カテゴリー: 英国

ケンブリッジの風景。(2009年12月13日)

僕が遊学中、そろそろクリスマスに近いと言う事で訪れてみたケンブリッジ。

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英国の冬には似つかわしくないクリアな空でした。本当に「天候運」には恵まれている感じです。

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名物の「ケム川のパンティング」。ちょうどいい形でボートが流れていました。

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教会の塔から街を一望します。上段は大学のキャンバス。そして、色とりどりのテントは市場です。

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その市場は、地物の野菜がたんまりと。このセロリは写真の段階で独特の香りが漂ってきそうです。

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何故か「柿」が売られていました。日本語でまんま「KAKI」です。日本の留学生がここに植林したのでしょうか……。

何だかんだで、この出来事からもう3年も経つんですね。

カンタベリーの遺跡。(2009年7月10日)

風光明媚なカンタベリーの街。

中心街には「英国国教会の本山」カンタベリー大聖堂がそびえ立ち、中世より多くの巡礼者で賑わっていました。そんな「宗教の街」に相応しい遺跡が中心街からやや離れた場所にあります。

それが、このSt. Augustine Abbey跡。英国で最初にキリスト教の布教が行われたという場所です。

 

多くの遺構が立ち並ぶ様は、当時の繁栄を想像するにはちょっと足りません。

この広大な敷地を見ると、この場所の権勢をうかがい知ることができます。

古今東西、歴史的な遺産というのは様々な想像力に駆り立てられるので大好きです。

初めての自転車での遠出(2009年8月15日)

僕がイギリスにいた頃、ひょんな事から手に入れた自転車――

30年以上も前のビンテージ物+整備がおぼつかないという状態の中(今考えるととても怖いことですが)で「ストーンヘンジに行ってみたい」と思い立ちウォータールー駅からソールズベリーまで向かいます。

英国は地下鉄以外は完成者の状態で自転車の持ち込みが可能。車両によっては専用のスタンドまで付いてます。ただ、当時は本気で自転車のことを知らなかったのでドロップハンドルが上に向いていても「そういうものだ」としか考えてませんでした。

ソールズベリーからストーンヘンジまで、16マイルの距離をひた走ります。ガイドもなし、Googleマップで印刷した地図だけが頼りという状態だったので、実物が見えたときの喜びはひとしおでした。

様々な角度、フィルターで撮影したストーンヘンジ。作られた経緯や目的は不明な物の、その姿は「圧巻」の一言に尽きます。

それからソールズベリーまで戻り、軽く市内を観光。

河と緑が印象的な、風光明媚な場所でした。そして、この町の名所と言ったら大聖堂です。

大きな箱みたいな外観ですが……

内部は荘厳なゴシック様式の列柱とアーチが特徴的でした。

この「一応とは言えある程度の距離を走った」ということがきっかけとなって、今の僕の自転車好きがあるのですから、この遠出は大変思い入れがあります。

冬が近づくキュー・ガーデンズ(2009年11月13日)

ロンドン郊外に「キュー・ガーデンズ」という大庭園があります。各国から持ち寄った植物の種を育て、「どの植民地で育てれば効率的か」なんていう実験を行った場所でもあります。

イギリスで遊学をしているとき、そこに訪れる機会がありました。

折しも季節は冬が近づく11月半ば。空はとても陰鬱です。

雨や霜の影響で、「瑞々しい枯葉」という面白いものが撮影できました。

しかし、温室の内部は常春。骨身にしみる寒さを一事忘れることができました。

池には睡蓮のような花が咲いています。この日は平日ということもあって、あまり観光客がおらず、ゆっくりと見物することができたわけで。

白黒(ラフモノクロームのフィルター)で撮影した大温室内部。光と影だけでも絵になります。

面白かったのが、売店で売られているハエトリソウの注意書き。

「あなたが蝿でないなら、(ハエトリソウ)のトラップを誘発させないでください。自己消化をしてしまいます。もし、あなたが蝿ならこのメッセージは無視して下さい。…ただし、通過するときは気をつけて」

