナスの一部を入手
  • 共通ボードに先にタイルが置かれていて一致せず:完成ボーナスのみ入手

となっているため

何も置かれていない場合は先行しての配置を目指し、置かれている場合はそれに合わせるという協力と競合が生まれます。

全てのチップが配布されたらゲーム終了。共通目標や個人目標に合わせて最終得点計算となります。

【このゲームの好きなところ】

○ドラフトがもたらすインタラクション

先にお伝えしたように、「チップを配置してからタイルの形が決まる」システム。
そこにランダムに加わる記憶のチップ(名所や公園などの色が書かれています)のドラフトが加わることで

「後一手で完成するけど上家に完成されそう」
「配置したいけどこの指示通りに置けるか?」

といった読み合いが生まれます。

○共通ボードかセットコレクションか

上述した共通ボードを目指す他の得点源として、レストランやショッピングエリアの大量配置ボーナスやゲーム開始時に配られる個人目標があります。
そのため、既にある共通ボードの得点を無視してでも完成を目指す余地は残されています。なので、ゲーム中は

「私の記憶が確かなら京都タワーはここにあった」
「そこにレストランなんてなかった。いいね?」

など、各人の“記憶の捏造”で盛り上がります。

○厚手でしっかりしたコンポーネント

『パッチワーク』と同じぐらいの箱の大きさでありながらぎっしりと詰まったコンポーネントはどれもしっかりとしていて、遊びごたえは充分。

各ランドマークを立てて配置できるスタンドなども心憎い演出です。

【このゲームの難点】

●実質的に4人専用ゲーム

3人では余剰のチップが生まれ、2人ルールは準備がちょっと大変です。個人ボードを東西南北に設置することからも、人数を選ばず遊べるというわけではありません。

●終盤の巻き返しが難しい

この手のゲームの常として、先行して走っている人を差しきるのは大変です。序盤のミスが終盤、致命的に響いてしまうのも難点です。
ライトに見えて一手が重いゲームと言えます。

【まとめ】

インスト合わせて1時間ほどで終わるゲームながらもインタラクションや合間の会話で盛り上がることができる良作。

個人的には、配置ゲームでありながらスペースが固定されているのでテーブルが広がらずに済むというのも好感です。

  • 4人揃っている
  • 変則的なタイル(?)配置を行いたい

という方に手に取っていただきたいゲームです。

ボードゲーム『メナラ』感想。

文句なしに映える盤面やわかりやすいルール、息詰まる緊張感が楽しめる協力型バランスゲームです。


後述する問題点からおいそれと遊べる作品ではないのですが、ここぞという状況下で盛り上がることができます。

【概要】

プレイヤーはマレーシアの秘境にある遺跡を復元しようと試みます。
しかし、復元のための指示を間違えたり柱を倒してしまうと「呪い」として復元の要求が高くなります。
果たして、プレイヤーは遺跡を崩壊させることなく復元することができるのでしょうか?

【ゲームシステム】

いわゆるバランスゲームです。

各プレイヤーは難易度の数だけ柱を渡されます。そして、手番ごとに復元指示のカードをめくっていき、それに従っていきます。
床板が柱で埋まったら直ちに床板を足していくことになり、階層が増えます。

もしこの時に

  • 従うことができない指示が出た
  • 柱を倒してしまった
  • この指示に従うことは難しいと判断した

場合、クリアへのハードルが一段高くなります。(クリア条件の階層が増えます)

  • 全ての床板/柱を置ききった
  • 全ての指示を実行した
  • 床板が崩落してしまった

がゲーム終了のトリガー。クリア条件を満たしていれば全員の勝利。そうでなければ全員が敗北します。

【やや残念だと思った点】

筆者にしては珍しく、マイナス点から書きます。

○ 外部要因で失敗する要素が大きい。

バランスゲームの宿命と言えます。物理的に(文字通り)積み上げるゲームのため、

  • 誰かがテーブルにぶつかった
  • ドアの開閉や人の出入りなどで振動が発生した
  • 袖やネックストラップ等が触れた

だけでゲームは終わります。その失敗要因をゲームに参加していない人/ものに求めるのは酷です。
(特に家に猫がいる場合は大惨事が発生します)

