本記事は『ボドゲーマ』に寄稿したものです。
概要
プレイヤーたちはキルト地を縫い合わせ、猫たちが好むクッションを作っていきます。
カラフルなアートワークにシンプルなルール。それでいて運と戦略が必要なタイル配置ゲームです。
ゲームの流れ
いわゆるタイルプレースメント。手番ごとに以下を行います。
- 手持ちにあるキルト地のタイルをクッションボードに配置する。
- 配置後、猫やボタンが揃うかチェック。
- パターンが揃っていれば猫トークンを配置。
- 色が揃っていればボタントークンを配置。
- タイルを補充。
全てのクッションボードが埋まったらゲーム終了。
- ゲーム開始時に指定された目標を達成しているか?
- 配置した猫の数や種類はどのぐらいか?
- ボタンはどれだけ配置されているか?
で勝利点を計算し、一番高いプレイヤーが「キルト名人」の称号を得ます。
ゲームの魅力
シンプルでわかりやすいルール
「タイルをボードに配置する」のみ。よくあるタイルプレースメントのように置ける条件に制限はありません。
また、ヘックスタイルで埋めていきますので埋め切れなかったときのペナルティがそもそも存在しません。
カラフルでしっかりしたコンポーネント
ダブルレイヤーのクッションボードはキルトタイルがしっかりとはまり、ゲーム中にずれる心配はそれほどありません。そして、多彩な色と模様のタイルが見た目の華やかさを演出します。
キルト地とは対照的に緻密に描かれている猫。更に没入感を高めてくれます。(説明書には全10匹の詳細なプロフィールつき!)
ジレンマ満載の得点源と戦略
得点条件は前述したとおり
- 猫
- キルト地の模様と数(形状)が揃っているか?
- ボタン
- 色が揃っているか?
- 目標タイル
- タイル周辺6ヘックスが条件通りか?
の3パターン全てを合わせるのは至難の業ですので、タイルを配置するたびに「これでいいのか?」と悩むことしきり。
そのため、シンプルながらも「何をメインとして得点を重ねるか」だけでなく、
- 将来これを引きそうだから残しておこう
- 引けなかったらどうやってプランを変更するか
の予測も必要になっていきます。
しかも、ゲーム盤は公開情報であるため、プレイヤーの思惑は丸わかり。他プレイヤーの目的を阻害しながら自分は得点を重ねていく立ち回りも必要になっていきます。
まとめ
- 華やかなコンポーネント
- インストしやすく初心者でもわかりやすいルール
- 短期/長期の目標が立てやすく
- それでいて決断ミスが最後まで引きずる一手の重さ
と、ボードゲーム初心者を引きつけ熟練者もしっかり楽しめるゲームです。
個人的には余りスペースを取らず、程よく終わるプレイ時間も好みでした。
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