続・クローズアップ・厳島神社。

昨日の続き。「宿泊先が宮島」なので、ナイトクルーズにも参加してみました。

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ナイトクルーズです。まだ満潮の時間ではないのですが、「正式な参道」である海から更に厳島神社を見ようという趣向。

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時間にして15分ほど。屋形船の真っ正面にあの鳥居が見えてきました。

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船上からの眺め。昼は鳥居をくぐり抜けられるほどの距離でしたが、今回は結構離れている分、全体が見渡せました。

それから桟橋に戻って、まだ潮が満ちていない境内を訪れます。

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この、圧倒的な大きさに唖然としました。漆黒の夜空にそびえたつ朱の門は「神の島への入り口」として相応しい姿をたたえています。

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少し離れた位置から、「クロスプロセス」フィルターを使って撮影。

「夜、現地で泊まる」事により、写真やテレビで見られない宮島の姿を垣間見ることができた感じです。

クローズアップ・厳島神社。

土曜日は羽田を発ち、広島は宮島に訪れました。何はなくとも「厳島神社」があまりにも有名。その神社の象徴である「大鳥居」に様々な側面がありました。

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まずは地上からの風景。写真にもあるように手漕ぎ船で鳥居をくぐれるというので乗船。

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船頭さんいわく、厳島神社は海上に建てられているために「正式な参道は海上」だそうで。

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有栖川宮親王による神社の名前は「海側」と「神社側」で名前が違うというのも驚き。こちらは海上からの文字。「厳嶋神社」と書かれています。

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その反対側に書かれているのは「伊都岐島(いつきしま)神社」。元々の神社名である万葉仮名によるもの。つまり、それだけ歴史がある証左です。

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また、鳥居の両端は「太陽」と「月」が模られています。それぞれ「東」と「西」を司っているとか。

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鳥居の柱はよく見ると直線ではなく少し歪んでいます。これは自然木を利用したため。高さ16mで円周10mの大木なので、そのまま使ったそうです。ただし、中はくり抜かれていて人間の頭ほどの大きさの石が重しとして詰められています。しかも、その石一つ一つに般若心経が書かれているのです。古くから「神仏混淆」の神社であり、明治の廃仏毀釈運動においても厳島神社の「特異性」を廃することはできなかったとか。

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厳島神社の特異性はまだまだあります。実はこの神殿は 「北向きの神社」。 古くから厳島は島全体が御神体として崇拝されており、そこに社を建てることなどできないと海上に神殿を建立した歴史があります。そのために北向き(正確には北西)となっているとか。

今まで「鳥居で有名な界面の神社」としか見ていませんでしたが、数々のバックグラウンドがその特異性を作っているのですね。鳥居一つで大きな勉強になりました。

スイス旅行記5日目-6:インターラーケン(2009年6月26日)

気がつけば、この翌日にはインターラーケンを発つことになったわけです。この日記では、滞在中にお世話になったインターラーケン駅前のスーパーマーケットとその周辺の風景の話です。

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最初の方でも言いましたが、スイスは極めて物価が高く、インターラーケンにおいても例外ではありませんでした。スープ一杯千円。真っ当に食べようとするなら5~6千円は覚悟しなければなりません。となると、「自炊」が現実的な選択になります。

そういう意味においては、このお店は僕のライフラインでした。

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店頭にあるのは生ハム…… もしくはビーフジャーキーでしょうか。

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生野菜がたっぷりと。近隣のイタリアやフランス、ドイツなどから仕入れている模様です。

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パンは一斤で200円前後と極めて安かったのが助かりました。

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スイスの特産品、チーズコーナー。ちょっと苦手だったので買わなかったのが悔しいところ。(今は比較的食べられるようになったので)

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舞台は変わってインターラーケン駅近くの教会。この、日本庭園は姉妹都市を結んだ大津市寄贈によるものだそうです。この風景を見る限りでは、すっかり市民の生活の一部として認識されているようですね。

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街を巡回している機関車を模した観光バス。観光都市ならではの乗り物という感じです。