イギリス的なヒューモアってものに満ち溢れていました。

 

湖水地方・サイクリングの思い出(2010年5月26日)

今日みたいな初夏の雨で思い出した出来事。

英国遊学もそろそろ終わりを迎えようと言うとき、湖水地方にサイクリングの旅をしてきました。「一番近い宿が駅から28キロ」というある意味でとんでもない場所です。

英国は電車の中にそのまま自転車を積めるので、輪行が全く苦になりません。

そんなこんなで電車はウィンダミア駅に到着。右端で異彩を放っている髪型の人は「車掌」だったり。

湖水地方を代表するウィンダミア湖で一服。サイクリングのいいところは、こういう場所でも進入できるという所。そこから、30分ぐらい雨をやり過ごして

ワーズワースのコテージがある村で散策をします。雨も一段落したのでちょうどいい…… と思いましたが、そこはイギリス。天候の変わりやすさは折り紙付きです。

しっとりとした構図を楽しめるようにはなったのですが……

雨は洒落にならないレベルまで土砂降りに。帰りの電車もあるので、長居はしていられません。

現地の子供ですら急いで帰ろうとする中、駅まで全力疾走です。こういうことも踏まえて防雨装備を完備していてよかったと今でも思います。また、タイヤが太いランドナーというのも悪路を走破するのに向いていました。

駅に到着する頃には雨も小康状態となり、宿の「最寄り駅」に到着したときは

とってもクリアな風景が広がっていました。

宿まであと5キロぐらいと言うところで虹が現れ、雨の中の苦労は帳消しにされた感じです。

この「3泊4日のランカスター・湖水地方のサイクリング旅行」は追って詳しく書きたい物です。

大雪に覆われたロンドンの風景(2010年1月13日)

昨日に引き続き、大雪のロンドンでの風景です。

僕は2009年末~201年のお正月を日本で過ごし、1月の8日辺りに英国に戻りました。成田から飛行機で14時間あまり、いよいよヒースロー空港に着陸すると言うとき「あれ? いつも見慣れた煉瓦色の屋根じゃなくて真っ白だ!」と驚いていた事を記憶しています。僕が日本で過ごしていたときも雪は続いていたのですね。

そこで、ロンドン北部にあるHampstead Heathまで雪景色を眺めに行きました。実はロンドン北部は小高い丘になっており、そこには超高級住宅が建ち並ぶ田園調布みたいな街並みもあります。それこそ、本物の執事やメイドがいるようなお屋敷があるような住宅街です。

件のHampstead Heathは日比谷公園の何倍もあろうかという緑地。公園やら森林やらが広がり、そこを「ロンドン」と呼ぶ事すらはばかられる様な自然あふれる場所。ここなら、中心街とは異なった趣の風景が楽しめるでしょう。

ちなみに、この日のカメラはCanonのIXI Digital 510ISを利用しました。

[撮影場所:Hampstead Heath 露出時間:1/160秒 F値:2.8 絞り:2.97 ISO感度:80]

まるで映画のワンシーンの様な光景がそこにはありました。足跡がほとんどない並木。モノトーンで構成されているみたいです。

[撮影場所:Hampstead Heath 露出時間:1/200秒 F値:5 絞り:4.66 ISO感度:80]

雪の白さに溶け込んでいるかの様なお屋敷。かつての貴族の荘園館であり、現在は建物全体が博物館として保存されています。建物の窓から見るロンドンの風景はまた格別でした。

[撮影場所:Hampstead Heath 露出時間:1/250秒 F値:2.8 絞り:2.97 ISO感度:80]

湖のような池。水面が凍った後にも雪が降り積もっているため、一種独特の灰色の世界。完全に雪で覆われたら、誤って進入し氷を突き破ってしまうかもしれませんね。

[撮影場所:Hampstead Heath 露出時間:1/100秒 F値:4 絞り:4 ISO感度:80]

