投稿者: manualmaton Page 8 of 274

Growi v7.1.x・v.7.2.x→v7.3.0へのアップデート

概要

Growi 7.1/7.2からv7.3.0Growiアップグレードの手順です。
Elasticsearchの全文検索を利用している方は「Elasticsearchのバージョンアップ」を伴う作業になります。

前提

  • 既にgrowi v7.1.x/v7.2.xをインストールしていること。
  • 管理画面トップやトップページ右下からバージョンが7.1.xまたは7.2.xであることを再確認します。
  • systemdによってサービス化されていること。
  • 具体的な手順はhttps://atelier.reisalin.com/projects/zettel/knowledgebase/articles/105
  • 最新版や安定版がリリースされていることを以下のサイトで確認していること。
  • https://github.com/growilabs/growi/releases
  • ※設定ファイルの変更やパッケージインストールの変更、nodeのバージョンアップの必要等があれば、それも事前に済ませます。

さっくりはならない手順

  1. Growiをメンテナンスモードにします。
  2. Growi・Elasticsearchのサービスを停止します。
  3. バックアップを取ります。
  4. gitコマンドで最新版をcheckoutします。
  5. アップグレードを行います。
  6. Elasticsearch・Growiのサービスを再開します。
  7. Growiのメンテナンスモードを解除します。
  8. アップグレードされたことを確認します。

メンテナンスモード有効化

  1. Growiに管理者権限でログインします。
  2. 管理トップ>アプリ設定に進み、「メンテナンスモードを開始する」をクリックします。
  3. トップページに戻り「メンテナンスモード」が表示されていることを確認します。

バックアップ

以下をバックアップします。

  • mongodbの格納データ
cat /etc/mongod.conf |grep dbPath

として、ここのディレクトリ一式を控えます。(筆者環境 /home/mongodb)

このディレクトリを任意の方法でバックアップします。

  • Growiの添付ファイル一式が納められているディレクトリ(ファイルアップロード先をlocalにしている場合のみ)
/growi/root/directory/apps/app/public

(筆者環境 /home/www-data/growi/apps/app/public)ここも念のためバックアップします。

※ 添付ファイルのアップロード先をAWSやAzureなどにしている場合は不要です

  • vpsや仮想ゲストの場合はシステム全体:推奨

スナップショット機能などでシステム全体をバックアップした方が確実で安心です。

ElasticsearchとGrowiの停止

  • Elasticsearchサービス停止
sudo systemctl stop elasticsearch.service
  • サービス停止確認
systemctl status elasticsearch.service

inactive(dead)を確認します。

  • Growiサービス停止
sudo systemctl stop growi.service
  • サービス停止確認
systemctl status growi.service

inactive(dead)を確認します。

作業前バックアップ

  • データディレクトリを丸ごとコピー (-aオプションでパーミッションを維持)
sudo cp -a /var/lib/elasticsearch/ /path/to/backup/dir/elastic_bk.$(date +%Y%m%d)

自分の環境に合わせます。

  • バックアップ確認
sudo ls -l /path/to/backup/dir/elastic_bk.$(date +%Y%m%d)

バックアップした内容があることを確認します。(※管理者権限でないとこのディレクトリを見ることはできません)

リポジトリ設定ファイル名をv9用に変更

Elasticsearchのバージョンを指定するリポジトリをv9に変更します。

  • 現行のリポジトリリストをバックアップ
sudo cp -pi /etc/apt/sources.list.d/elastic-8.x.list /path/to/backup/dir/elastic-8.x.list.$(date +%Y%m%d)
  • リポジトリリストのバックアップ確認
diff -u /path/to/backup/dir/elastic-8.x.list.$(date +%Y%m%d) /etc/apt/sources.list.d/elastic-8.x.list
  • リポジトリリストの名前変更
sudo mv /etc/apt/sources.list.d/elastic-8.x.list /etc/apt/sources.list.d/elastic-9.x.list
  • リポジトリリストの名前変更確認
ls -l /etc/apt/sources.list.d/elastic-9.x.list

ファイルがあることを確認します。

sedコマンドでファイル内の参照先を8.xから9.xに書き換え

sudo sed -i 's/8.x/9.x/g' /etc/apt/sources.list.d/elastic-9.x.list

Elasticsearchのアップグレード

  • パッケージ全体のバックアップ
sudo aptitude update

好みでaptitudeを用いています。必要に応じてaptを用いてください。

  • Elasticsearchのアップグレード
sudo aptitude upgrade elasticsearch

※ Growiインストール時、/etc/elasticsearch/jvm.optionsファイルなどの設定変更を行っているため、アップグレード時の設定ファイルを残すかどうかの確認では、必ずN(残す)を選択します。

