ボードゲーム『ポンペイ滅亡』、個人的に遊ぶことが多いために、以下、ルールの覚え書きです。
前準備
ボードの準備
- ゲームボード(グリッドが描かれたポンペイの地図)を広げます。
- ボードの穴が空いている部分に「ヴェスヴィオス火山」を組み立てて置いておきます。
コマの準備
- 2~3人:各プレイヤーに30個のコマを配ります。
- 4人:各プレイヤーに25個のコマを配ります。
火山タイルの準備
2013年の再販版なら、
- 溶岩タイル45枚(片面プリント)
- 溶岩タイル3枚(両面タイル)
があります。基本ルールでは45枚の片面プリントを全て袋に入れておきます。
デッキの準備
『パンデミック』のように、ある程度操作されたデッキを用います。
- 市民が描かれたカード×53
- 前兆(Omen)カード×7
- A.D.79カード×2
を分けておきます。
- 市民カードを4枚ずつ、7個の束に分けます。(28枚)
- 残りの25枚の市民カードに前兆(Omen)カード7枚を入れて良くシャッフルします。
- シャッフルした前兆(Omen)カード入りのデッキを、以下のように処理します。
2~3人の場合
シャッフルした前兆(Omen)カード入りのデッキから下15枚を抜き出し、そこにA.D.79カード1枚を入れてシャッフル。残り17枚をその上に置きます。
4人の場合
シャッフルした前兆(Omen)カード入りのデッキから下15枚を抜き出し、そこにA.D.79カード1枚を入れてシャッフル。残り22枚をその上に置きます。
これが、後半戦トリガーのデッキになります。この上に、残りのA.D.79カードを1枚載せておきます。(表にしておいた方が良いでしょう)
更にその上に最初に切り分けた4枚の7つの束から2つを置きます。
全体の構造を上から
2~3人 | 4人 |
---|
4枚の束 | 4枚の束 |
4枚の束 | 4枚の束 |
A.D.79カード | A.D.79カード |
前兆(Omen)カードが入っていて、A.D.79カードが入っていない17枚の束 | 前兆(Omen)カードが入っていて、A.D.79カードが入っていない22枚の束 |
前兆(Omen)カードが入っていて、A.D.79カードが入っている15枚の束 | 前兆(Omen)カードが入っていて、A.D.79カードが入っている10枚の束 |
手札の配布
- 最初に切り分けておいた4枚の束を1つ、各プレイヤーに渡して初期手札とします。
- 選ばれなかった束(1~3)は箱にしまいます。
こうして、適当なプレイヤーからゲームを進めます。
前半-1-入植フェイズ
- 各プレイヤーは手番ごとにカードを1枚公開し、そこの番号に一致するエリアにコマを置いていきます。
- 置いたらデッキからカードを1枚、上から引いていきます。
この手番を続け、最初の「A.D.79カード」が公開されたら前半2に進みます。
前半-2-縁者と予兆
- 各プレイヤーは手番ごとにカードを1枚公開し、そこの番号に一致するエリアにコマを置いていきます。
- この時、自分のコマを置く前の、既に置かれている番号にいるコマを数えます。
- その、既に置かれているコマの一人同じぶんだけ、「他の共通するエリア」and/or「何も番号が書かれていない中立地帯」に自分のコマを置いていきます。(例えば、3番にコマを置きます。そこには2つのコマが置かれていました。なので、色を共通する2番のエリアや何も数字が書かれていないエリアに2つのコマを望むように割り振っておいておきます)
- 置いたらデッキからカードを1枚、上から引いていきます。
- ここで、「Omen」を引いたプレイヤーはそれを公開し、任意のコマをヴェスヴィオス火山の中に放り込みます。
- 続けて「Omen」を引いたら同じ事を繰り返し、「Omen」以外が出るまで繰り返します。
こうして縁者が増えてくると、プレイした番号のエリアに置けないことが多々起きます。そんなときは、ワイルドカードとして、任意のエリアであるかのように扱うことができます。
火山の噴火
以下の条件となったら、火山は噴火します。
- 誰かがA.D.79カードを引いた
- 手札全てがワイルドとなった(番号全てがコマで埋まってしまった)
高らかに宣言します。「火山が噴火した!」
火山が噴火したら、