○ 他責思考の人と奉行問題

協力型ゲーム全般に言える問題点はここでも発生します。
「巻き戻し」が物理的に無理なゲームでは特に顕著です。

上記の明確な欠点がありますが、それらがクリアできれば他のゲームにない素晴らしい特徴があります。

【良かったと思った点】

○ とかく映える盤面

カラフルな柱と床板が幾層にも積み重なる盤面は「これぞアナログゲーム」と呼ぶにふさわしいものです。

○ 明快なルール

カードによっては「床板を柱ごと上位の層に持ち上げる」的なものがありますが、大概は柱を置くものばかり。
そして、床板の柱が埋まったら新たな床板を積み上げるというわかりやすいルールは言語依存に抵抗があるプレイヤーでも楽しめます。

○ 一目瞭然の達成感

(文字通り)目に見えて目標が達成できているか否かが分かります。物理的な障害を乗り越えて目的が達成できたときの喜びはひとしおです。
また、得意な人は高難易度の指示を担当して苦手な人には簡単な指示をやってもらうなどの「協力型ゲームのいい点」が発揮されるケースもあるでしょう。

○ 高いリプレイ性

ゲームの性質上、全く同じ盤面になることがありません。失敗した場合は難易度を下げて再チャレンジ(あるいはその逆)できますし、
「どうすれば良かったか」「次に失敗しないためには?」「記録、更新しよう」といった感想戦も盛り上がります。

【まとめ】

状況/場所/人を選ぶゲームであるものの、

  • 体を使うバランスゲーム
  • とても映える盤面
  • 協力ゲームならではの達成感

は他に得難い体験をもたらしてくれるでしょう。この手のアプリ化がまずできない(できたとしても難しい)ボードゲームは個人的に高評価。
クローズ会や自宅会で遊びたい一本です。

【備考】

本ゲームの勝利条件には抜け道があります。

「床板が崩落してしまった場合にゲームは直ちに終了。終了時に規定の階数に達していれば勝利」

というもの。すなわち、規定階数に達した箇所があったら「それ以外の床板をわざと崩落させて」クリアするプレイングもあり得ます。(冒頭の写真は“うっかり”手が滑って崩落させました)
こういう戦略を見越した上でのプレイもまた、本作の醍醐味でした。

同盟パズル。(アプリ版『ガイアプロジェクト』アンバス人チャレンジ)

久しぶりの『ガイアプロジェクト』の投稿。ダー・シュワームに次いで好きな種族であるアンバス人でのナイスプレイがありました。

まずは結果

184点。高得点ではありますけれど、この難易度なら200も時々あります。にもかかわらず、こうして投稿したのは理由があります。

同盟数

5同盟と惑星改造ボーナスによる追加の同盟タイル。ここまできれいに取れたのは久しぶりです。

しかも、最後の同盟は衛星を繋ぐのに必要なトークンがなくなったため

  1. 研究でQICを入手する
  2. フリーアクションで以下の資源変換を行う
    • QIC→鉱石
    • 鉱石→パワートークン
  3. 同盟接続

を行うことができました。

他にも…

  • 研究トラック「知識」を上げずに研究4ゴール
  • キッチリ取れたラウンドバスごとに同盟×3点の上級タイル
  • 最終ラウンドのブースター(鉱山×1点)

といった細かくもいいプレイを行うことができました。

  • 得られる鉱石が多め
  • 受けも攻めもやりやすく
  • 首府能力でゴリ押しもできる

好みの種族ですアンバス人。

ボードゲーム『タッジーマッジー』感想。

18枚のカード、2回のドラフトでひりつく勝負が楽しめる「花束」をモチーフにしたカードゲームです。

概要

プレイヤーはロンドンでお茶を楽しむ人たち。合間合間に花束を贈り、その(行間ならぬ)花間にメッセージを込めようとしています。限られた時間の中で、誰が一番メッセージをうまく伝えることができるでしょうか?

ゲームシステム

いわゆるドラフトとセットコレクション。流れは以下の通りです。

  1. 各プレイヤーには2枚のカード(花)が配られます。
  2. 1枚を表(花束)、もう1枚を裏(思い出)として隣接するプレイヤーに公開します。
  3. 隣のプレイヤーはそれらの中から向きを変えずに受け取ります。選ばれなかったカードは保持します。(裏のカードは受け取るまで見られません)
  4. これを2回繰り返し4枚の花からなるアレンジを作ります。このとき、「披露の準備」と書かれてればそれに従います。
  5. カード(花)に従った得点計算を行います。