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ちなみに、この日の夕飯は

・ミートパイ
・カニカマボコ(Surimiという名前で売られています)
・ヨーグルト

でした。夕飯を食べた後はチューリヒに戻る準備をして眠りにつきました。

(続きます)

スイス旅行記5日目-5:続・シーニゲ・プラッテ植物園(2009年6月26日)

再びのシーニゲ・プラッテ植物園。このときは「雲の中の植物園」でしたが……

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今回は視界がこんなにクリア。「チャンスが複数ある」のは一つの拠点を巡る旅の最大の利点です。

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日本では見られない高山植物の数々。

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谷間を這うように咲き乱れる花々。何と言う名前なのか、図鑑でもあれば良かったのですが……

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ネームプレートは書いてありますが、ドイツ語なので読めません。自分の語学力のなさに悲しくなりました。

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3日目にも見えていた岩肌に活けてある植物。雲の中の風景も良かったものの、植物単体として見ると天気がいい方が素晴らしいですね。

と、この日のスケジュールは終わり。再びインターラーケンに戻りました。

(続きます)

スイス旅行記5日目-4:インターラーケン~シーニゲ・プラッテ植物園(2009年6月26日)

探索の拠点であるインターラーケンに戻って「さて、何をしようか」と思った僕が決めたのは「2日目に行った植物園をもう一度」というプランでした。その日は眠気で朦朧としていた上に、天気も良くありませんでしたから、ちょうどいい機会です。

天気も落ち着き、とても素晴らしい車窓が楽しめました。

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インターラーケンを象徴する湖。気になったのは「何故か軌道内にあるベンチ」。ハイキングでうっかり迷い込んだ人が使うのでしょうか。

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列車のすれ違い時、線路の点検をしていた車掌さん。きかんしゃトーマスの世界です。

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レールはハイキングルートと平行しているようで、ちょっとした見晴台がありました。スイスの国旗が湖と森に映えています。

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車内からの風景。最初に訪れていたときは殆ど寝ていたので気付かなかったのですが、こんなに壮大なパノラマが広がっていたのですね。

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そんなこんなで登山列車は順調に登っていきました。

(続きます)

スイス旅行記5日目-3:オーバラー・グリンデルワルト氷河-2(2009年6月26日)

オーバラー・グリンデルワルト氷河に続く890段の階段を登り切った僕を待っていたのは、更にぞっとする光景でした。

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この吊り橋を渡る。先の階段で心臓が落ち着いた頃だというのに、別の意味で心臓がドキドキです。長さ50メートル、頑丈な作りをしていそうですが「何かあったら」と考えずにはいられません。

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しかし、「カメラを構えた者の悲しいサガ」と言うべきでしょうか。身の毛のよだつ風景を前にしても、「それを撮影せずにはいられない」と、ファインダー越しに「真下の奈落」をしっかりと捉えます。

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そして、見えました! 溶けかかっているものの、間違いなく氷河です! これがあの川の流れや滝を生み出すのか…… 何万年をかけてここまでたどり着いたのでしょうか? 悠久な時の流れを想像するコトしきりです。

大満足な光景です。昼食を撮るには絶好のロケーションです。しかし、このときの僕は「何か嫌な予感がして」早々と降りることに決めました。

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先の日記で念仏のように「890段を登る」と言いましたが…… 逆を返せば、帰り道はそれを下ることに他なりません。即ち、往路以上の恐怖を伴います。登っているときは岸壁しか見えませんが、下っているときは嫌でも下界の風景が目に付くわけで…… 正直、生きた心地がしませんでした。

“下界”へとやってきて、言葉通りの意味で腰が抜けました。心底ほっとした野も束の間、結構な強さのにわか雨。……自分自身の悪運に惚れ惚れです。もし、あの氷河を前にして昼食を取っていたら、間違いなく下りの階段で雨に遭ったわけで。

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しばし雨宿りをしてインターラーケンに戻ろうと元の道を歩き始めます。ここはまだ「綺麗な」水の流れでした。

