ピボット旅行2026-24『Yadon is not an Udon.』

はじめに

筆者ならびに友人も認める才能。それは、美味しい食事を引き当てる嗅覚です。

口コミサイトには頼らず

  • 自分の直感
  • 知り合いの紹介
  • 文字通りの「嗅覚」(美味しそうと思う香り)

など。人一倍食い意地が張っている筆者にとってはありがたい能力。そして、それ以上に助けられているのは

「食べたいと思うものがなければとことん譲歩できる」才能だったりします。

  • 手持ちと合わない
  • 地元でもっと美味しいものがある
  • 下手すればコンビニの方が美味しいまで見える

という取捨選択…… 言い換えると「護身」の才能です。

護身開眼

筆者が心に置いている言葉があります。『バキ』最凶死刑囚編で、渋川剛気の師匠、御輿芝喜平(護身流合気術開祖)がいう

「闘って勝つなどと言うことは
武の段階で言うなら未熟も未熟」

「勝てぬ敵には近寄れぬ」

「行こうにもそ奴の力量が おぬしの上ならば辿り着くことができんのじゃよ」

これに従いました。何というか、食事処すべてにどでかい閂付きの扉がありました。金刀比羅宮の参道にあるパーラーですら、入ろうとした瞬間に「いや…… やめよう」となったほど。

先に述べた「徳川ゆかりの地ほど相性が良い」薩摩ゆかりの自分としてもそこで暴れ回る(?)御先祖様の不興を買うのは得策ではありません。

では、高松に戻りましょう。

Yadon is not an Udon/ヤドンはうどんではない

幸い、時刻はまだランチタイムに十分間に合う頃合いです。琴電琴平駅から高松へ戻るべく、電車に乗り込みます。

そこで待っていたのが、ヤドンラッピング電車でした。

車体にヤドン。車内のシートにもヤドン。広告にもヤドン。どこを見てもヤドンです。

「うどん県ならではのコラボ……!」

香川県とポケモンのコラボレーションとして、これほど分かりやすいものもないでしょう。うどん県にヤドン。語感からして強い。

しかし、ここで筆者の脳内にひとつの天啓が降りてきました。よし、ならばお昼はラーメンにしよう。

うどん県でヤドンを眺めながら、ラーメンを食べる。「Yadon is not an Udon/ヤドンはうどんではない」のタイトル回収です。

徳島ラーメンという選択肢

そもそも、筆者が徳島ラーメンに目をつけたのには理由があります。徳島駅前の「麺王」で食べた一杯が、実に素晴らしかったのは前の記事でも述べたとおり。

その感動たるや、思わず「……拠点をこっちにするべきだった?」と考えてしまったほど。

旅先で食べた一杯のラーメンによって、宿泊拠点の選定にまで疑問が生じる。食事の力とは恐ろしいものです。

今回の旅では、うどんを食べるチャンスも残っていました。最終日の朝です。

一方、チェックアウトの時刻を考えると、徳島ラーメンを食べる機会は、この日のお昼くらいしかありません。

うどんはまだ残っている。徳島ラーメンは、今を逃せば食べられないかもしれない。

そう考えれば、答えはひとつでした。

そもそも、奥宮で入れなかった場所があったことも、こう考えれば納得できます。

これはきっと、「今日はこっちを食べろ」というお導きなのでしょう。

筆者はこういうとき、先の護身に全力で乗っかることにしています。

麺王の海老王

高松築港駅から歩いてすぐのところに、麺王があります。

徳島駅前で感動したあの味を、香川県でもいただく。今回注文したのは、その名も「海老王」です。

名前のとおり、海老の出汁が主役。

ひと口すすれば、海老の旨味が濃厚に広がります。スープの印象は、まるでビスク。ラーメンのスープでありながら、フレンチの海老料理を思わせるほどの濃さがあります。

素晴らしいおいしさでした。

金刀比羅宮の石段を上り、奥宮まで足を運び、そしてまた下りてきた筆者。汗をかき、体力を使い、水分もミネラルも失っています。

そこに、この濃厚な海老スープ。身体に染み渡るとは、まさにこのことです。

さらに替え玉を注文。今度は唐辛子を練り込んだ麺で、味わいを変えながらいただきます。

濃厚な海老の旨味に、唐辛子の刺激。石段の上り下りで消耗した身体が、みるみる回復していくようです。

うどん県で食べる徳島ラーメン。しかも、海老王。

ヤドンを見たからラーメンを食べるという、我ながらどういう連想なのかと思わなくもありませんが、結果は大当たりでした。

さて、この後どうするか

お腹は満たされました。では、この後どうするか?

