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redmineのテーブルをタブ区切りで書くプラグイン導入。(redmine_tsv_macro)

これで、Redmineでの記事やチケットの作成作業が更に捗ります。

プラグイン概要

こういうエクセルファイルのテーブルをredmineのMarkdownに書き写す場合、TyporaやGrowiのテーブル機能を経由して変換する必要がありました。

これをほぼコピペだけで完結させるプラグインです。

参照URL

  • https://taikii.net/posts/2019/12/redmine-plugins-2019/
  • https://github.com/taikii/redmine_tsv_macro

手順

全て管理者権限で実施しています。

redmineディレクトリに移動します。

cd /var/lib/redmine/plugins
# 自分の環境に読み替えます

プラグインをインストールします。

sudo -u www-data git clone https://github.com/taikii/redmine_tsv_macro.git
# Webサービスを実行するユーザに合わせます(apache,nginxなど)

システムに反映させます。

systemctl restart apache2.service
# 自身の環境に合わせます

使い方

テーブルを作りたいところに{{tsv_h }}と入力し、その間にエクセルのブックをコピーしてペーストするだけです。

入力例

{{tsv_h
日付    曜日  天気  朝   朝:場所    昼   昼:場所    夜   夜:場所    備考
2023/1/1    日   晴れ  おせち 自宅  おせち 自宅  カレー 自宅  
2023/1/2    月   晴れ  明太釜玉うどん 自宅  クリームパスタ 自宅  餃子雑煮    自宅  
2023/1/3    火   晴れ  鳥オムレツ   自宅  ソーセージ定食 自宅  カツ丼 自宅  
2023/1/4    水   晴れ  ハンバーグ定食 自宅  春巻き弁当   自宅  雑煮  自宅  
2023/1/5    木   晴れ  ソーセージ定食 自宅  チャーシュー麺セット  ぎょうざの満洲 プラウンマサラ 自宅  
}}

出力結果

Excelのみならず、Googleスプレッドシート経由でも他のアプリを利用することなく、ブラウザ間のみでシートの貼り付けが可能になります。

また、{{tsv_h }}{{tsv }}とすることで、ヘッダを用いないテーブルが作成可能です。

注意点

  • ヘッダは空白行を作らないようにしてください。そうしないと全体のテーブルがずれます。
  • また、セルに改行があったり記号などでも崩れるようです。
  • 崩れないテーブルを作りたい場合は素直に他のツールを使います。

mod_securityが検知した不審なアクセスをufwで一括遮断。

あらまし

apacheにmod_securityを導入後、以下を実施しました。

  1. Mod_Securityが検知した不審なアクセスのうち、IPアドレスのみを抜き出す
  2. その抜き出したIPアドレスをMod_securityによってブロックする
  3. これを日次で追加していく

この方法はそこそこうまくいっています。ですが、「これら不審なアクセス元はWebだけでの攻撃だけか? メールやSSHへの攻撃もしているだろう」と思い立ち、不審なアクセスを元から絶つ方法を採りました。

環境

AWS Lightsailで以下を動かしています。

  • Ubuntu 20.04
  • いわゆるLAMP環境

前提

以下が準備済みです。

  • Mod_Security導入済み
  • 前述したmod_securityから不審なアクセス元のみを抜き出したIPアドレスのリストがある
    • このリストをnegativelist.txtとして用意しています。
リスト形式
192.168.0.1
192.168.1.123

のように、一行ずつIPアドレスだけが記述されているファイルです。

さっくりとした手順

  1. ufwを有効化します。
  2. 不審なアクセス元のIPアドレスのみを抜き出したnegativelist.txtを一行ずつ読み込みアクセスを遮断するシェルスクリプトを作成します。
  3. 作成したスクリプトを実行します。

実行の前の注意事項

  • 自環境のアクセスが遮断される可能性があることに注意してください。
  • 事前にスナップショットやバックアップを取り、失敗した時に備え切り戻しができる準備を強く推奨します
  • この方法によりアクセスができなくなった等に対し、筆者は責任を負いかねます。

