アイガー・クレッチャー駅からクライネ・シャイデックまでハイキングと洒落込むことにしたわけで。駅舎には山小屋が併設されていて、観光客のベースキャンプにもなっているみたいです。
それにしても、眩しいぐらいのいい天気で「この日が到着した時みたいな曇り空じゃなくて本当に助かった」と思うことしきり。
登山列車のレールはむき出し。踏切もフェンスもあったものじゃありません。人通りの少なさがなせるのか、はたまた景観の邪魔だからなのでしょうか。風もほとんどないため、格好のハイキング日和の中、ゆっくりと下っていきます。
眼下にはクライネ・シャイデック駅がミニチュアのように見えています。穏やかでのどかな光景。しかも、この天気の中のこの地方は「どこをどう撮影しても絵葉書になる」詐欺のようなロケーションです。
そんな中で、この旅行中の――否、2009年でもベスト5には確実に入るベストショットを撮影しました。手前の花、奥のユングフラウ、その間の草原や線路など構図も全て決まりました。この写真を撮るためにここまで来たといっても過言ではありません。事実、これをデジカメのプレビューで見た時にガッツポーズが出たほどです。
その後も絵葉書ショットは続きます。見てお分かりのように、この写真は線路を「横切りながら」撮ったもの。
この中をサイクリングしている人たちも発見しました。当時は「あ〜、こんなところでも乗れるんだ」みたいに思っていましたが、今なら「羨ましい」と思ういます。
先ほどまで乗っていたユングフラウヨッホへと向かう電車を目の当たりにしました。ということは、駅はもうすぐですか。
果たせるかな、歩きはじめは遥か遠くに見えていた駅がカフェの様子を見ることができるほど近づいてきました。この写真を見ると、当時の空気を思い出すかのような錯覚に陥ります。
そんなこんなでクライネ・シャイデック駅に到着。まだまだ時間はあります。次なるハイキング先へと向かうことにしました。
(続きます)