まさか、イギリスで水墨画的な風景が拝めるとは思ってもみませんでした。ほぼ白黒の濃淡で厳とした寒さが際立っています。それから30分ぐらい歩き――というか彷徨い、どうにかバス停のある街道まで出ようというその時にちょっとしたものが目にとまりました。

[撮影場所:Hampstead Heath 露出時間:1/125秒 F値:2.8 絞り:2.97 ISO感度:80]

それは花のつぼみ。雪を布団にして冬の寒さを堪え忍んでいるよう。春の訪れを待っているのは、なにも人間だけじゃなかったということですね。

大雪に覆われたロンドンの風景(2009年12月21日)

「ヨーロッパを大寒波が襲っている」というニュースを耳にし、僕がロンドンで過ごしていた頃(2009年~2010年)の出来事を思い出しました。ロンドンが大雪で覆われた日――2009年12月21日のことを。

[撮影場所:London, Manor House 露出時間:1/15秒 F値:3.5 レンズ焦点距離:18mm ISO感度:800]

日本への一時帰国を間近に控えたこの日、15:00頃から雪が降り始めました。英国は偏西風と北大西洋海流の影響を受け、滅多なことでは降らないとされているのですが、一向にやむ気配がありません。となると「こんな機会はそうそうあるものではない」と厚着をしてカメラを抱えて中心街に繰り出しました。なお、この時に使っていたカメラはOLYMPUSのE-620。18mm-180mmの汎用ズームレンズ一本です。

[撮影場所:London, Trafalgar Square 露出時間:1/10秒 F値:3.5 レンズ焦点距離:18mm ISO感度:800]

地下鉄を利用して訪れたところはロンドンのど真ん中であるトラファルガー広場。トラファルガーの海戦勝利を記念して作られた広場はピカデリー・サーカスにほど近く、ナショナル・ギャラリーが隣接しているということもあり、国内外の人々で大いに賑わいます。ましてや、写真が示すとおりクリスマス用のデコレーションがあるとあっては、寒さなどお構いなしに「レアな風景を見たい」と考える僕のような人たちがたくさんいるわけでして。

[撮影場所:London, Trafalgar Square 露出時間:1/3秒 F値:4.8 レンズ焦点距離:41mm ISO感度:800]

トラファルガーの海戦を指揮していたネルソン提督の銅像を護衛するかのように鎮座しているライオン像。背後のぼんやり光っている円はビッグベンの時計です。日中はこのライオン像にまたがって記念撮影している観光客がとても多いのですが、流石に雪で滑る中、上ろうと考える人はいなかったようです。

そして、また地下鉄を利用してTower Bridge駅に降りて散策すること30分。

[撮影場所:London, Tower Bridge 露出時間:1/10秒 F値:3.5 レンズ焦点距離:18mm ISO感度:800]

「我が意を得たり」という感じのベストショットに巡り会えました。更なるベストショットを求め、テムズ川流域を更に歩いて行きます。

[撮影場所:London, Thames Riverside 露出時間:1/8秒 F値:3.5 レンズ焦点距離:18mm ISO感度:800]

地元の人が雪だるまを作っていました。早速、作った人に「“彼”の写真を撮っていい?」と訊いて快諾され、先のTower Bridgeを背景に記念写真。

と、とてもとても幻想的な風景に巡り会えたことを感謝したのですが…… 何をトチ狂ったのか「乗り換えるのが嫌だからバスを使おう」と考えてしまいます。案の定、市内は大渋滞。1時間で20mも進めばいい方というほどの混雑です。「何十年に一度」という大雪の上、イギリスの車の70%以上がスノータイヤを所有していないのですから、あちこちでスリップが発生。それが更に渋滞に拍車をかけています。

結局、途中でバスを降りて30分かけて僕の住むアパートまでたどり着きました。この日は体の芯から冷えたのは言うまでもありません。

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