  • プラグインのアンインストール

Growiに必要なElasticsearchのプラグインは自動更新されません。この処置を執らないとせっかくアップグレードしたのに起動しないという事態が発生します。

sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin remove analysis-icu
sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin remove analysis-kuromoji
  • プラグインの再インストール
sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin install analysis-icu
sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin install analysis-kuromoji

growiディレクトリに移動します

cd /home/www-data/growi && pwd

自分の環境に合わせます。(筆者環境/home/www-data/growi)

リリースタグを確認します。

  • リリースタグ取得
sudo git fetch --tags
  • リリースタグ確認
sudo git tag -l

スペースで確認していき、上記リリースサイトと同じバージョンがあることを確認します。

チェックアウトとインストールを行います。

  • 変更を一時的に退避
sudo git stash
  • チェックアウト
sudo git checkout 【バージョン】

リリースタグは再確認しましょう。

  • pnpm install
sudo pnpm i
  • ビルド
sudo npm run app:build

ElasticsearchとGrowiの再開

  • Elasticsearchサービス開始
sudo systemctl restart elasticsearch.service
  • サービス開始確認
systemctl status elasticsearch.service

active(running)を確認します。

  • バージョンアップ確認
curl -X GET "localhost:9200"

"number" : "9.1.3",など、9系にアップグレードされていることを確認します。

  • Growiサービス開始
sudo systemctl restart growi.service
  • サービス停止確認
systemctl status growi.service

active(running)を確認します。

メンテナンスモード無効化

  1. Growiに管理者権限でログインします。
  2. 管理トップ>アプリ設定に進み、「メンテナンスモードを終了する」をクリックします。
  3. トップページに戻り「メンテナンスモード」が表示されていないことを確認します。

バージョンアップを確認します。

  1. 画面下部にあるバージョンがチェックアウトしたバージョン(v7.3.x)であることを確認します。
  2. 各種機能(ページ閲覧や編集)などが正常に行えるかを確認します。

バージョンアップ後の作業

必要に応じてバックアップしたファイル一式やスナップショットを削除します。

Growi v7.3.0へのバージョンアップに伴う全文検索負荷への対応。(Elasticsearchのバージョンアップ)

Growi をv7.2.10→v7.3.0へとアップグレード後、全文検索ができなくなったので、その対処方法をメモに残します。

環境

  • Growi v7.3.0
    • systemdによってサービス化
  • ElasticSearch v8.19.3
  • Ubuntu 24.04
  • MongoDB v6.0.26
  • node v20.19.2
  • Apache 2.4によるリバースプロキシ

エラー内容

Growiの管理>全文検索管理で以下のエラーが出ました。

Accept version must be either version 8 or 7, but found 9

エラーの原因

Growi v7.3.0のリリースノートで確認したところ、このバージョンからElasticsearch v9がサポート(必須化)されたことが判明しました。

support: Elasticsearch v9 (#10127)

  • Growi(クライアント側): v9形式でリクエストを送信
  • 既存環境(サーバー側): v8.19.3であったため、v9形式のリクエストを拒否

このバージョンの不一致が原因で、検索機能が停止していたと判明。対処を行います。

エラーを解決した手段

Elasticsearchをv9.1.3にバージョンアップしたことで解決しました。

手段によるサーバへの影響

「Elasticsearchバージョンアップ」です。他にこれを使うアプリが同一サーバ上にある場合、その影響を十分に確認ください。

対処方法のさっくりとした手順

  1. Elasticsearch/Growiを停止します。
  2. Elasticsearchのデータディレクトリのバックアップを行います。
  3. Elasticsearchのリポジトリをv9に併せます。
  4. Elasticsearchのバージョンアップを行います。
  5. Elasticsearchのプラグインのアンインストール/インストールを行います。
  6. Elasticsearch/Growiを起動します。
  7. エラーの解消を確認します。

ElasticsearchとGrowiの停止

  • Elasticsearchサービス停止
sudo systemctl stop elasticsearch.service
  • サービス停止確認
systemctl status elasticsearch.service

inactive(dead)を確認します。

  • Growiサービス停止
sudo systemctl stop growi.service
  • サービス停止確認
systemctl status growi.service

inactive(dead)を確認します。

作業前バックアップ

  • データディレクトリを丸ごとコピー (-aオプションでパーミッションを維持)
sudo cp -a /var/lib/elasticsearch/ /path/to/backup/dir/elastic_bk.$(date +%Y%m%d)

自分の環境に合わせます。

  • バックアップ確認
sudo ls -l /path/to/backup/dir/elastic_bk.$(date +%Y%m%d)