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良く見ると、山肌に直結するような建物があります。観測所なのか、登山客用に用意された山小屋なのか…… いずれにせよ、こんな場所に建築した彼らの胆力は凄まじいものがあります。

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犬の散歩道にもなっていた橋。おとぎ話のような風景です。

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かと思えば大量の薪が積まれていたり…… 恐怖感を吹き飛ばすかのように様々なものをシャッターに収めていました。

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そして、バスに乗って再びグリンデルワルド。雨で濡れていますが、インターラーケーンに降りた頃には、また日が照っていました。変わりやすい天候の中、それほど悪天候に見舞われなかったのは僥倖と言うべきでした。

(続きます)

スイス旅行記5日目-2:オーバラー・グリンデルワルト氷河-1(2009年6月26日)

登山列車、ゴンドラ、ロープウェイ、ケーブルカー、バスと様々な移動手段を用いて到着した氷河の終端。そこでの移動手段は人力によるものでした。

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木漏れ日が差す林道を抜け、オーバラー・グリンデルワルト氷河へ歩いて行きます。その林道を抜けて、目を疑いました。

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岸壁……いや、断崖絶壁の階段です。なんと890段! 東京タワーの大展望台までの高さを階段で上るわけです。

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それも、鉄骨なんていう無粋なものではありません。木製です。段差も均一ではないあたりが恐怖を倍増させています。「諦める」って考えはその時ありませんでした。心を無にして一段一段を踏みしめていきます。

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ですが、途中の光景は嫌でも見えてきます。「ぞっとしない、ゾッとする風景」という奴です。

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どこまで上れば、その先にたどり着けるのか…… 精神力の戦いです。

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高度は更に増していきます。グリンデルワルドの山小屋が建ち並んでいるのがハッキリと見えます。

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ようやく、階段を登り切りました。こんな所にも山小屋があるのは「流石」と言うべきでしょうか。(物資の運搬は人力ではなく、ワイヤーを用いた物だそうです)

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890段を登ったものの、氷河の終端を拝むにはこの岩山を歩く必要があるようで……。

(続きます)

スイス旅行記5日目-1:インターラーケン~オーバラー・グリンデルワルト氷河(2009年6月26日)

スイス旅行記も5日目を迎えます。流石に疲れがピークに達しており、ゆっくりとハイキングをしよう…… と考えていたのに、予想以上に肝が冷えた一日でした。

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最早見慣れてしまった感のあるインターラーケンの街。歩きながら「どんなコースを歩こうか」と考えていきます。

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こちらでも紫陽花は咲いているのですね。淡いピンク色が特徴的でした。

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インターラーケンの目抜き通りにある高級ホテル。近代ヨーロッパを思わせる佇まい。

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インターラーケン駅に到着する頃にはルートが決まっていました。まずはラウターブルンネンまで電車で移動し、4日目にハイキングをしたメンリッヒェンへ移動。そこからグリンデルワルドに近いグルントのロープウェイに降りて山を横切ります。

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メンリッヒェンからグリンデルワルドへ下るロープウェイはフィルストと同じくゴンドラ方式。そこで珍しいものに出会いました。赤十字のロープウェイ。急病人やけが人を運ぶための専用ゴンドラです。

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移動中にも荷物運搬専用のゴンドラが流れていました。観光客を運ぶだけではなく、インフラとしても機能しているのですね。山岳地帯でも効率的に荷物を運ぶ生活の知恵に感嘆しました。

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そろそろグリンデルワルドに到着しようかと言うとき、濁流が目の前に広がります。25日のトリュンメルバッハでも思いましたが、あれだけ強烈な水量を誇るのですから、流れも強烈なのが頷けます。

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グルント駅からグリンデルワルド駅はわずか一駅。一車両のみの電車に乗っていきます。せっかくの乗り放題パス。様々なルートを試してみようと考えたのは正解でした。