明日には高松を引き払います。尾道を巡り、金刀比羅宮にも参拝した。旅の目的としては、すでに大満足です。

そして、外は本降りの雨。

ここまで来れば、無理に新しい観光地を探し回る必要もありません。旅としては、もう十分にクリアしているのです。

とはいえ、せっかく高松まで来たのですから、もう少し何かできることはないか。

そこで筆者は、手元にあるガラスと金属の板に尋ねることにしました。

「どっかお勧めのスポットないか?」

現代の旅人が持つ、最も手軽な観光案内所です。返ってきたのは、商店街を勧める強いサジェストでした。

高松商店街。

雨が降っている。明日には帰る。すでに主要な目的は達成した。それならば、屋根のある場所をのんびり歩くのも悪くありません。

このときは、まだ分かっていませんでした。の商店街という選択が、結果的に大正解だったことを。

そして、先に言った「勝てぬ敵は近寄れぬ」の逆が「興味があるところには全力で行かせようとする」ということを。

この記事で述べた

この「想像とは違う」というのを少なくとも筆者はあと2回は体験することになります。

の1回目が

こちらの「都内の名園で鎮座する庭石」が敷石・飛び石になっているという事実。

満を持しての「2つめ」が、次の記事になります。

ピボット旅行2026-23『天運発揮』

はじめに

今回のピボット旅行2026において、筆者を悩ませ続けたもの。それは、雨です。

もともとはブロンプトンを携行し、しまなみ海道を走ることを主目的としていた今回の旅行。しかし、天候という外的要因によって計画は大きく変更されました。

「自転車が使えないなら、自転車では行きにくい場所に行けばいいじゃない」

またもやアントワネットが言ってない言葉をささやきます。

そうして訪問先に選んだのが、金刀比羅宮。いわゆる「こんぴらさん」です。

琴電琴平に降りた瞬間

高松から琴電に揺られ、琴電琴平駅へと到着した筆者。

雨が止みました。

何しろ、今回の旅行は筆者の旅行歴の中でも異例の雨続き。天気予報を見ながら行程を組み替えた結果、金刀比羅宮の参詣。

自転車での移動を前提にしていれば、石段を延々と上る目的地は無理です。私には『週末ツーリング』のような二輪車のテクはありません。

雨で自転車を置いてきたからこそ、自転車で行く方が難しい場所へ向かう。

アクシデントをそのまま次の行動の理由に変える、ピボット旅行らしい展開です。

↑建前↑

↓本音↓

「やっと仕事をしやがったか天候の神!」

ええ、筆者がそこに旅行する以上、良い天気なのは当然だを自負する筆者です。

「空気を吸って吐くことのように! HBの鉛筆をベキッ!とへし折る事と同じように」

筆者の旅といい天気は当然と思っている筆者にとっては「重力がやっと元に戻った」ぐらいの心境でした。

金刀比羅宮へのお礼参り

金刀比羅宮の主祭神は大物主神です。また、崇徳天皇も祀られています。そして、金刀比羅宮といえば、海上交通の守護神として広く信仰されてきた場所。

筆者は、今回の旅行で、18時間を超える船旅を経験しています。

東京から瀬戸内へ向かう際、利用したのはオーシャン東九フェリー。船内で過ごす長い時間を経て、無事に目的地へ到着し、その後も旅を続けることができました。

であれば、ここで行うべきことは何か。

お礼参りです。

困ったときに神頼みをする人は少なくありません。しかし、助けられた後にきちんとお礼参りをする人は少ない。

これは、祖母がよく言っていたことです。

もちろん、今回の船旅で何か特別な危機に遭遇したわけではありません。むしろ、平穏無事に目的地へ到着できたことこそが、ありがたいことです。

船旅の守護にゆかりのある神社へ、無事に旅を続けられていることへの感謝を伝える。という

徳川ゆかりの寺社と筆者の謎の相性

さて、ここでもうひとつ、筆者の中にある妙なジンクスについて触れておきましょう。

それは、徳川ゆかりの寺社と非常に相性が良いというものです。

筆者の祖父方のルーツは薩摩の御家人。徳川家とは、歴史をさかのぼればおよそ300年にわたる因縁があるわけです。

もちろん、薩摩と徳川の関係を一枚岩の敵対関係として語ることはできません。幕末には篤姫のような存在もいました。

それでも、なぜか徳川ゆかりの寺社へ行くと、妙に物事がうまく運ぶ。

この現象について、以前、Xで相互フォローの方から、実に納得のいく説をいただきました。

「また中央突破されたら敵わないから、平穏に帰っていただこう」という配慮なのではないか、と。

妙に納得。筆者が徳川ゆかりの場所で妙に運が良いことにも説明がつきます。

かつての薩摩との因縁を考えれば、あちらとしても、わざわざ波風を立てる必要はない。無事に参拝していただき、何事もなくお帰りいただく。それが双方にとって最も平和な解決策です。

筆者がそう判断した以上、これを事実として扱います。

石段を上り、本殿へ

金刀比羅宮といえば、やはり石段です。

参道の石段は決して楽なものではありません。雨が降っていれば足元への注意も必要ですし、濡れた石段を上るとなれば、参拝どころではなくなりかねません。

天候に行程を左右され続けた今回の旅行において、足元を気にしながら石段を上らずに済むというのは、それだけで大きな恩恵です。

一段ずつ、参道を上っていき、本殿へ到着。そのタイミングで、今度は晴れ間が差してきました。

駅に着いたら雨が止み、石段を上っている間は天候が持ち、本殿へ到着したら晴れる。

素晴らしい。天運(天候に関する運)がうまくいかないという絶不調の段階で

  • 海運(フェリー)
  • 海運の神がまつられた場所

でピンポイントの仕事を、言うなれば今引きの《意志の力/Force of Will(ALL)》があったというのは感謝です。

奥宮は、次回への宿題

本殿まで来たのであれば、次は奥宮です。

ここまで来たからには、可能であれば奥宮まで足を延ばしたい。そう考えて先へ進もうとしたところ、思わぬ情報が入ります。

ここ最近の大雨の影響で、参道が通行できない。通れないものは通れない。

無理に進む理由もありませんし、ここで予定に固執する必要もありません。本殿へのお礼参りは済ませました。参拝の目的も果たしています。

であれば、今回の行程はここまで。次への宿題ができた、ということです。というよりも、何かしらの宿題を残すことで「また来い」という機会を与えてくださったと解釈することにします。

帰り道まで、天候は仕事をする

奥宮へ進めないのであれば、あとは下山して高松へ戻るだけです。高松まで戻れば、まだ何かしら訪問できる場所はあるでしょう。

ようやくお昼にさしかかったばかり。次の目的地へ向けて、再び切り替えればよいのです。

そうして参道を下り始めたところで、またしても雨が降り始めました。

駅に着いたら止み、石段を上っている間は持ち、本殿へ着いたら晴れ、参道を下り始めたら降り出す。

「さすが天候の神! 空気を読んだ天候操作を平然とやってのける そこにシビれる! アコガれるゥ!」

の精神です。Good Point、むしろGod Pointというべき。まぁ、神の本領が発揮できる場所でなければ筆者の天候運は仕事ができなかった程度の異変が起こったと思います。

筆者がそう判断した以上、これを事実として扱います。(大事二度言

買い物は、もう済んでいる

金刀比羅宮の参道で買い物をする、という選択肢はあまりありませんでした。

尾道ですでに買い物を済ませています。言っては何ですが、「清水寺両脇とか仲店の石段版か……」程度の考えではありました。

そして、高松へ戻ります。

ピボット旅行2026-22『Udon in the Bank』

はじめに

前日の尾道行きから一夜明けた、2026年9月27日。

この日の高松も雨でした。尾道というメインイベントは終わりました。では、残された時間をいかに充実させるか。

前の記事で書いたとおり、脳内ゴリラルームのタイムコントロールによって、日記の遅れを取り戻し、身支度と荷物の確認まで完了。午前6時50分、筆者は朝食へ向かう準備を整えました。

目的は、うどんです。

パックうどんから始まる期待

そもそものきっかけは、旅行初日に食べたパックうどんでした。これが、思いのほか美味しかったのです。

「パックうどんでこれだけ感動するのなら、本場で食べたらどうなるのか?」

そう考えるのは、自然な流れでしょう。もちろん、筆者は高松まで来ています。うどんの都と呼ばれる土地で、うどんを食べずに帰るという選択肢はありません。

しかも、今回の旅行は雨です。

自転車での移動が難しい以上、晴れていれば自転車で訪れる場所を優先する意味は薄くなります。むしろ、雨だからこそ自転車では行きにくい場所を選んだ方が得策です。

そこで、目的地として決めていたのが金刀比羅宮でした。参詣の前に、まずは腹ごしらえ。

朝から営業しているうどん店を目指し、午前7時を目安に動き始めます。

金刀比羅宮へ向かう時間も確保しなければなりません。だからこそ、朝食を早い時間帯に済ませる必要があったのです。午前7時開店。十分間に合うだろう。

……そう考えていました。

えぇい、タイミングが悪いとこうも違うとは!