バックアップした内容があることを確認します。(※管理者権限でないとこのディレクトリを見ることはできません)

リポジトリ設定ファイル名をv9用に変更

Elasticsearchのバージョンを指定するリポジトリをv9に変更します。

  • 現行のリポジトリリストをバックアップ
sudo cp -pi /etc/apt/sources.list.d/elastic-8.x.list /path/to/backup/dir/elastic-8.x.list.$(date +%Y%m%d)
  • リポジトリリストのバックアップ確認
diff -u /path/to/backup/dir/elastic-8.x.list.$(date +%Y%m%d) /etc/apt/sources.list.d/elastic-8.x.list
  • リポジトリリストの名前変更
sudo mv /etc/apt/sources.list.d/elastic-8.x.list /etc/apt/sources.list.d/elastic-9.x.list
  • リポジトリリストの名前変更確認
ls -l /etc/apt/sources.list.d/elastic-9.x.list

ファイルがあることを確認します。

sedコマンドでファイル内の参照先を8.xから9.xに書き換え

sudo sed -i 's/8.x/9.x/g' /etc/apt/sources.list.d/elastic-9.x.list

Elasticsearchのアップグレード

  • パッケージ全体のバックアップ
sudo aptitude update

好みでaptitudeを用いています。必要に応じてaptを用いてください。

  • Elasticsearchのアップグレード
sudo aptitude upgrade elasticsearch

※ Growiインストール時、/etc/elasticsearch/jvm.optionsファイルなどの設定変更を行っているため、アップグレード時の設定ファイルを残すかどうかの確認では、必ずN(残す)を選択します。

  • プラグインのアンインストール

Growiに必要なElasticsearchのプラグインは自動更新されません。この処置を執らないとせっかくアップグレードしたのに起動しないという事態が発生します。

sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin remove analysis-icu
sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin remove analysis-kuromoji
  • プラグインの再インストール
sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin install analysis-icu
sudo /usr/share/elasticsearch/bin/elasticsearch-plugin install analysis-kuromoji

ElasticsearchとGrowiの再開

  • Elasticsearchサービス開始
sudo systemctl restart elasticsearch.service
  • サービス開始確認
systemctl status elasticsearch.service

active(running)を確認します。

  • バージョンアップ確認
curl -X GET "localhost:9200"

"number" : "9.1.3",など、9系にアップグレードされていることを確認します。

  • Growiサービス開始
sudo systemctl restart growi.service
  • サービス停止確認
systemctl status growi.service

active(running)を確認します。

動作確認

  1. Growiに管理者権限でログインします。
  2. 管理画面>全文検索管理に進みます。
  3. インデックスの再構築を実行し、エラーが発生せず、正常に完了することを確認します。

その後、Growi上でキーワード検索を行い、検索結果が正しく表示されることを確認しました。

ボードゲーム『ひらがじゃん 牌バージョン(一般販売版)』感想。

麻雀ベース/オマージュのボードゲームが多々ある中、自分に最も「ぶっ刺さった」作品がこの『ひらがじゃん』でした。

※本記事では麻雀用語を理解できる方向けの記事となっております。ご容赦ください。

ゲームの概要

基本ルール

このゲームは、麻雀と同じく13個の牌を手元に持ってスタートします。

そして、麻雀が「4つの面子(3牌の組み合わせ)と1つの雀頭(同一2牌)」で和了(あがり)を目指すように、

『ひらがじゃん』ではひらがなの牌を組み合わせて

  • 3文字からなる名詞(『げーむ』『ごはん』など) の組み合わせ×4
  • 2文字からなる名詞(『うし』『さば』など)の組み合わせ×1

といった「日本語の名詞」ができるように和了を目指します。

自分の手番で牌を引いてくる「自摸(ツモ)」や、相手の捨てた牌で和了する「ロン」で役が完成したら一局が終了。これを何局か繰り返し、最終的に最も点数の高い人が勝利するという、麻雀経験者にはお馴染みの流れです。

鳴きルール

  • ポン

麻雀では同一牌3枚でのポンですが、本作では「あと1文字で日本語3文字の名詞が完成する」状況でポンができます。

例えば、相手が捨てた「ぬ」の牌に対し、自分が持っている「た」と「き」の牌を公開することで、「たぬき」という3文字の言葉(面子)を完成させることができます。

  • カン

この場合は4文字「以上」となる場合。「さ」「い」「て」の文字の牌があり、誰かが「い」を捨てた、あるいは自摸った場合「さいてい(裁定/再訂)」が完成。その後、不足の牌を自摸ります。

