はじめに

Rome was not built in a day.

の言葉を引き合いに出すまでもなく、「趣味での個人Webサーバの運用・管理」というやつは一筋縄ではいきません。

  • リソースの定期的な監視
  • 脆弱性対応
  • 脅威への対策

等など、続ければ続けるほど、そして知識を得れば得るほど課題が増えます。そんな中で、どうやってモチベーションを維持していくかという筆者なりの回答です。

「My Favourite Thints』 (※英国英語を用いるのは仕様です※)

『メリー・ポピンズ』と共に筆者が困ったときに立ち返る『サウンド・オブ・ミュージック』。

Raindrops on roses
And whiskers on kittens
Bright copper kettles

で始まる、自分の好きなものを並べた歌詞『My Favourite Things』は

When I’m feeling sad
I simply remember my favourite things
And then I don’t feel so bad

と、「お気に入りのもの」を思い浮かべることで実際軽減される。

ポジティブな注意の転換と感情の自己調整という心理的メカニズムが働くとかなんとか。

注意の転換

  • 人は悲しいとき、ネガティブな思考に囚われがちです。
  • 「お気に入りのもの」を思い出すことで、意識の焦点がポジティブな対象に移る。
  • これは「認知的再評価(Cognitive Reappraisal)」の一種で、感情の強度を下げる効果があります。

自己効力感の回復

  • 「悲しいときは、お気に入りを思い出す」という歌詞は、自分で感情を調整できるというメッセージを含んでいます。
  • これは「自分には対処する力がある」という感覚があります。

そんな自分のお気に入り

  • 「かんばん」
    • ドメインとして取得した reisalin.com / ryza.jp の2つは、これ自体が「お気に入り」を含んでいます。
  • 「道具」の数々
    • 以前紹介した万年筆や手帳は、「メモを取る」という思考の戦いにおいて優位に立てるような気合いを持たせられます。

ここまでは前にも紹介したもの。

ここに

  1. 「どこでもメンテナンスができる道具」
  2. 「集中できる場所」
  3. 「美味しいもの」

の3つを加えます。

ThinkPad

今年購入したThinkPad。中古とは言え

  • 基本性能
  • サイズ感
  • キーボードの打ちやすさ
  • 剛性と信頼性

を有していて、何よりもデザイン性もお気に入り。

重要なのは、ここを介してSSH接続を行える「自分のサーバへのアクセスゲートである」ことです。この、お気に入りの道具を介してサーバ制御を行うというのがモチベーションを維持していくことができます。

お気に入りの場所

写真にも示したのは『夢の島熱帯植物館』。

  • 休憩スペースは植物園に面した絶好のロケーション
  • 息抜きとして様々な植物や花という目に優しいものが揃っている

と、集中にはこれ以上無いほどの条件が揃っています。

そのため、先の歌詞に示した「悲しいとき」でも訪れることにしています。

実際問題として:この夢の島熱帯植物館を舞台に「WebArena → XServerへのWebサイト移行」を行うことができたほどです。

美味しいもの

これはあくまでも「自分にとっての」という意味です。美味しい食べ物がモチベーションを以下に高めるかは今更説明するまでもないでしょう。

こちらのコメダ珈琲の「重軽食」とも言えるようなボリュームある食事と糖分は、頭を使うサーバ管理になくてはならないものです。(これは一例ですが)

まとめとして

この『My Favourite Things』の私の学びは

「サーバ作業のような一瞬のミスですべてが持って行かれる作業に際しては、心身共に平衡を取るマインドセットが必要」

ということに尽きます。どっちかが崩れていれば、本当にアホみたいなミスを行ってしまうというのが筆者が様々な失敗という「授業料」での気づきなので。

余談「験を担ぐ」

徹底した金銭のリアリズムを描いた『ナニワ金融道』において以下のやりとりがあります。

「えらい早いやないか灰原君 君は金融屋に向いとるで!」
「いや まぐれですよ まぐれ」
「いやちがう これはあんたの宿命やで!
 この業界はのー 不渡りが不渡りを呼ぶんや
 だからワシ等はゲンを担ぐんや
 初日のしょっぱなで(融資の見込み客を)ひっかけたんや
 金融屋になるのはあんたの宿命やで!」

と、この、リアリズムに生きている世界ですら「ジンクス」とか「験を担ぐ」というマインドセットが必要という身も蓋もない結論を以て本稿を締めくくります。