店に着いてみると、そこには想定外の光景がありました。

混雑です。

朝の7時だというのに、うどんを求める人々が集まっている。

「えぇい、タイミングが悪いとこうも違うとは!」

脳内シャア、早くも実況開始です。朝食を早めに済ませるという計画そのものは間違っていません。むしろ、これから金刀比羅宮へ向かうことを考えれば、合理的な判断です。しかし、時間を読めていることと、店が空いていることは別問題。

こういうところで、旅行というものは予定どおりにいかないものです。

とはいえ、ここで引き返す理由もありません。

せっかく来たのですから、いただきましょう。

スタイルと量を決める……合理的だな

うどん店で注文する。文字にすれば、それだけのことです。

しかし、混雑している店では、注文から会計までの流れが重要になります。

何を、どれだけ食べるのか。

それを決め、店の流れに沿って注文し、会計を済ませる。

「スタイルと量を決める……合理的だな」

脳内シャア、今度は店のオペレーションに注目しています。筆者好みの釜揚げがあるのは素晴らしかったです。

しかし、混雑しているからといって、客が迷い続けていては列が進みません。注文する側も、自分が食べたいものと量を判断し、手際よく進める必要があります。

そして、会計。

「ここでの会計のスマートさが彼らの評価基準という訳か」

もちろん、店の評価基準そのものを断定するつもりはありません。ただ、客が次々と訪れる状況では、料理の美味しさだけでなく、注文から会計までの流れも店の体験を構成する重要な要素です。

うどんを食べに来たはずなのに、脳内シャアはすっかりオペレーションの分析に入っています。

「これは……!」

そして、いよいよ実食です。箸を進めた、その瞬間。

「これは……!」

脳内にフレクサトーンが響き渡ります。ここで鳴るのは、ただの効果音ではありません。筆者にとっては、食べる前の期待と、実際に口にしたときの驚きが一致したことを告げる、例のニュータイプの効果音です。

あのパックうどんで、ここまで違うと思った。本場のうどんを食べることで、その差を実感したのです。

ここで思い出したのが、NXTです。

NXTは、WWEにおける育成ブランドという位置づけを持ちます。そこで提供される試合は、もちろん、それ単体で十分に楽しめるものです。しかし、WWEという興行全体を見渡せば、NXTはあくまでその一部。そこで求められる最低限の水準そのものが、既に高いのです。

これをうどんに置き換えるならば、あのパックうどんが、まさにそれに当たります。

香川県民にとっては、うどんとはこの程度の水準を満たしていて当然、というものなのかもしれません。しかし、他県から来た筆者にとっては、それだけでも十分に感動できるものでした。

ところが、この店の、ゆでたてのうどんは違います。これが、高松のメインイベントを張れるスーパースターの存在。

最低限の保障として提供されるものですら、十分に高い水準にある。それを知ったうえで、さらに上の格を見せつけられる。

パックうどんを入口にして、ここまで印象が変わるとは。そして、恐ろしいことに、香川県民が通う店は、ここだけではないのです。

まだ、これ以上の「推し店」がある。

今回の一杯で、本場のうどんの実力を見せつけられた。それなのに、地元の人々にとっては、これすら数ある選択肢の一つにすぎないわけです。

しかも、カニカマ天の太さにナス天のみずみずしさも加わります。

……いったい、どこまで層が厚いのか。

まだ、食べられる

今回の一杯で満足したか。もちろん、満足しました。

しかし、満足したことと、もう食べなくていいことは別問題です。

  • まだ食べたい店がある。
  • まだ試したい味がある。
  • 高松に滞在している以上、可能ならば、もう少し食べ歩きたい。

問題は、胃袋にも時間にも限りがあることです。うどん店を巡るためだけに旅行しているのなら、話は違ったかもしれません。しかし、今回は金刀比羅宮への参詣も控えています。

そもそも、朝食を早めに済ませるために、この時間に店へ来たのです。

ここで延々とうどんを食べ続けるわけにもいきません。

「まだ選べるというのに……!」

そんな未練を残しながら、筆者は店を後にします。

高松のうどんは、まだ終わっていない。しかし、今は次の目的地へ向かわなければなりません。

こうして、腹ごしらえを終えた筆者の金刀比羅宮参詣が始まったのでした。

ピボット旅行2026-21『自動書記の利用』

はじめに

2026年9月27日。

ようやく、ピボット旅行の3日目が始まりました。この日の天気も雨。尾道に行くというメインイベントは終わりました。では、この日をいかに充実させて過ごすか?

その前に、必須ルーチンが待っていました。

日記です。

ただし、単に日記を書くだけではありません。今回の旅行で筆者が利用したのは、脳内のゴリラルームが持つ、ある種の「自動書記」状態でした。

脳内の自動書記とは

まず、自動書記とは何か。ここで言う自動書記は、何か神秘的な力に導かれて文字を書くという話ではありません。

起き抜けのルーチン。顔を洗い、歯を磨き、ベッド周りを整える。いちいち「さて、次は歯を磨こう」と考えなくても、身体が勝手に動く、あの状態です。

筆者は、これを日記を書くところまで拡張しています。

頭が完全に覚醒する前に、いつもの手順の延長として筆記を始める。そうすると、書くか書かないかを判断する前に、既に手が動いているわけです。

何しろ、人間というものは、やる理由を見つけるのは大変ですが、やらない理由を見つけるのは非常に簡単です。ならば、そもそも「今日は書こうか、どうしようか」という判断を挟まなければいい。

これが、今回利用した自動書記の正体です。

なぜ日記を書くのか

これはもう、筆者の意地みたいなものです。かれこれ、ほぼ日手帳は2020年から再開し(再開、と言うのがポイントです)、2021年1月からは、全ての日付のページを埋めています。

「朝起きて着替えることを習慣とは言わない」

というレベルでやっています。

なぜ日記を書くのか? 生存報告みたいなものです。そのとき何を感じたか、どこへ動いたか、何が起きたか。そのまま記録する。

その時点での自分が何を考え、どう動いたのか。それを残しておけば、後からいくらでも振り返ることができます。そして、一度記録してしまえば、後はどうとでもなる。

旅行記を書くにしても、ブログの記事にするにしても、まずは材料があることが重要です。記憶だけを頼りにして、数日後に「あれ、あのとき何を考えていたんだっけ」となるのは避けたいところ。

だからこそ、「とにかく書いた」という事実が重要なのです。

サボるときはサボるが、書くときは書く

ところが、筆者の日記の書き方は、少々特殊です。

「4日~5日ほどすっ飛ばす」ときがあります。

理由は簡単。

「筆が乗らないから」。

ええ、言い訳としては百点満点ですね。しかし、筆者は「今日は一行書いたから日記にはしよう」とはなりません。なぜなら、「このページは書いていない」という事実を知っている人が確実にいるからです。

ほかならない、筆者自身です。

書いていないものを、書いたことにはできない。そのため、「4日ほどサボったら、5日分書き上げる」ということを半ば習慣にしています。

サボること自体は否定しません。筆が進まないときは進まないのですから、そこは仕方がない。ただし、サボった分は後で回収する。

このあたり、妙に律儀なのか、それとも単に面倒な性格なのか。おそらく両方でしょう。

そこで役立つ自動書記状態

さて、そんな筆者にとって、数日分の日記をまとめて書く作業は、なかなかの難敵です。人間、「やる理由」を見つけるのは大変ですが、「やらない理由」を見つけるのは非常に簡単です。