素晴らしいと感じた点

手に馴染む、高品質なコンポーネント

まず触れて驚いたのが、コンポーネントの質感です。麻雀牌と同じ材質で作られており、その適度な重さは手に取るたびに高い満足感を与えてくれます。牌が重なるときの音も小気味よく、将に麻雀という感じです。

2〜3人でもルール変更なし

2人、3人でも遊べます。その際にはルールの追加や調整も不要。

牌山不要の気軽さ

『すずめ雀』や『タイパ至上主義麻雀』等と同じく、本式麻雀のように牌を積む必要はありません。(もちろん、格好つけて積むのもOK)

裏返して洗牌し、適当に13枚を持ってくればゲーム開始です。

麻雀を知っていればすぐに遊べる、洗練されたルール

牌の種類は「を」を除いたひらがなと長音(ー)のみ。

麻雀の複雑な点数計算や、翻数、符計算といった要素がごっそり削ぎ落とされているため、計算も非常にシンプルです。

細かいルールの説明もほとんど必要なく、例外的な役も、全て2文字の言葉で揃える「七対子」のみと、非常に分かりやすくなっています。

言葉を作るという、とっつきやすさ

テーマが「日本語」なので、日本語を理解できる人であれば、子供から大人まで、あらゆる年齢層が一緒に楽しむことができます。

求められる、柔軟な思考力

シンプルなルールとは裏腹に、ゲーム中は非常に柔軟な思考が求められます。

  • どうすれば3文字の言葉(面子)をうまく組み合わせられるか?
  • 手持ちの牌を並べ替えて、複数の言葉を作れないか?
  • どの牌を入れ替えれば、より良い手に近づくか?
  • この面子を確定させると、残りの手牌でどのような言葉が作れるか?
  • どうすれば待ちが広く、相手の意表を突く聴牌(テンパイ)にできるか?

など、常に頭はフル回転です。

一文字を自摸っただけで単語群がガラリと変わり、全く別の牌姿になることもこのゲームの醍醐味です。

多彩な待ちがもたらす高い緊張感

このゲームの面白さの核とも言えるのが、待ちの種類の豊富さです。

例えば、「ん」と「ち」の2枚で待っていた場合、その待ちの広さは麻雀の国士無双13面待ち以上にもなります。(あ行、か行すべてが当たりでさ行もほぼカバー等)

「これは誰も使わないだろう」と思っていた意外な文字が和了牌になったり、「あ」のような母音の牌を捨てざるを得ない時の緊張感、そしてそれが通った時の安堵感は、このゲームならではの体験です。

少し気になった点

麻雀特有の裁定がない

ダブロンやトリプルロン、複数のプレイヤーが同時に鳴いた場合の優先順位といった、細かい取り決めがありません。

フリテンにしても不問にするほうが無難です。

ゲームが停滞する可能性

思考が凝り固まってしまうと、どうしてもプレイ時間が長くなりがちです。

場合によっては流局が続いてしまうこともありました。チェスクロックなど、時間制限を設ける工夫も有効かもしれません。

逆転の難しさ

点数計算が分かりやすい反面、大きな役がないため、一度点差が開くと逆転が難しい側面があります。

牌の視認性

牌に文字が彫られているわけではないため、麻雀のような「盲牌」はできません。

また、ひらがなの羅列に慣れるまで、手牌を整理する「理牌」に少し時間がかかり、時にはゲシュタルト崩壊を起こしそうになることも。

麻雀牌と同じ注意点

牌を混ぜる「洗牌」の音は、麻雀と同様に大きいので、遊ぶ時間帯や環境には少し注意が必要です。

点棒が付属しない

点数計算のために、紙とペンが必須となります。

『ひらがじゃん』が秘める、さらなる可能性

このゲームは、プレイヤー次第で無限に楽しみ方を広げられる可能性を秘めていると感じました。

ローカルルールの追加

参加者全員が納得すれば、「外来語禁止(その場合、“ー”の牌は抜く)」「形容詞を許容」「お酒の席なら下ネタのみ」といったユニークな縛りを加えることで、全く新しいゲーム体験が生まれます。

ソロプレイの探求

山からランダムに牌を抜き出し、「何手で言葉を完成させられるか」といった、自分の語彙力に挑戦する一人遊びも可能でしょう。

ハンデ戦の導入

参加者に児童や外国人の日本語初学者がいれば、

  • 作る面子の数を減らす(3面子1雀頭にするなど)
  • 動物の名前のみで和了可能

ような特別なハンデを設けたりすることで、実力差に関わらず楽しめます。

まとめ

『ひらがじゃん』は、

  • 質感の高いコンポーネント
  • 日本語話者なら理解できる分かりやすいルール
  • ルールとは裏腹に柔軟な思考と瞬発力が求められる緊張感
  • 更なるバリアントによるゲームの広がり