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グリンデルワルド駅からバスに乗り換え。多少の乗り換え違いはあったものの、この日のメインイベント。「オーバラー・グリンデルワルト氷河で氷河の終端を見る」を実行です。

(続きます)

馴染みの居酒屋で頂いたもの。

金曜日の夜、時間ができたので馴染みの居酒屋に行ってきました。1月末以来となります。

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お通しは三品。もずく酢とおひたし、そして中央のものは手作りの山芋豆腐。下戸ではなかったならこれだけでお酒が進みそうです。

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プリプリとした食感と滑らかな舌触りの生牡蠣。磯の香りとほんのりとした甘みは将にこの季節ならではです。

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メインその1、お刺身盛り合わせ。「滅多に出ない珍しいもの」として生のミンククジラ。癖のないしっとりとした味わいにうっとりです。

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メインその2、アナゴの卵とじ。一匹分はまるごと入っているのではないかと思うばかりのたっぷりのアナゴにシメジと椎茸。それを濃厚な出し汁で煮込み、卵でとじた素敵に美味しい品。

たっぷりと味わい、花粉症が治まるぐらいの満足感でした。

スイス旅行記4日目-5:トリュンメルバッハの滝(2009年6月25日)

先の日記では「地図を豪快に読み違えたために遭難一歩手前」に陥ったお話をしました。今度こそ気を取り直して本来の目的地である「トリュンメルバッハの滝」に向かい、ラウターブルンネンへと戻っていきます。

その移動の最中、にわか雨が相当量降っていて「決断が15分でも遅れていたら、もっと危なかった」と思い知らされます。

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滝へと向かうバスを発見したときは心の底からほっとしたと共に、自分の見識と装備の至らなさを恥じ入りました。このバスは周遊パスの対象外って事で、小銭を用意しました。

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これでもかと言わんばかりの案内図。そうですよね。普通、名勝ならばこんな風にハッキリとした看板がありますよね。どうしてあのときは「この道を下っていけば目的地に着く」と思っていたのでしょうか……。

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さて、この「トリュンメルバッハの滝」は何と言っても「洞窟内を落ちる滝」というのが最大の特徴。氷河が終端にやってきた際に、崖の手前の「軟らかい層」を段々と削っていったため、外から見ることはできなくなったそうです。その洞窟は上から順に見所があると言うことで、向かった先は……

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リフトです。流石は欧州最高峰への鉄道を通した国。洞窟内にこんなのを通すのは朝飯前なのでしょうね。

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奥が見えない長く急な斜面を結構な速度で登っていきます。

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そして、目の前にあったものは想像を遙かに超えるもの凄い光景と「轟音」って言葉がチャチに思えるほどの水の響く音でした。「狭い洞窟に滝がある」話だけ聞けば単純です。しかし、普段、僕たちが目にする滝は屋外であっても瀑布の音が50メートル先にあっても余裕で聞こえるのです。それが屋内にあったら? 答は言うまでもありません。自分の声すらかき消されるような、強烈な音です。

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下る途中、ぽっかりと穴の空いたような場所から外界を見ると、ラウターブルンネンの滝が。背後の瀑布の音と相まって、臨場感タップリです。

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僅かな光が差し込む場所は、とても幻想的。何でも、「2秒でオリンピックプールが一杯になる」凄まじい水量。ドラクエにもこんなダンジョンがありましたが、こんな水量と落差では滝の中を行くなんてのは自殺行為です。

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滝の出口。「まぶしい」と思うよりも先に「随分と耳が落ち着いた」のが正直なところ。いやはや、平衡感覚が大きく狂いました。

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帰りのバスを待っているときに見た光景。3日目、グリンデルワルドに向かうときに見た川の流れの源流みたいなもの。こんな風に水が落ちるのであれば、あれだけの急流は納得がいきます。

流石にこれだけ巡れば一日も終わり。洞窟内で細かな水しぶきがカメラに入り、オートフォーカスが一時的に使えなくなるというトラブルがあったものの、宿に着いて簡単な食事を取った途端にベッドに直行しました。

(続きます)

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