そして、筆者のサボり癖は、筆者自身が一番よく理解しています。

筆が進まないときは、書く必要がないように思えてしまう。明日でいい、後でいい、今は別のことをしよう。

そうしているうちに、未記入のページが増えていく。しかし、ここまで続けてきた記録の連続(ストリーク)を無駄にするのは、何かに負けるような気がして嫌すぎる。

そこで利用するのが、起き抜けの時間帯です。

頭が完全に覚醒する前なら、余計な判断を挟まずに作業へ入れます。「今日は日記を書くべきか」という議論を脳内で始める前に、既に筆記を始めてしまう。

意志の力で自分を奮い立たせるのではなく、意志の力を使わなくても作業が始まる状態に持ち込むわけです。

脳内のゴリラルームによる、なかなか合理的な時間管理と言えるでしょう。

筆記器具を持ち込んだ理由

もちろん、ただ起き抜けに手帳を開けば、すらすら書けるというものでもありません。

今回の旅行では、筆者が愛用している万年筆を、別便を利用したこともあって一切合切持ち込んでいました。

これにも理由があります。気分によって使いたい色が違う。それに伴って、筆記時の滑り心地も違う。

筆者の脳が「これならすらすら書けるな」と判断する組み合わせがあるのです。

日記を書くという作業そのものを習慣化していても、実際に手を動かすまでの抵抗がゼロになるわけではありません。

だからこそ、道具の力も借りる。

書き始めるまでの障壁を下げ、書き始めた後は勢いに任せる。自動書記状態を利用するのであれば、筆記環境も整えておくに越したことはありません。

こういうところだけは、妙に抜かりがないのです。

動き始めた筆

そして、実際にどうなったのか。9月27日の朝、日記は9月25日で止まっていました。つまり、旅行中の記録が2日目の途中までしか埋まっていなかったわけです。

そこで、脳が完全に動き出す前に書き始める状態へ持ち込みました。結果、1ページあたり約6分のペースで、9月30日分まで書き上げました。

繰り返しますが、これを成し遂げたのは9月27日です。まだ9月27日の朝だというのに、9月30日分まで書いている。

日記の日付を、現実の時間より先回りしてしまったのです。もちろん、未来に起きることを予言して書いたわけではありません。

書いたのは、今回のピボット旅行についてです。何を思ったか。何が起きたか。そこに至るまで、どのような意思決定をしたか。

今回の旅行は、当初の計画からさまざまなピボットを重ねています。そうした判断の経緯まで記録していくと、1日1ページでは到底収まりません。

そこで、ほぼ日手帳の日付の下のスペースに「9/25」などと実際の日付を書き込み、記録を続けていました。

手帳に印刷された日付と、記録している出来事の日付が一致しなくても構わない。

重要なのは、出来事を忘れないうちに記録しておくことです。後でブログにまとめる際にも、このときの記録があれば、旅行中の判断を含めて再構成できます。

何より、数日分をまとめて書くという作業を、旅行中に片付けられたのです。

時間経過

起きたのは、4時50分ごろ。

そこから歯を磨いたり、顔を洗ったり。着替える前に日記を書き終え、着替えや、この時点での荷物チェックまで済ませたのが6時50分でした。

約2時間で、身支度の一部と日記の追いつき、さらに荷物の確認まで完了。我ながら、脳内のゴリラルームのタイムコントロールはいい仕事をしています。

……というよりも、今回は「この時間帯でなければ朝ご飯に間に合わない」という事情がありました。

せっかく高松まで来たのです。うどんの都の名物を、朝からいただきたい。

しかも、目指すのは朝早くから営業しているうどん店です。のんびりと寝坊している余裕はありません。

日記を書くべきか、書かざるべきか。そんな脳内会議を開いている時間もありません。

だからこそ、起き抜けの自動書記を利用し、必要な作業を先に片付けた。

こうして、午前6時50分。筆者は手帳を閉じ、朝の高松へ出発する準備を整えたのでした。

Ubuntu 26.04にMySQLを導入。

概要

Webアプリのお供であるDBを入れます。

環境

  • Ubuntu 26.04

※ローカル運用で実施。いわゆるLAMP環境のため、他のサーバがDBを見に行くことはないという想定です。

さっくりとした手順

  1. パッケージのアップデートを行います。
  2. MySQLをインストールします。
  3. MySQLのrootパスワードを設定します。
  4. mysql_secure_installationにより安全性を高めます。

パッケージのアップデート

sudo aptitude update

筆者の好みでaptitudeを用いています。必要に応じてaptを使ってください。

MySQLインストール

  • パッケージでインストール
sudo aptitude install mysql-server
  • インストール確認
systemctl status mysql

active(running)を確認します。

MySQL設定変更について

MySQL 8.4以降では、長年使われてきた古い認証方式(mysql_native_password)がデフォルトで無効化され、よりセキュアな caching_sha2_password が標準となっています。そのため、設定ファイル(mysqld.cnf)を書き換えて旧プラグインを強制する手順は不要となり、標準の認証方式のまま初期設定を進めます。

また、近年のバージョンではインストール直後の初期セキュリティが強化されていますが、mysql_secure_installation は以下の重要な役割を持つため実行します。

  • パスワード検証コンポーネント(VALIDATE PASSWORD)の導入
  • 匿名ユーザーアカウントを削除
  • リモートからのrootユーザーのログインを無効化
  • testデータベースを削除し、testデータベースへのアクセス権限を持つユーザーを削除

mysql rootパスワード設定

sudo mysql

初期状態ではローカルソケット認証(auth_socket)のため、sudo経由でパスワードなしでログインできます。

ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED WITH caching_sha2_password BY 'password';

''のpasswordは任意の、強固なものを入力ください。

標準推奨の caching_sha2_password を用いて強固なパスワードを設定します。

flush privileges;
exit

mysql_secure_installation

sudo mysql_secure_installation

質問事項

Enter password for user root: 
# 上記で設定したパスワードを入力します
​
VALIDATE PASSWORD COMPONENT can be used to test passwords
and improve security. It checks the strength of password
and allows the users to set only those passwords which are
secure enough. Would you like to setup VALIDATE PASSWORD component?
​
Press y|Y for Yes, any other key for No:
# パスワード強度チェックを有効にするためYを入力してEnter
​
There are three levels of password validation policy:
​
LOW   Length >= 8
MEDIUM Length >= 8, numeric, mixed case, and special characters
STRONG Length >= 8, numeric, mixed case, special characters and dictionary file
​
Please enter 0 = LOW, 1 = MEDIUM and 2 = STRONG:
# ポリシーに合わせて0/1/2を入力(ローカル開発環境なら0または1を推奨)
​
Estimated strength of the password: 50
Change the password for root ? ((Press y|Y for Yes, any other key for No) :
# 既に直前の手順でパスワードを設定済みのため、ここではnを選択します。
​
By default, a MySQL installation has an anonymous user,
allowing anyone to log into MySQL without having to have
a user account created for them. This is intended only for
testing, and to make the installation go a bit smoother.
You should remove them before moving into a production
environment.
​
Remove anonymous users? (Press y|Y for Yes, any other key for No) :
# anonymousユーザーを削除するためY
​
Normally, root should only be allowed to connect from
'localhost'. This ensures that someone cannot guess at
the root password from the network.
​
Disallow root login remotely? (Press y|Y for Yes, any other key for No) :
# rootユーザのリモートログインを禁止するためY
​
Remove test database and access to it? (Press y|Y for Yes, any other key for No) :
# テストDBを削除するためY
​
Reload privilege tables now? (Press y|Y for Yes, any other key for No) :
# 設定を反映するためY

以上でMySQLの初期設定は完了です。

ピボット旅行2026-20『ゴリラルームの強制指示』

はじめに

山陽線からマリンライナーを乗り継ぎ、高松駅へと帰宿した筆者。

そこで、筆者自身の行動パターンを咎め、ある指示を出す存在がありました。

脳内ゴリラルーム。その、もう一つの役割です。

ゴリラルームのもう一つの役割

以前の記事でも触れた、プロレスにおけるゴリラポジション。

試合を組み立てるだけでなく、アクシデントへの対応も重要な役割です。

いくら精鋭揃いのスーパースターとはいえ、事故や怪我はつきものです。当然、人命が最優先されるものの、彼らの「時間を売る商売」にとっては、何をおいても守らなければならないものがあります。