を兼ね備えた、非常に満足度の高いゲームです。

何よりも「この文字をこの言葉に代えれば他もつながる」と閃いたときの喜びはなかなか得難い体験。

プレイ人数(2~4人)や時間も調整しやすく、まさに「はじめに言葉ありき」を体現したような作品です。

個人的な感想を付け加えるなら、レビューサイトの評価が星10までしか付けられないことが唯一の問題点です。

今年遊んだボードゲームの中で特に印象に残っただけでなく、これまでにプレイした数多くの作品の中でも十指に入る、「All time the Best」を更新する一作となりました。

2025年9月、統率者&ボドゲ会メモ。

4人の卓が立ったので遊んできました。

統率者

  • 五足のフェリクス
  • 起源の番人、ザーレル
  • 13代目ドクター&ヤズミン・カーン

いずれも勝利とはいきませんでしたが、前回調整してきたカード群が見事活躍。

特に、厄介な統率者を 表現の反復 → サイバーへの変換 と同時無力化できたという見せ場を作ることができました。

ミニゴルフデザイナー

遊ばせていただきました。これは面白いです。

  • クライアントの要望に応えてミニゴルフ場を作る。
  • パー数や効率のいいルート作り
  • 設計書に沿った形

などの、条件キングドミノといった体です。「初心者でも遊べる」とは言い難いのですが、経験者ならサクサクと遊べるもの。KickStarter初とのことなので、一般販売が待たれる作品でした。

ひらがじゃん

これに関しては、別途、章を設けての記述とさせていただきたいです。とにかく素晴らしい作品。

個人的なボドゲ殿堂の中に入ったぐらいの衝撃でした。

オーバースリーブ問題解決。(統率者メモ:2025/09/13)

ここ数年、キャラクタースリーブ保護のためのオーバースリーブが

  • 原料高騰による高価格化
  • または終売

が目立つようになりました。また、ある商品は品質が落ち、

  • カード
    • インナー
    • キャラクタースリーブ
    • オーバースリーブ

という多重構造に耐えきれず、シャッフルした瞬間(または入れた瞬間)に割れてしまうという状況が続きました。

そんな中、ダイソーで見つけたのがこちら。

ダイソーのトレカスリーブ(R-15)。30枚と一般的なスリーブに比べれば少ない枚数ではありますが、統率者に必要な100枚分(4セット)買っても440円。このぐらいなら懐も痛まないだろうと買って試してみました。

予想は完全にいい意味で裏切られました。

  • サイズ感
  • フィット感
  • シャッフルのしやすさ

がすべてそろっています。数枚ほど、数回横入れシャッフルをすると割れてしまうのがありましたが、それでも「この値段であれば問題ない」という状況です。

これなら、ずっと続いていたオーバースリーブ問題がようやく解決。

これだけ買いました。

不審なアクセスの解析スクリプト、運用終了。 

  • Apacheのアクセスログから不審なエラーを選び
  • アクセス元を調べ
  • ログに出力する

というスクリプト。新サーバでも使っていましたが、終了の運びとなりました。

スクリプト内容

#!/bin/bash

# 変数定義
LOG_DIR="/var/log/bookstack"
ERROR_LOG="$LOG_DIR/bs_error.log"
COUNTRY_LIST="//home/hoge/script/config/country_list.csv"
OUTPUT_DIR="/home/hoge/script/log/blocked_list"
DATE=$(date +%Y%m%d)
LIST_FILE="$OUTPUT_DIR/ip.$DATE.csv"
RESULT_FILE="$OUTPUT_DIR/ip_list.$DATE.csv"
CRON_MODE=true  # cron処理の場合はtrue、標準出力に残す場合はfalse

cd $LOG_DIR

# error.logからIPアドレスだけを抜き出します
awk 'match($0,/[0-9]+\.[0-9]+\.[0-9]+\.[0-9]+/) { print  substr($0, RSTART, RLENGTH) }' $ERROR_LOG | sort > $LIST_FILE

# ip.YYYYMMDD.csvファイルがない場合にエラーを返します
if [ ! -f $LIST_FILE ]; then
echo "ファイル $LIST_FILE が存在しないので終了します。"
exit 1
fi

# 国コード,国の名前が書かれたcountry_list.csvがない場合にエラーを返します
if [ ! -f $COUNTRY_LIST ]; then
echo "ファイル $COUNTRY_LIST が存在しないので終了します。"
exit 1
fi