これを3ラウンドに渡って繰り返し、一番高い得点を獲得したプレイヤーが勝利となります。

良かったと思った点

コンボの多彩さ

18枚のオールユニークなカードはいずれも組み合わせれば得点の相乗効果が見込まれます。運と戦略が合致して大量得点を出したときの喜びはかなり得がたいものがあります。

虚々実々のブラフ

上述したように「一枚は表/一枚は裏」で隣のプレイヤーに選択を任せるため、

「表に弱めのカードがあるけど裏はいいカードなのか?」
「相手、既にこちらが取ったカードとコンボするカード見せてるけど……」

と、裏をかいたりしてやられたりの駆け引きが最大の魅力です。

シンプルで美麗なイラストに込められたメッセージ

「カード」というより「タイル」と言った方がいい大きく厚いカード(日本版)に描かれた美麗なイラストは並べるだけで花束という形。
いずれもカード効果と合った花言葉が書かれているのもまた魅力の一つです。

やや残念だと思ったところ

経験者有利となるテキスト量

TCG慣れしていない人にはちょっと手間取るテキストがカード上にいくつかあります。(特に思い出と花束の位相を参照するカードなど)そして、そのテキスト慣れがそのままゲーム上の得点行動につながります。

  1. 最初に全てのカードを全プレイヤーに見せる
  2. インスト時に実際の流れを説明すると共に得点を披露する

の処理は必要です。

“徒花”マリーゴールドの使いどころ

これは一項目を使うべき問題。

このカードは披露の準備(得点計算の前)として他の花を捨て札にする強烈なデメリットがあります。
これによってコンボの邪魔となるカードを払うことができるのもまた事実ではありますが、引いた(引かれた)時に顔に出るほどです。

まとめ

最初に言ったように、たった18枚、2回のドラフト。4枚のカードで駆け引きやコンボを楽しめるのは、さすが『ウイングスパン』のデザイナーによる作品。
15分~30分と手短に終わるので言語依存に抵抗がないプレイヤーがいる中でのスターターやアイスブレイクにぴったりでした。

ボードゲーム『キャンバス』感想。

ようやく崩す機会がありました。話題になっていただけあって、

  • とにかく映える盤面
  • 比較的シンプルでわかりやすいルール
  • 高いリプレイ性
  • 楽しい感想戦

などが秀逸なゲームとなっていました。

概要

プレイヤーは芸術祭に参加する画家。コントラストや強調、余白などを意識しながら主催者の意向に沿うように定められた条件に沿った絵を出品していきます。

良かったと思った点

視覚に訴えるコンポーネント群

3枚のクリアなカードを背景のカードと組み合わせて一対の絵にするアイディアはとかく壮観。ゲームが進むごとに盤面が華やかになり、「絵を出品する」気分を高めてくれます。

インストしやすいルール

プレイヤーのアクションは2つのみ。

  1. カードを取る
  2. カード3枚を組み合わせてリボン(得点)を得る

右に行けば行くほど資源(パレット)を消費する制限がカードを取るアクションで発生するものの直感的で分かりやすいです。絵を組み合わせることによって発生する細かい得点計算も裏に書かれている親切設計なのもポイントです。

上記のリボン(得点_を成す条件も毎回のように組み合わせが変わりますし、一定数存在する特別ボーナス(銀リボン)もあるので「ああでもないこうでもない」とのジレンマに悩まされるでしょう。

今風の脱落しないゲーム進行

サドンデスもなければ失点要素もありません。また、各プレイヤーには「3枚の絵」が確実に残るので最後までゲームに参加できます。

やや残念だと思ったところ

ダウンタイムの長さ

「組み合わせによって効率的な得点を重ねられる」が弱みになる形。高得点を目指すプレイヤーがいると手番が遅くなりがちです。(特に条件が複雑な場合)

写真撮影の悪条件

これは「映え」のお話。

アクリル板+スリーブと光が乱反射する悪条件が揃います。進行中や感想戦で写真をアップしたい方がいる場合は、その旨を伝える方がベターです。

まとめ

  • インパクトも見栄えも十二分なコンポーネント
  • 分かりやすいルール
  • 程よく終わるプレイ時間

はライト層を引きつける要素に満ちあふれています。特に、「どのカードをどの順番で重ねていくか」はアナログゲームの強みと言えるでしょう。

個人的には壁掛け用の穴まで箱にあり、パッケージそのものが一枚の絵になるのが特にお気に入り。
(インテリアとして機能するためにずっと部屋に飾られて崩す機会が失われていたほどです)

そのため、飾りにすることなく普通に遊んでいきたいと思った一本でした。

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