手順

全て管理者権限で実施しています。

ufwがインストールされていることを確認します。(導入済みの場合はスキップ)

apt list ufw
#  [インストール済み] となっていることを確認します。

ufwを有効化します。(導入済みの場合はスキップ)

ufw enable

許可するサービスを指定します。(導入済みの場合はスキップ)

ufw limit ssh
# 連続したSSHアクセスを遮断します
ufw allow http
ufw allow https
# その他の許可するサービスは必要に応じて指定してください

この段階で、以下を確認します。

  • ターミナルクライアントからSSH接続ができること
  • 既存のサービスが外部NWからアクセスできること

サービス確認

ufw status
実行例
状態: アクティブ

To                         Action      From
--                         ------      ----
22                         LIMIT       Anywhere                  
80                         ALLOW       Anywhere                  
443                        ALLOW       Anywhere                  
22 (v6)                    LIMIT       Anywhere (v6)             
80 (v6)                    ALLOW       Anywhere (v6)             
443 (v6)                   ALLOW       Anywhere (v6)             

シェルスクリプトを作成します。

vi /hoge/add_ufw.sh
スクリプト内容
#!/bin/bash

# UFWを念のため事前に有効化します
ufw enable

# ファイルに書かれたIPアドレスを一行ずつ読み込みアクセスを遮断します。
while read line; do
    ufw deny from $line
# 読み込むファイルを指定します
done < /path/to/negativelist.txt

シェルスクリプトに実行権限を与えます。

chmod +x /hoge/add_ufw.sh

シェルスクリプトを実行します。

./hoge/add_ufw.sh
# 行数によっては相当な時間がかかります

実行後の確認を行います。

ufw status
実行例(抜粋)
Anywhere                   DENY        192.168.0.1              
Anywhere                   DENY        192.168.1.111              

まとめ

これで、「Webサイトに対して不審なアクセスを行ったIPをまるごと遮断する」ことが可能になりました。相当乱暴な方法ではあることにご注意ください。

exitの恐怖。(systemctlの罠)

かなりのヒヤリハットが起きました。

現象:突然のアクセス不可

AWS Lightsailで動かしているUbuntu。その設定変更を終えたときです。

突然、SSH接続が切れました。Webブラウザ上からも接続できず。これは一体と思いながらAWSコンソールを確認するとインスタンスは停止状態。

取り急ぎ、再度起動してログインできることを確認し、「なぜ、こうなってしまったのか」を確認します。

原因と思われるコマンド

さっそく、historyを追ってみます。その中に

systemctl exit

と入力していたことがわかりました。

  • 一度、systemctlでサービスの状態を確かめようとする
  • でも、普通に起動していたことは確認できていた。
  • Ctrl + Cでコマンドをキャンセルするのを忘れ
  • そのままログアウト感覚で「exit」を入力

が、このコマンドを発行した経緯だと推測。そこで、もう一つの仮説です。

systemctl exitのコマンド結果

「このコマンドを発行することでシャットダウンとなるのではないか」と推測し、物理環境のUbuntu 20系Linuxで試してみました。

systemctl exit

結果、ものの見事にシャットオフ。Webの記事などで乗っていない挙動だっただけに焦りましたけど、文脈としては腑に落ちます。

今後、systemctl系を触るときはもっと注意が必要だと改めて悟りました。

Ubuntu 22.04系にRuby2.7をインストール

結論から言えば、Ubuntu 22.04系は普通にやったのではRuby 2.7はインストールできません。

なぜならRuby 2.7が必要とするOpenssl1.1.1系をUbuntu 22.04系がサポートしていないからです。

そんな中で、どうしてもこのバージョンを入れたいというケースがあったので対応を行いました。

手順

参考
https://github.com/rbenv/ruby-build/discussions/1940#discussioncomment-2663209