  • 試合時間
  • それに伴うCMの入れ方
  • CMを挟んでも途切れさせない番組の進行とインターバル

もっと有り体に言えば、『The Show Must Go On』を地で行く商売です。

予期せぬ事態が起きても、興行を成立させる。そのために、状況を見極め、必要な指示を出す。

そして、この考え方は旅行にも応用できるのではないか。

今回、ゴリラルームには、もう一つの役割を担ってもらうことになりました。

旅行者本人が疲労に負けてサボろうとしたとき、必要な行動を強制すること。

何が言いたいかというと

絶対に、宿に直行するとサボる。

高松駅から宿までは歩いてすぐです。雨の中を移動し、千光寺公園までの垂直移動もこなした身としては、もう十分に働いたという気持ちもあります。

「いいや、今日は、真下のコンビニでも行こう」

そう考えることは容易に想像できました。

もちろん、それはそれで旅の思い出にはなるでしょう。しかし、こういうところで手を抜いた後悔は、ずっと引きずるのが筆者の性分です。

そもそも、今回のピボット旅行は、2024年の消化不良だった旅行へのリベンジも兼ねています。

せっかくの旅行で、疲れたからという理由だけで必要な行動を省略し、後になって「あのとき、やっておけばよかった」となる。それだけは避けたい。

そこで、脳内ゴリラルームから指示が出ました。

「宿に帰ってゆっくりしたい。だから外食はしたくない。その気持ちは分かる。だが、最低限の夕飯の買い物は済ませろ」

……はい。

反論の余地はありませんでした。

結果的に、これが正解

前述したとおり、この日はかなりの買い物をしています。しかも雨の中、千光寺公園までの垂直移動までこなしています。

体力の消耗は相当なものでした。

しかし、買い物をして正解でした。

またしてもスーパーマルナカへと向かい、(そして、やっぱりスルーしてしまったレクサスショールームを横目に)手慣れた手つきと足取りで、2日目の夕飯を確保します。

ここまで来れば、あとは宿に戻って食べるだけ。

さらに、食べ終わったら宿の大浴場で汗を流します。

これも、放っておけばサボるという自信しかありませんでした。

疲れているから、今日はいいや。

その「今日はいいや」が積み重なると、せっかくの旅行が少しずつ消化不良になっていく。だからこそ、疲れた自分に判断を委ねず、元気なうちに決めた方針を実行させる必要があったわけです。

この日の買い物

今回、スーパーマルナカで確保したのは以下の品々。

  • バラちらし
  • 貝のにぎり
  • 鶏皮ポン酢和え
  • ノンアル2種
  • カップ味噌汁

正直なところ、高松に戻ってきても胃の容量は相当なものです。

あの餅入りの尾道焼きが、まだ胃袋の記憶に控えている。それでも、これくらい食べないと体力的にキツいという実感はありました。

旅先での食事は、単なる楽しみであると同時に、翌日以降の行動を支えるための補給でもあります。

そして、買い物を済ませ、食事を取り、大浴場で汗を流す。

これでようやく、2日目の行動を締めくくることができました。

脳内に臨時指揮権を与えるという行為

本当に、この試みは最高でした。

先に述べた脳内シャアが、お気楽なレビューをしている。その一方で、こちらの言葉や行動の行間を読み取り、必要な指示を出してくれる存在がいる。

  • プロに見えて、割とアドリブで生きる赤い人
  • エンターテインメントをプロとして成立させる達人

このタッグが、思いのほかうまく機能しているのです。

自分一人で考えていると、疲労を理由に判断を先送りしたり、その場の楽さを優先したりする。しかし、別の視点から「それは本当に必要な省略なのか」と指摘されることで、後悔しないための行動を選べるようになる。

もちろん、何もかもを厳格に管理する必要はありません。旅にはアドリブも必要です。

ただし、アドリブで済ませていいことと、後回しにすると後悔することは違う。

その線引きをしてくれる存在が、脳内にいる。

そして、旅行は残すところ、あと一泊。

脳内シャアがレビューを続ける傍ら、ゴリラルームは必要な指示を出す。

どうやら、この旅行の指揮系統は、思っていた以上に優秀なようです。

壁をどう補強するか──ログと決断、そして未来への備え

はじめに

Linuxサーバーを運用していると、セキュリティ対策について考える機会が少なくありません。

  • ファイアウォールを設定する
  • アクセス制御を行う
  • WAFを導入する
  • OSやソフトウェアを更新する
  • 必要に応じて設定を見直す。

こうした作業を続けていると、一つの疑問に行き着きます。

次に、何をすればよいのでしょうか。

防御を強化しようと思えば、できることはいくらでもあります。壁を高くすることも、厚くすることも、別の材料を追加することもできます。

しかし、すべてを実施するには時間も手間もかかります。設定を増やせば、その分だけ管理する対象も増えていきます。だからこそ、必要になるのは判断です。

何を守るべきなのか。現在の防御には何が足りないのか。そして、次に何をするべきなのか。

今回は、サーバーのログを手がかりに、セキュリティ対策における決断と未来への備えについて考えてみます。

壁の補強には、判断が必要です

前回の記事では、セキュリティを「壁を作り、手入れを続けること」として考えました。

壁一枚でも、そこにあることで防げるものがあります。壁が万能ではないからといって、その価値がなくなるわけではありません。

しかし、壁を作り、維持しているだけで十分なのかといえば、そうとも限りません。

時間が経過すれば、周囲の環境が変わります。以前は問題にならなかった経路から侵入を試みる者が現れることもあれば、利用するソフトウェアが変わり、新たな対策が必要になることもあります。

そのとき、壁を補強する必要があるのかを考えなければなりません。

例えば、ファイアウォールで許可する通信を見直す。SSHの接続元を制限する。ModSecurityのルールセットを更新する。認証ログに現れる不審な試行を調査する。

どれも防御を維持するための選択肢です。

しかし、ある場所で問題が発生したからといって、すべての壁を一律に高くすればよいわけではありません。必要なのは、どこが弱く、何を補強すれば、守りたいものをより確実に守れるのかを見極めることです。

防御を増やすことよりも、何を補強するべきかを判断することのほうが重要になる場面があります。

ログは、補強する場所を考えるための材料です

では、その判断を何に基づいて行えばよいのでしょうか。

ここで役立つのが、日々蓄積されていくログです。

アクセスログには、どのようなリクエストが届いたのかが記録されます。認証ログには、ログインの成功や失敗などが残ります。システムログには、サービスの起動や停止、エラーなどが記録されます。

それぞれの記録を確認することで、普段どのような通信が発生しているのか、どのような問題が繰り返されているのかを調べられます。

例えば、特定のURLに対して不審なリクエストが繰り返されているとします。その記録から、WAFのルールで検知できているのか、遮断できているのか、アプリケーションに到達しているのかを確認できます。