# IPアドレスに国名を付与したファイルを定義します。(ip_list.YYYYMMDD.csv)
> $RESULT_FILE

while read -r line; do
# IPアドレスを逆順に並び替えます。(例: 1.2.3.4 → 4.3.2.1)
ip_revers=$(echo "$line" | awk -F'.' '{print $4"."$3"."$2"."$1}')
# 並び替えたIPアドレスをcc.wariate.jpに並び替えて、国コードを抜き出します。(JP,CH,ESなど)
country_code=$(nslookup -type=TXT ${ip_revers}.cc.wariate.jp | grep '"' | awk -F'"' '{print $2}')
# 国コードをcountry_list.csvから参照して国名を抜き出します。
country_name=$(grep "$country_code" $COUNTRY_LIST | cut -d"," -f2)

# 標準出力に返す処理を行います。cron処理する場合はコメントアウトします。
if [ "$CRON_MODE" = false ]; then
echo "${line},${country_name}"
fi

# IPアドレス,国名の形式にして同ディレクトリのip_list.YYYYMMDD.csvに保存します
echo "${line},${country_name}" >> $RESULT_FILE
sleep 1
done < $LIST_FILE

# ip_list.csv.YYYYMMDDを読み込んで、IPアドレスをキー、国を値とする連想配列を作成します
declare -A countries
while read -r line; do
# CSVの1列目をIPアドレス、2列目を国とします
ip=$(echo $line | cut -d',' -f1)
country=$(echo $line | cut -d',' -f2)
# 連想配列に格納します
countries[$ip]=$country
done < $RESULT_FILE

# 結果を格納するための変数を定義します
result=""

# 連想配列を反復処理します
for ip in "${!countries[@]}"; do
# 各IPアドレスの件数を数えます
count=$(grep -c $ip $RESULT_FILE)
# 件数、IPアドレス、国をカンマ区切りで結合します
line="$count,$ip,${countries[$ip]}"
# 結果に追加します
result="$result\n$line"
done

# カウントした結果をcounted_ip.YYYYMMDD.csvに出力します
COUNTED_FILE="$OUTPUT_DIR/counted_ip.$DATE.csv"
echo -e $result > $COUNTED_FILE

# 最終結果をsorted_ip.$DATE.csvに出力します
SORTED_FILE="$OUTPUT_DIR/sorted_ip.$DATE.csv"
cat $COUNTED_FILE | LC_ALL=C sort -n -r > $SORTED_FILE

# 最終結果以外のログファイルを削除します
rm $LIST_FILE
rm $RESULT_FILE
rm $COUNTED_FILE

exit 0

このスクリプト、最初、それこそ日に10件もあればいい時代の頃に作ったモノで、Cron処理を行っていました。

しかし、アクセス数が(特にクローラーで)圧倒的になった今、このスクリプトは

  • for / whileの多様
  • 逐次nslookup
  • さらに連想配列による処理 

が重なり、ただのスワップ喰い虫となっていたのです。

  • 今は別手段により不審なアクセスを弾いていること
  • サーバの容量節約

のため、こちらは停止の運び。

2年以上にわたってよくぞここまで運用してくれたという感じです。

Growiのリポジトリ変更に伴う対応。

Growiのリポジトリが

https://github.com/weseek/growi

から

https://github.com/growilabs/growi

に移行したというTwitter(現X)の投稿がありました。今後のサポートなどを踏まえ、今利用しているGrowiのリポジトリの大本を変えます。

環境

  • Ubuntu 24.04
  • Growi v7.2.10
    • Growiの実行ユーザはroot

さっくりとした手順

  1. 現在のリポジトリを確認します。
  2. リポジトリのURLをgitコマンドで変更します。
  3. リポジトリの変更を確認します。

Growiのディレクトリに移動

cd /path/to/growi && pwd

自分の環境に合わせます。(筆者環境/home/www-data/growi)

gitの参照リポジトリを確認

  • gitコマンドによる確認
sudo  git remote -v
  • 参照結果
origin  https://github.com/weseek/growi (fetch)
origin  https://github.com/weseek/growi (push)

上記を確認。

gitコマンドによるリポジトリ変更

  • リポジトリ変更
sudo git remote set-url origin https://github.com/growilabs/growi.git

gitの参照リポジトリの変更確認

  • gitコマンドによる確認
sudo  git remote -v
  • 参照結果
origin  https://github.com/growilabs/growi.git (fetch)
origin  https://github.com/growilabs/growi.git (push)
  • 最新の履歴確認
sudo git fetch origin
  • ローカルとリモートの差分確認
sudo git status

Your branch is behind 'origin/main' by X commits...
(あなたのブランチは、リモートよりX個のコミット分遅れています)
のように表示されれば、新しいgrowilabsリポジトリへの接続は成功しており、そこに新しい更新が存在することを確認できます。

