ロンドン郊外に「キュー・ガーデンズ」という大庭園があります。各国から持ち寄った植物の種を育て、「どの植民地で育てれば効率的か」なんていう実験を行った場所でもあります。

イギリスで遊学をしているとき、そこに訪れる機会がありました。

折しも季節は冬が近づく11月半ば。空はとても陰鬱です。

雨や霜の影響で、「瑞々しい枯葉」という面白いものが撮影できました。

しかし、温室の内部は常春。骨身にしみる寒さを一事忘れることができました。

池には睡蓮のような花が咲いています。この日は平日ということもあって、あまり観光客がおらず、ゆっくりと見物することができたわけで。

白黒(ラフモノクロームのフィルター)で撮影した大温室内部。光と影だけでも絵になります。

面白かったのが、売店で売られているハエトリソウの注意書き。

「あなたが蝿でないなら、(ハエトリソウ)のトラップを誘発させないでください。自己消化をしてしまいます。もし、あなたが蝿ならこのメッセージは無視して下さい。…ただし、通過するときは気をつけて」

イギリス的なヒューモアってものに満ち溢れていました。