- 残っているデッキ
- 自分が持っている手札のカード全て
- まだ置かれていないコマ
全てを箱に戻します。これらは残りのゲームでは使いません。
この、引いてしまった次のプレイヤーはこれまでのカードとコマではなく代わりに、タイルが入った袋に持ち替えます。
脱出の前の噴火
当時はまだ火山の脅威も知られていません。
なので、「何かヴェスヴィオスで大きな音がした」ぐらいの感覚で、ポンペイ市民は最初は何もしません。
順番に、溶岩タイルを布袋から引いて、グリッドに置いていきます。
コイン、巻物、青銅などがマップに描かれています。最初にそれらのマーク入りの溶岩タイルを引いたプレイヤーは、まずはそのマップの目印に目指してタイルを置いていきます。
これを、6回繰り返します。
その際に、同じマークのタイルを引いた場合は、既に置かれているタイルに隣接するようにタイルを置きます。この、置いた先にコマがあったら、それら全てをヴェスヴィオス火山に放り込みます。(つまり、溶岩の餌食となりました)
相手のいるコマに容赦なくぶつけるのも、ヘイト管理のため見逃すのも、全てはプレイヤーの意志にかかっています。
脱出
6枚のタイルが置かれたら、いよいよ市民達(コマ)は脱出を決意します。
マップ各所に描かれている門を目指していき、脱出したコマがそのまま得点になります。
- 袋からタイルを引いて、マークの隣接するグリッドに置く
- 市民コマを脱出させる
のサイクルを繰り返します。
溶岩配置のルール
- 上述したように、マークが描かれて、既に配置されている所に隣接しているところにタイルを置きます。
- この置いたところにコマがあったら、それら全ては火山の餌食に遭いました。マップにある火口にそれらコマを放り込みます。
- ゲームが進んで行くにつれ、溶岩タイルが完全にグリッド内にあるコマを閉じ込める場合があります。そうして囲まれた中で入り口がどこにもない場合は、閉じ込められたコマは全て蒸し焼きになります。やはり、ヴェスヴィオス火山が平らげます。
脱出のルール
- プレイヤーがタイルを置いた後、逃がすチャンスのある(動かせる)コマは2つです。
- コマは、上下左右にしか動けません。(斜めに動かすことはできません)
- マップ外壁に描かれている門の外に出たプレイヤーが脱出です。門の手前ではないことに注意してください。
- コマが動ける数は、そのグリッドにいたコマの数です。
- グリッドに2つのコマがあった:1つのコマは2マス進めます。
- グリッドに1つのコマしかない:コマは1つしか勧めません。
動かせる駒の例外
- ゲームも終盤も終盤、動かせるコマが1つしかない場合は、2回動けます。
- 移動した先に他のコマが既にいた場合、そのコマは「彼等を盾として」、その先にいたコマの数(自分含む)の分だけ移動できます。
噴火&脱出
このサイクルを繰り返し、自分のコマが全ていなくなった(脱出/火山に放り込まれた問わず)としても、ゲームは続きます。その場合は火山タイルを被害が大きくなるように置いていくでしょう。
のどちらかでゲームが終了です。なお、タイルが尽きた際にまだポンペイ市街にコマがいたとしても、これらは火山に放り込まれます。
終了と得点計算
各プレイヤーは、逃げ延びたコマの数を数えます。その数が一番多いプレイヤーの勝利です。
多く脱出させたプレイヤーが同数いる場合、火山に放り込まれたコマの数を数えます。死者が少ない(コマが少ない)方が勝利します。
それも同じだった場合は「歴史を繰り返しましょう」。
バリアント
公式:両面タイル
別に分けていたタイルを一緒に袋に入れておきます。ゲーム中、それらの両面タイルを引いたプレイヤーは、どちらのサイドでも使えます。
非公式ハウスルール: ミープル差し替え
ゲーム本体はコマは筒状です。そこで、ミープルに差し替えることで、「今入植させているのは/脱出させているのは」とよりリアリティを出します。
非公式ハウスルール:火山の神、降臨
5人目には「ヴェスヴィオス火山の神」になってもらいます。
- 予兆(Omen)でどのコマが投げ込まれるか
- 火山タイルをどこに配置するか
を、その5人目全てが取り仕切ります。
つまり、溶岩タイルがどこに向かうかは神の機嫌次第です。怒りを買わないようなプレイングを心がけましょう。