なお、筆者は別環境で「リポジトリ変更後、新しいバージョン(v7.2.9→v7.2.10)へのバージョンアップを、新しいリポジトリを介して行えたことを補足しておきます。

Growiでテンプレートを作る。(サーバ直接編集)

VPSをXServerに変えたことによる極めて大きな収穫は「安定してGrowiが稼働すること」です。

それを更に便利に使うため、日々のテンプレートを作成しました。

ビルトインのテンプレートではなく、下部のエディタメニューから挿入できるようにしています。

環境

  • Ubuntu 24.04
  • Growi 27.1.0
    • アプリ実行権限はroot
  • Apache2.4によるリバースプロキシ
  • その他必要な環境(MongoDB、Node等)

さっくりとした手順

  1. テンプレートが格納されているディレクトリに移動します。
  2. 備わっているテンプレートをコピーし、それをひな形として新たなテンプレートを作成します。

ディレクトリ移動

  • Growiルートディレクトリに移動
cd /path/to/growi/directory && pwd

自分の環境に合わせます。(筆者環境:/home/www-data/growi)

  • テンプレート格納ディレクトリに移動
cd packages/preset-templates/dist && pwd
  • ファイルの内容確認
ls -l

以下のようなディレクトリが表示されます。

drwxr-xr-x 8 root root 4096  9月  9 13:11 ./
drwxr-xr-x 5 root root 4096  8月  4 14:48 ../
drwxr-xr-x 5 root root 4096  8月  4 14:46 daily-report/
drwxr-xr-x 5 root root 4096  8月  4 14:46 displaying-child-pages/
drwxr-xr-x 5 root root 4096  8月  4 14:46 marp-example/
drwxr-xr-x 5 root root 4096  8月  4 14:46 minutes/
drwxr-xr-x 5 root root 4096  8月  4 14:46 project-proposal/

ディレクトリ一式のコピー

  • 日報テンプレートをコピー(一番使いやすいため)
sudo cp -pir daily-report my_template

名前は自分の環境などに合わせます。

  • コピーしたテンプレートのディレクトリに移動
cd my_template/ja_JP
  • ファイルの内容確認
ls -l

以下の2ファイルがあります。これを編集していきます。

meta.json
template.md

テンプレートの編集

以下の2つのファイルを編集します。

  • meta.json
{
  "title": "日報(ここをテンプレートタイトルとして編集)"
}
  • template.md
# {{yyyy}}/{{MM}}/{{dd}} 日報

## 今日の目標
- 目標1
    - 〇〇の完了
- 目標2
    - 〇〇を〇件達成


## 内容
- 10:00 ~ 10:20 今日のタスク確認
- 10:20 ~ 11:00 全体会議

ここを自分の運用に合わせて修正していきます。このとき、{{yyyy}}/{{MM}}/{{dd}}をそのまま残しておくと、日付がそのまま自動挿入されます。 (2025/09/11等)

内容確認

任意のWiki編集ページを開きます。

エディタメニューの下部のテンプレートの選択をクリックし、

  • 冒頭の画像で示したテンプレートが選ぶことができる
  • それをWikiページに挿入できる

の2つが確認できれば設定完了です。

Ubuntu24.04にPiwigoインストール。(PHP-FPM対応版)

概要

画像管理に特化したオープンソースのフォトギャラリー「Piwigo」。Ubuntu24.04での構築メモです。

前提/環境

  • Ubuntu 24.04の基本的な設定が完了している。
  • Apache, MySQL, PHP-FPMがインストール済みである。
    • PHP及びPHP-FPMは8.3
    • Apacheの実行ユーザはwww-data
  • Piwigoを公開するドメイン名と、対応するSSL証明書が用意されている。

さっくりとした手順

  1. データベースの作成: Piwigoが使用するMySQLデータベースとユーザーを作成します。
  2. PHP拡張機能の確認: Piwigoの動作に必要なPHP拡張機能がインストールされているか確認します。
  3. Piwigoの配置: プログラム本体をサーバーに配置します。
  4. Apacheの設定: ApacheがPiwigoを正しく表示できるように設定します。
  5. Webインストーラーの実行: ブラウザから初期設定を完了させます。

データベースの作成

  • MySQLログイン
sudo mysql -u root -p
  • DB作成
CREATE DATABASE piwigo CHARACTER SET utf8mb4 COLLATE utf8mb4_unicode_ci;
  • ユーザー作成と権限付与(【】内は強固なパスワードに置き換えてください)
CREATE USER 'piwigo'@'localhost' IDENTIFIED BY '【YOUR_STRONG_PASSWORD】';
GRANT ALL PRIVILEGES ON piwigo.* TO 'piwigo'@'localhost';
FLUSH PRIVILEGES;
EXIT;
  • DB作成確認
mysql -u piwigo -p

