16枚+αのカードが織りなす心理戦を気軽に楽しめる小箱の秀逸な作品です。

ゲームの概要

プレイヤーは姫(若様)に恋文を届けるため、城内の様々な人の助けを借りながら届けようとしています。

「1枚カードを引く」
「どちらかのカードを使う」

のシンプルさです。

このゲームの好きなところ

和の自然なテイスト

本家『LOVE LETTER』の日本版と言うだけあって姫のイラストは十二単。更に若様への差し替えも可能。他の登場人物も

  • 浪人
  • 陰陽師
  • 女中

などの差し替えができていて雰囲気も満点です。

確率とカウンティングの入門に最適

カードに「セット全体の枚数」が含まれているため、場が進むにつれて相手が何を持っているかの推測がしやすくなっています。(対戦相手にとっても)その確率の推理や心理戦などが非常に楽しいです。

しっかりとしたコンポーネント

スリーブ不要の分厚いカード。ゲーム中に使うカードも少ないため、スリーブの心配がありません。得点チップなどもない潔さは鞄の隙間にすんなりと入ります。

このゲームの少々残念なところ

少しテキスト量が多い

言語依存は高め。(といってもTCGに比べれば微々たるものですが)お子様や初心者相手に「広げて即プレイ」というわけにはいきません。プレイヤーエイドカード(サマリー)も文字を詰め込みすぎな形です。

賛否が分かれる「家老」の存在。

本家と異なるバリエーションとなる『家老』の存在。手札の合計値が「12」を超えるとサドンデス。その理不尽さは『家老死』なる言葉があるほど。これはさすがに運の問題とはいえ、それをゲームの一強とみることができるか、笑えない冗談と取るかはプレイヤーのコンセンサスが必要なところです。

まとめ

  • カードのみの潔いコンポーネント
  • スターターにも時間調整にもちょうどいいプレイタイム
  • サドンデスや当てずっぽうでも勝てるうんと戦略のバランス
  • ある程度のリプレイ性

などがほどよく混じった素晴らしい作品。

「ボードゲームを全く知らない初心者に何を遊ばせるか?」という問いに対しての筆者のある種の答えとなるゲーム。このゲームの反応を元に「重いゲームへの適性はあるか?」「どんなゲームに興味を持てそうか?」の一種の試金石となっている作品です。

惜しむらくは2026年現在、市場に流通していないこと。なので、本作のオリジナルをプレイ済みの方も、見かけたら遊んでいただきたい作品です。