昨日開封した釣りをテーマにしたボードゲーム『コールドウォーター・クラウン』、さっそくルール把握を兼ねてプレイをしてみましたところ、かなり好きなタイプのものでした。

プレイヤーはトーナメント『コールドウォーター・クラウン』に参加する釣り人として海岸や湖や川で釣りをしていき、釣った魚の種類や重さを競い合います。

この、釣り道具入れを模した個人ボードのゾーンとそれぞれのロケーションの場所は一致しており、

  1. 各釣りスペースにワーカーを置いて、個人ボードから餌を取り除く(餌をキャストする)
  2. [1]で置いたところと別のワーカーを「取り除いて」同様に餌を取り除く。取り除かれたワーカーは①なら②、②なら①に裏返して手元に置く。

このとき、餌が置かれているところから「最後に取り除かれた色の魚」をゲットする(この時、道具があればそれらを用いることで追加の餌を撒いたり他のロケーションの魚を釣ったりできます)というのが一連の流れです。なので、

  • ワーカープレースメント
  • ワーカーリムーバル

の2つが合わさったシステムなのが非常に特徴的。これにより、アクションを先取りされる心配がほぼありません。

また、餌がなくなって釣れないというときは、港に釣り人を置く(または取り除く)ことで任意のエリアに、その数だけ釣り餌を補充できます。

この時、「釣り名人向けカード」という追加の勝利点をもたらす魚も入手できます。こちらは餌をキャストした際に「ついでに」手に入れられるカード。

餌を補充しつつ各所で釣りをしていき、

  • 誰かが12種類の魚を手に入れた(釣り名人向けカードはカウントしない)
  • 各エリアに置ける魚が3枚以下となった

らゲーム終了のトリガー。

釣れた魚1種類以外は全て廃棄(リリース)し、条件(大抵は重さの合計)に沿って得点計算を行い、最終的に得点が一番高いプレイヤーがトーナメントの覇者となります。

先述したとおり、ワーカーリムーバルな要素があることと、手に入れられるリソースも釣果となる魚カードの得点源「重さ」すら、入手しないと分からないというランダム性が他のワーカープレースメントと一線を画しています。

  • 全く釣れないボウズ状態や一手番で複数を“フィッシュ”する入れ食い状態もあるゲームの流れ
  • 効率の良いアクションが取れたのに重さやタグの数で負ける
  • 魚を釣るのは容易。狙った魚を捕るのが辛いジレンマ

と、「釣りの特徴」を全面に押し出した毛色の変わった作品。反面、ボードゲーム初心者には嫌われる

  • 経験値により得点に大きく差が出る
  • やることが多すぎて何をしたらいいのかがわからない
  • アクションの占有や食料供給の辛み

と言ったワカプレ特有のシステムが薄くなっているので、慣れさせる分には申し分ないゲームとなっていました。

何と言っても、極めてイメージしやすいコンポーネントやカラフルでいて落ち着いたアートワークは没入感も申し分なしです。