先ほど作成したDBユーザです。

SHOW DATABASES;

作成したDBが表示されることを確認します。

EXIT

確認後、MySQLコンソールから抜けます。

PHP拡張機能の確認・インストール

Piwigoは、画像の処理のためにgdimagemagickといったPHPの拡張機能を必要とします。
これらがインストールされているか確認します。(ない場合は以下の手順でインストール)

  • 既存のPHP拡張機能で不足しているものをインストールする例
sudo aptitude install php8.3-gd php8.3-imagick php8.3-mysql

筆者の好みに合わせてaptitudeを用いています。必要に応じてaptに読み替えます。

Piwigoの配置

  • Web公開用ディレクトリに移動
cd /var/www/html && pwd

自分の環境に合わせます。(筆者環境/home/www-data)

  • git cloneによる配置
sudo -u www-data git clone https://github.com/Piwigo/Piwigo.git piwigo

piwigoは自分の環境に合わせます。

Apacheの設定

  • ログディレクトリの作成
sudo mkdir -p /var/log/piwigo

自分の環境に合わせます。

  • ディレクトリの権限変更
sudo chown -R www-data:www-data /var/log/piwigo

Piwigo用のApache設定ファイル(例: /etc/apache2/sites-available/piwigo.conf)を以下の内容で作成します。

<VirtualHost *:80>
    # ドメイン名を指定します
    servername photo.example.com
    # HTTPアクセスを強制的にHTTPSにリダイレクトします
    RewriteEngine On
        RewriteCond %{HTTPS} off
        RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
</VirtualHost>

<VirtualHost *:443>
    ServerName photo.example.com
    # アクセスログ
    CustomLog /var/log/piwigo/piwigo_access.log combined
    # エラーログ
    ErrorLog /var/log/piwigo/piwigo_error.log

    # PHP-FPMと連携するための設定
    <FilesMatch \.php$>
        SetHandler "proxy:unix:/var/run/php/php8.3-fpm.sock|fcgi://localhost/"
    </FilesMatch>
    DocumentRoot /home/www-data/piwigo
    <Directory /home/www-data/piwigo>
        AllowOverride All
        Require all granted
    </Directory>

    #SSL設定
      SSLEngine on
    Protocols h2 http/1.1

    # 推奨されるSSL/TLS設定 (Mozilla Intermediate Compatibility)
    SSLProtocol             all -SSLv3 -TLSv1 -TLSv1.1
    SSLCipherSuite          ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384
    SSLHonorCipherOrder     on
    SSLCompression          off
    SSLSessionTickets       off # PFSを強化する場合

    # SSL証明書を指定します
    SSLCertificateFile 【SSL証明書のパスを絶対パスで指定】
    # 秘密鍵を指定します
    SSLCertificateKeyFile 【SSL証明書に対応した秘密鍵のパスを絶対パスで指定】

    #セキュリティヘッダー付与
        Header always set Strict-Transport-Security "max-age=63072000"
        Header always set X-Content-Type-Options "nosniff"
        Header always set X-Frame-Options "SAMEORIGIN"
        Header always set X-XSS-Protection "1; mode=block"
</VirtualHost>
  • 設定ファイルの有効化
sudo a2ensite piwigo.conf
  • 設定ファイルの整合性確認
sudo apache2ctl configtest

Syntax OKを確認します。

  • apacheリスタート
sudo systemctl restart apache2.service
  • apacheリスタート確認
systemctl status apache2.service

active(running)を確認します。

Webインストーラーの実行

  1. ブラウザで、設定したドメイン(https://【photo.example.com】)にアクセスします。
  2. Piwigoの初期設定ウィザードが表示されます。
  3. 画面の指示に従い、データベース情報(ステップ1で作成したもの)や、管理者アカウントの情報を入力します。

インストーラーが完了すれば、Piwigoのフォトギャラリーが利用可能になります。

“布教用”ThinkPad。

カウントダウンとなったWindows10のEOL。それに備えて、知り合いより「何かいい出物のPCがないか」という依頼があり探してきました。

Thinkpad X390。2019年ほどのモデルでありますがヘビーな使用感はなく、スペックも

  • Core i5-8365U
  • 16GB Memory
  • 256GB SSD
  • Win 11Pro

と必要十分。これでいて3万円でおつりが来るスペックというのはそうそう見つかるものではありません。

先行して用いているPCは

  • Core i7
  • 16GB Memory
  • 500GB SSD
  • Win 11 Home

と若干のスペックアップ。何よりも指紋認証付きであるため、こちらはそのまま自分が使います。

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