華やかさと緻密な計画、そしてカウンティング/確率計算が必要な「時間があっという間に吹っ飛ぶ」ゲームでした。

ゲーム概要

プレイヤーは唐突に「そうだ、水族館、作ろう。」と思い立ち、施設と幾ばくかの水槽を用意します。

しかし、肝心要の魚介類がいません。従業員すら一人。しかも、杓子定規に順番に見回り、一つか二つの水槽しか面倒を見てくれないのです。

限られた手番、限られた資源(それには酸素も含みます!)で、合間合間に広告を打ち、餌やりイベントで収入を得て、顧客のニーズをつかむような海の生き物を配置してきます。

ソロプレイ概要

ルールは後のエントリーで書く予定ですが、以下の違いがあります。

  • トラック上で入手できる海の生き物、数とセクションが指定されている。(必ず5つは入手しなければなりません)
  • 広告イベントは1種に月1回しか利用できない。

プレイ中の感想

手順は下記の通りなのに、先を見通した計画力が必要でした。

  • セクションごとに魚を手に入れる。
  • 従業員を指定歩数で動かし、その「隣接した」水槽に入れる。
  • 条件によって配置できる最大数や種類が決まっているので、「何でもかんでもぶち込む」ことができない。
    • (当然のように)サメと魚/ウミガメは同居できない。
    • ウミガメを水槽に入れるためには海藻が必要。
    • 生き物によって酸素の消費量が定められている。(水槽1つごとに海藻を1つ足すことで+2できる)
  • 追加の魚や海藻を購入するための資金繰りがシビア。

非常にカツカツなゲームではありますが、「全4種に定められた『マイルストーン』を達成することで、勝利点と追加の生き物を配置可能」というルールがあります。

これが本ソロプレイの醍醐味でした。このおかげで追加の(しかも色違い)の生き物を従業員の位置に関係することなく配置でき、これが更なる勝利点や収入源となります。

ソロプレイ後の感想

この、終局の盤面の華やかさが全てです。所狭しと配置されている色とりどりの海の生き物たち。

これらを様々な制約下で配置できたときの達成感/満足感は中量級とは思えぬ密度があります。

このゲームでは運良く全ての条件を達成できましたが、それらが達成できるかも運によるところが大きく、これがまたゲームのリプレイ性を高めてくれます。

  • わかりやすいルールと緻密な戦略
  • 運と確率計算がハマったときの爽快感
  • 条件を達成したときの満足感

等々、「今後の中量級ソロ可能ボードゲーム」の一つの基準となる作品という感想です。