また、SSHへの認証失敗が繰り返されている場合には、現在のアクセス制御や認証方式が適切かどうかを見直すきっかけになります。

一件の記録だけでは分からないことも、長期間の記録を比較することで見えてくる場合があります。

ログは、単に過去の出来事を保存するためのものではありません。次にどこを補強するべきかを考えるための材料でもあるのです。

すべての問題に、すぐ対応する必要はありません

ログを確認していると、さまざまな問題や不審な動きが目に入ります。

対処できるものもあれば、調査が必要なものもあります。現在の設定で十分に防げているものもあるでしょう。

ここで重要になるのが、決断の順序です。

見つけた問題に片っ端から対応していけば、一見すると積極的に防御を強化しているように見えます。しかし、変更のたびに検証や影響確認が必要になり、管理する対象も増えていきます。

場合によっては、対策を追加したことで正規の通信まで遮断してしまうこともあります。

だからこそ、問題を発見したときには、まず現状を把握する必要があります。

  • 何が起きているのか
  • 現在の仕組みで防げているのか
  • 放置した場合、どのような影響が考えられるのか
  • 対策を変更した場合、既存のサービスにどのような影響があるのか
  • 変更したことを、後から検証できるのか

こうした点を整理してから、対応する順序を決めます。

すぐに対処するべきものは対処し、継続して観察するものは記録を追い、現状で十分に防げているものはその状態を維持する。

この区別ができれば、目に入った問題すべてに同じだけの時間を費やす必要はなくなります。

判断を先送りすることと、状況を把握したうえで経過を観察することも違います。

何もしないという選択にも、状況を確認したうえで維持するという判断があり得ます。

未来への備えは、未来を完全に予測することではありません

サーバーの運用では、これから何が起きるかを完全に予測することはできません。

新たな脆弱性が発見されるかもしれません。攻撃の傾向が変わるかもしれません。ソフトウェアの更新によって、これまで問題のなかった設定を見直す必要が生じるかもしれません。

そのすべてを事前に予測し、対策を完成させておくことは困難です。

では、未来に備えるとは、どういうことなのでしょうか。

それは、未来に起きることをすべて当てることではなく、変化が起きたときに対応できる状態を維持することだと考えています。

ログを残しておく。設定変更の内容を記録する。変更前の状態に戻せるようにしておく。定期的に更新情報を確認する。必要なときに調査できるよう、基本的な運用手順を整えておく。

こうした準備があれば、問題が発生したときにも、手がかりを探し、影響を確認し、対応を選ぶことができます。

未来への備えとは、すべての問題に対する答えを先に用意することではありません。

問題が起きたときに、考え、判断し、行動できる余地を残しておくことです。

決断コストを減らすために、決断の仕組みを作る

ここで、日々のサーバー運用と決断コストの関係についても考えてみます。

運用を続けていれば、何らかの判断を求められる場面は必ず発生します。

  • どのログを調べるのか。
  • どの設定を変更するのか。
  • どの脆弱性に優先して対応するのか。
  • どこまで対策を追加するのか。

そのたびに、すべてをゼロから考えていては、時間も注意力も消費してしまいます。だからこそ、あらかじめ判断の基準を持っておくことが役立ちます。

例えば、設定を変更するときには、変更の目的、影響範囲、確認方法、切り戻し方法を整理しておく。問題を発見したときには、実際の影響と現在の防御状況を確認する。定期的な更新や点検は、可能な範囲で手順化する。

そうすれば、毎回すべてを考え直す必要がなくなります。

一方で、手順化したからといって、状況を確認せずに機械的に実行すればよいわけでもありません。前提条件が変わっていれば、以前の判断基準が適切でなくなることもあります。

重要なのは、考えることを放棄するのではなく、繰り返し発生する判断を整理し、本当に検討が必要な部分に時間を使えるようにすることです。

壁を作り、点検し、必要に応じて補強する。その一連の仕事に、一定の基準と手順を設けておく。これによって、日々の判断に必要なコストを抑えながら、状況の変化にも対応しやすくなります。

心構えを維持するということ

こうした運用を続けるうえで、もう一つ大切なのが、管理者自身の心構えです。

セキュリティ対策は、一度実施すれば終わる仕事ではありません。ログは日々増え、ソフトウェアは更新され、環境は少しずつ変化していきます。

毎日すべてを完璧に確認することは難しくても、必要な点検を続け、問題があれば調べ、必要な変更を行うことはできます。そのためには、運用を一時的な気合いや緊張感だけに頼らないことも重要です。

  • 作業を手順化する。
  • 変更内容を記録する。
  • 定期的に確認する項目を決める。
  • 問題が発生したときに、どこから調べればよいかを整理しておく。

こうした仕組みがあれば、日々の気分や忙しさだけに左右されず、必要な作業を継続しやすくなります。

すべてを一度に解決しようとしないことも大切です。今日できる点検を行い、必要な修正を加え、次に確認するべきことを残しておく。状況が変われば、そのときに改めて判断する。

これもまた、壁を長持ちさせるための手入れの一つです。

おわりに

サーバーを守るための仕組みは、一度作れば完成するものではありません。

環境の変化に応じて点検し、必要な部分を補強し、役割を果たし続けられるように維持していく必要があります。

そのために、ログがあります。過去の出来事を確認し、現在の状態を理解し、次に何をするべきかを考えるための材料です。

そして、その材料を使って判断するのは、運用者自身です。

すべての問題を予測することはできません。すべての対策を一度に実施することもできません。それでも、状況を記録し、判断の基準を持ち、必要なときに対応できる状態を維持することはできます。

壁を作る。壁を手入れする。ログを読み、必要な場所を補強する。そして、変化に備えて次の判断ができるようにしておく。

その繰り返しが、長く使い続けられるサーバーを支えます。

未来を完全に予測することはできなくても、未来に向けて判断できる状態を維持することはできます。

そういう意味で、筆者が心に留めている言葉があります。『未来戦隊タイムレンジャー』

未来は変えられなくたって自分達の明日ぐらい変えようぜ。
出来るって! だってさ、次の瞬間、何するか決めるの
どう考えたって自分だろ?

このログ(言葉)があるからこそ、筆者は少なくとも未来をちょっとはマシにできると考えています。

さておき、日々の運用とは、そうした小さな決断を積み重ねながら、必要な安全性と安心を保ち続ける仕事なのだと思います。

ピボット旅行2026-19『あるのがいけない!! Part 1』

はじめに

旅行というやつ、買い物のリミットが割と外れます。

みつけたもの

尾道紅茶。2024年も買ってはいましたが、あくまでもお土産として。普段使いという意味では足りませんでした。(これは完全な言い訳ですが、旅行中に体力を大幅に削っていたのでいちいち覚えていなかったというのも大きいです)

さて、尾道は隠れた名産としてお茶があります。特に尾道紅茶は先の2025年大阪万博のスリランカ館で、この尾道の茶舗の商品が展示されたほど。

なぜ尾道に紅茶がここまで流通しているのか? それを軽くシミュレートして、買うことにしました……。

  1. 北前船の寄港地としての『天然の良港』と経済の要所

尾道は天然の良港。また、風待ちとしても嵐除けとしても中継地として非常にちょうど良く、古くから瀬戸内海航路の要所・北前船の寄港地として、各地の銘茶や物資が集まる交易の街だった

また、住友財閥の極めて重要な「尾道会議」にて、住友銀行ヲ興ス事が諮られた非常に重要な土地。

  1. 坂道と猫の街に根づく『サロン文化・カフェ文化』
    文豪や志賀直哉たちが愛した尾道は、時間を忘れて思索に耽る喫茶文化が古くから育まれてきた土地。細い坂道を巡り、ふと立ち寄った洋館やカフェで丁寧に淹れられた紅茶をいただく……そんな風土と、全国の紅茶通を唸らせる名産へと育った

なるほど。では、紅茶があるのは自然です。

↑建前↑

↓本音↓

「あるのがいけない!! あるのがいけない!!」

に尽きます。そう、あの『ドカ食い』を求める方のごとく、ポイポイとカゴに入れて会計していたことは覚えています。

帰り道に思ったこと

さて、今回の旅の拠点は高松です。山陽線の電車の待ち時間に抹茶のブリオッシュをいただいて「うお、なんだこのとろける舌触りは、本当に小麦粉なの? これがブリオッシュ(お菓子)ならマリー・アントワネットはヘイトを勝って当然では(言ってない)」を思い出しました。

それはさておき、電車の中で会計を思い出します。

「9,208円になります」

と言われたことも覚えています。

「え? そんなに買った? そんなに入れてないはずなんだけど……」

思いつつ、夕飯を仕入れ、帰宿。食後に買ったものを整理していると

「……いや、よく1万円で収まったな」

と結論。

  • 缶入りティーバッグ3種
  • アソート1袋
  • 八朔ティーバッグ
  • レモンティーバッグ
  • エコバッグ

なるほど。商品があったことは覚えていたがその途中経過がすぽっと抜けていました。これに関しては筆者が「お茶を買うときにいちいち値札を見ない」という買い方がある種災いをしています。

高級茶でそんな買い方をしたら一瞬で資産が溶けますが、生憎とフレーバーティーを主体としていたので「そのノリで買えば大丈夫だろう」という最後の理性は働いていたのは、ある種の幸いでした。

さて、この尾道紅茶。休み明けにそれぞれ楽しみましたが「……よかった、通販があって」でした。これから足りないときは注文できるので。

しかし、「現地で買う→次の旅行“いつにする”か」という動機が減ったのはやや残念な点です。

セキュリティとは、壁を作り、手入れを続けることである

はじめに

Linuxサーバーを運用していると、セキュリティという言葉を目にする機会は少なくありません。

  • ファイアウォール
  • WAF
  • 侵入検知
  • アクセス制御
  • ログ監視

等。攻撃を防ぐための仕組みはいくつもあり、調べれば調べるほど、対策すべき項目は増えていきます。

しかし、そもそもセキュリティとは何のためにあるのでしょうか。

攻撃者を撃退するためでしょうか。脆弱性をゼロにするためでしょうか。それとも、最新の防御技術を導入すること自体が目的なのでしょうか。

私は、セキュリティの本質的な価値は、安心して使えること、そして安全に使い続けられることにあると考えています。

そのために必要なのは、必ずしも巨大な要塞ではありません。壁一枚だって、立派なセキュリティです。

壁一枚にも、意味があります

例えば、外からの侵入を防ぐために壁を設けたとします。

もちろん、その壁だけですべての侵入を防げるわけではありません。壁を越える者もいれば、壁の隙間から入り込む者もいるでしょう。壁そのものが壊される可能性だってあります。

だからといって、壁を設ける意味がないわけではありません。

壁がなければ自由に通り抜けられる場所でも、壁があることで侵入には手間がかかるようになります。壁があることで防げるものがあり、壁があることで守られる範囲があります。

セキュリティ対策も同じだと筆者は考えています。ファイアウォールで通信を制限する。SSHへのアクセスを必要な接続元に限定する。不要なサービスを停止する。WebサーバーにWAFを導入する。

それぞれ単独で、あらゆる脅威を防ぐことは不可能です。しかし、何も設けていない状態と比べれば、そこには確かな違いがあります。

万能ではないことと、役に立たないことは違います。

防げるものを防ぎ、影響を小さくし、必要なときに気づけるようにする。その積み重ねが、システムを守ることにつながるというのが筆者が4年ほどvpsを「育てた」知見です。

壁を作るだけでは、終わりません

ただし、壁は作れば永遠に機能するわけではありません。

時間が経てば劣化します。ひびが入ることもあれば、周囲の環境が変わり、以前は問題のなかった場所が弱点になることもあります。

だからこそ、壁には手入れが必要です。

Linuxサーバーでいえば、OSやソフトウェアの更新、設定の見直し、ログの確認、不要なアカウントやサービスの整理などが該当します。

一度ファイアウォールを設定したからといって、その設定が将来にわたって適切であるとは限りません。導入したWAFも、ルールセットが古くなれば、現在の脅威やアプリケーションの状態に合わなくなる可能性があります。

そして、手入れとは、必ずしも壁を補強することだけではありません。

安全を確保できないと判断したときには、門を閉じることも必要です。

例えば、稼働中のソフトウェアに重大な脆弱性が発見され、既存の防御策や暫定的な設定変更だけでは十分な安全性を確保できない場合。サービスを一時停止すれば、利用者への影響は避けられません。それでも、稼働を続けることによるリスクが大きいのであれば、停止は合理的な選択肢になります。

もちろん、停止すればすべての問題が解決するわけではありません。停止によって何が防げるのか、ほかに残る攻撃経路はないか、どのような条件で再開できるのかを確認する必要があります。

それでも、無理に動かし続けることだけが正解ではありません。

逆に、手入れを続けていれば、問題が大きくなる前に気づけることがあります。

これはセキュリティに限った話ではありません。定期的な点検や保守が必要なのは、システムが動き続ける以上、環境も前提条件も変化するからです。

防御を作ることと、防御を維持することは、表裏一体のお仕事です。

そして、実際の運用では、作った防御を維持する仕事のほうが長く続きます。

ModSecurityは、要塞というより箒とハタキです

以前、Web Application Firewall(WAF)であるModSecurityについて考えていたとき、興味深い説明に出会いました。しかも、その話をしたのがAIというのもまた哲学を感じます。

WAFの本質は、軍事要塞のようにミサイルを撃ち返すことではない。Webサーバーの玄関先に溜まる有害なゴミや、SQLインジェクションの蜘蛛の巣、XSSの不正な泥を、ルールセットという箒とハタキで払い落とすことだ、という説明です。

ModSecurityは、HTTPリクエストをルールに照らして検査し、設定に応じて記録や遮断などを行います。OWASP Core Rule Set(CRS)などのルールセットを組み合わせることで、Webアプリケーションへの攻撃を検知し、防御を補助します。

あくまでも防御の補助ではありますが、それでも、意味があります。

Webサーバーに到達するリクエストを検査し、既知の攻撃パターンに合致する通信を処理する。ルールに任せられるものはルールに任せ、人間は検知内容の確認や誤検知の調査、必要な設定変更に集中する。

毎回、すべての通信を人間が判断する必要はありません。

そして、箒とハタキは一度使えば永久に不要になる道具でもありません。日々の通信がある以上、検査も続きます。ルールセットの更新や設定の見直しも必要になります。

派手な反撃を見せるわけではありませんが、こうした地道な処理によって、Webアプリケーションを安全に運用できる状態を維持するのです。

セキュリティの目的は、対策を増やすことではありません

セキュリティについて調べていると、新しい脅威や新しい防御技術が次々と見つかります。

それらを知ることには意味があります。しかし、対策を増やすこと自体が目的になってしまうと、本来守るべきものを見失いかねません。

設定を複雑にしすぎれば、管理する側の負担が増えます。防御を強化したつもりが、正規の利用者を遮断してしまうこともあります。変更によってサービスが停止すれば、それ自体が運用上の問題になります。

一方で、サービスを動かし続けること自体が目的になってもいけません。

2026年10月、PHPの重大な脆弱性が報じられた際、筆者は当初、設定変更による暫定的な対策を検討しました。しかし、事態を踏まえ、最終的には自分のVPSでPHP-FPMを一時停止する判断をしました。

サービスを止めれば、当然ながら利用者への影響が生じます。それでも、十分な安全性を確保できない状態で稼働を続けるより、いったん停止して状況を見極めるほうが適切だと判断したためです。

セキュリティは、単に攻撃を防げばよいという話ではありません。

必要なサービスが正常に動作し、正規の利用者が安心して使え、管理者が異常を把握して対処できること。そうした状態を継続して維持することが重要です。

ただし、それは、どのような状況でもサービスを動かし続けるという意味ではありません。安全を確保するために停止が必要なら、停止したうえで、再び安全に動かせる状態を目指すことも運用の一部です。

ここで、冒頭の話に戻ります。

セキュリティの本質的な価値は、安心と安全にあります。

利用者が毎回、攻撃を心配しながらサービスを使う必要がないこと。運用者が毎回、同じ種類の通信を手作業で判断しなくてもよいこと。そして、問題が発生したときには、状況を把握して適切に対応できること。

防御の仕組みは、そのために存在します。

決断コストを減らすということ

ここで、もう一つ考えておきたいことがあります。それは、判断にはコストがかかるということです。

  • ログを確認する
  • 通信を調査する
  • ルールを追加する
  • 例外を設定する
  • 設定変更が既存のサービスに与える影響を検討する。

どれも必要な仕事ですが、すべてを毎回、人間がゼロから判断していたら、運用は成り立ちません。だからこそ、機械に任せられる仕事は機械に任せます。

ファイアウォールで不要な通信を遮断する。SSHへの接続元を制限する。WAFでリクエストを検査する。ログを記録し、異常の調査に必要な情報を残す。

これらは、人間の仕事を奪うための仕組みではありません。人間が判断しなければならない場面に、時間と注意力を残すための仕組みです。

人間が判断すべきことと、あらかじめ仕組みに任せられることを分ける。

これもまた、セキュリティ運用の重要な仕事だと考えています。

  • 壁を作る
  • 壁を点検する
  • 壁に任せられることは壁に任せる
  • そして、壁だけでは防げないことに、人間の注意を向ける

この繰り返しによって、日々の運用に必要な判断を減らしながら、必要な安全性を維持していきたいです。

壁を作り替えるために壊すことも必要です

先般、筆者が直面した「php2shell」(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)。

これのために筆者が選んだ方法は「アップデートが確定するまで、php-fpmを止め、アップデートを確認してから再開させる」でした。

これは筆者にとっては矛盾ではなく、「嵐に出航し、難破するよりは安全な港に停泊して嵐が過ぎるのを待つ」方がサーバを守るからです。

言うなれば、古い壁が風雨に耐えられそうにない。なので一度真新しくするため壊すというのもメンテナンスの一つです。

おわりに

セキュリティ対策というと、最新の防御技術や、攻撃者との攻防に目が向きがちです。しかし、セキュリティの価値は、必ずしも派手な出来事の中にあるわけではありません。

何事もなくサービスが動き続けること。利用者が安心して使えること。運用者が異常に気づき、必要な対応を取れること。

それらが維持されているなら、そこにはセキュリティ対策の価値があります。

壁一枚でも、壁があることで防げるものがあります。そして、その壁を長持ちさせるために手入れをすることは、何もしないよりもずっと有用です。

ファイアウォールも、WAFも、アクセス制御も、ログ監視も、それぞれが万能の解決策ではありません。それでも、それぞれが役割を果たし、適切に維持されていれば、システムの安全性を支えるものになります。

セキュリティとは、何があっても破られない壁を夢見ることではなく、必要な壁を作り、その壁が役割を果たし続けるように手入れをすることです。

そして、その先にあるのは、防御そのものを誇ることではありません。

利用者が安心してサービスを使い、運用者が必要な仕事に集中できる、「なんてことないサーバの、なんてことない管理者の」当たり前の日常です。

ピボット旅行2026-断章『氷面師たち』

はじめに

『パン屋航路』での食事をご紹介しました。この時に食べたものは、

  • グリーンカレーパン
  • ずんだ入りクリームチーズベーグル

の2つ。しかし、パッケージには3つめのものがあったはずです。

実はこれ、道中のおやつに食べようと思っていた「抹茶ブリオッシュ」。しかし、「お昼に尾道焼きが控えているため」に取っておいたものです。

本来、これを聖地巡礼の後に食べる予定だったのですが……。

脳内ハリソン山中の提案

商店街を歩いていると、脳内のハリソン山中(『地面師たち』)が語りかけてきました。

もっと大きなヤマを狙いませんか?

そうですね……白玉がゴロゴロ転がるようなヤマです。つまらないじゃないですか、宿に帰れば食べられるものをチマチマ食べても。小さなヤマよりは大きなヤマ、容易いヤマよりは困難なヤマ。胃袋が怖気づいて二の足を踏むような――難攻不落のヤマを落としてこそ、この旅をしているんじゃないですか?

それに一も二も無く飛びつきました。

向かった先の「ととあん」

ここで向かったのが、甘味処「ととあん」です。

筆者がこのお店を知ったのは2011年。それ以来訪れている、最高に好きな甘味屋です。もちろん、今回のような「ヤマ」が待ち構えていることも知っていました。

選んだのは、白玉はっさく練乳かき氷。(正式な商品名は忘れました)

そして、運ばれてきたのがこちら。

……大きい。

写真のとおり、かき氷の頂上にはっさくが鎮座しています。白玉とはっさく、練乳は別添え。つまり、目の前にあるのは、文字どおりの「大きな山」です。

もちろん、注文時に描かれていたものしか乗っていません。そこに偽りはありません。

ただし、実物を前にしたときのインパクトまでは、メニューから読み取れませんでした。

予定していたおやつを食べる代わりに、思いがけず大きなヤマに挑むことになりました。

「このヤマ、どうやって攻略するか……」

の前に既に食べ終わっていました。

  • サクサクとした味を楽しむ
  • 白玉と練乳を別添えでやる
  • シロップを足す
  • 最後に全てを混ぜ合わせて飲むようにして食べる

はやっていたはずです。

余談

筆者がこのお店を知って以来、訪れるたびに思うことがあります。

「自宅とこの店のポータル、開けられないかな?」

それくらい好きなお店なのです。

なお、先のWWEの例で言うなら、今回の出来事はハリソン山中がキャッシュインしたようなものです。

こちらは抹茶ブリオッシュを温存していたつもりでした。しかし、目の前に現れたのは、それを後回しにするだけの価値がある大物でした。(なお、このブリオッシュは電車待ちの間に美味しくいただきました)

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