依存関係をインストールします。

sudo apt install git build-essential checkinstall zlib1g-dev

rbenvをインストールします。

git clone https://github.com/rbenv/rbenv.git ~/.rbenv
rbenvのパスを通します。
echo 'export PATH="$HOME/.rbenv/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bashrc

source ~/.bashrc

ruby-buildをインストールします。

git clone https://github.com/sstephenson/ruby-build.git ~/.rbenv/plugins/ruby-build

OpenSSL 1.1.1をインストールします。

cd ~/Downloads
wget https://www.openssl.org/source/openssl-1.1.1q.tar.gz
tar xf openssl-1.1.1q.tar.gz

cd ~/Downloads/openssl-1.1.1q
./config --prefix=/opt/openssl-1.1.1q --openssldir=/opt/openssl-1.1.1q shared zlib
make
make test
sudo make install

シンボリックリンクを張り替えます。

sudo rm -rf /opt/openssl-1.1.1q/certs
sudo ln -s /etc/ssl/certs /opt/openssl-1.1.1q

ruby 2.7系をインストールします。

RUBY_CONFIGURE_OPTS=--with-openssl-dir=/opt/openssl-1.1.1q
RUBY_CONFIGURE_OPTS=--with-openssl-dir=/opt/openssl-1.1.1q rbenv install 2.7.6

rbenv global 2.7.6

インストールされていることを確認します。

ruby -v
ruby 2.7.6p219 (2022-04-12 revision c9c2245c0a) [x86_64-linux]

rootが参照できるようにパスを通します。

which ruby
# /home/user1/.rbenv/shims
# 結果を控えておきます
sudo su -

# ↓以下、rootでの作業↓
echo "export PATH=$PATH:/home/user1/.rbenv/shims" >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
which ruby
# /home/user1/.rbenv/shims
# 控えておいたパスであることを確認します
ruby -v
# ruby 2.7.6p219 (2022-04-12 revision c9c2245c0a) [x86_64-linux]
# 2.7系であることを確認します

と、ここまで書きましたがきっとDockerなどのコンテナを使ったほうが楽かと思います。

Ubuntuのログイン画面編集。(Update-Motd修正)

UbuntuにSSHでログインしたときに出てくるこの画面を修正します。

Ubuntu 20.04 / 22.04共に同じ手順で実施できました。

手順

motd配下の全てのアクセス権を一時剥奪します。

sudo chmod -x /etc/update-motd.d/*

Welcomeメッセージに入れるパッケージをインストールします。

sudo apt install ansiweather
# 都市の天気予報をコマンドラインで答えるコマンドです

独自のWelcomeメッセージを作成します

sudo vi /etc/update-motd.d/01-custom
メッセージ内容
#!/bin/bash
echo "NOBODY EXPECTS THE SPANISH INQUISITION!"
echo "まさかの時のスペイン宗教裁判!"
echo " "

ansiweather -l tokyo
ansiweather -l penzance

# -l の後に都市名を入力することで、その都市の天気予報が表示されます

fail2ban-client status sshd
# fail2banでのブロック状況を確認

作成したWelcomeメッセージに実行権をつけます

sudo chmod +x /etc/update-motd.d/01-custom

変更後、このように表示されることを確認。

ログイン時のWelcomeメッセージ(motd)が修正されました。

AWS Ligthsailインスタンスのバックアップとリストア。(及び別リージョンへのコピー)

概要

AW Lightsailのインスタンスをまるごとコピーすることでバックアップと復元を行います。

この作業の目的

  • (作業失敗や攻撃を受けてなど)データ損壊時でもサービス継続が行えるようにします。
  • 新たなサービスを追加するとき、検証環境として新たに立ち上げます。

さっくりとした手順

  1. スナップショットを作成する
  2. 作成したスナップショットから新しインスタンスを立ち上げる
  3. DNS情報を差し替える

手順

インスタンスのバックアップ

AWS Lightsailの管理画面にログインします。

https://lightsail.aws.amazon.com/ls/webapp/home/instances

スナップショットを作成します。

スナップショットをクリックします。

手動スナップショットの「+スナップショットの作成」をクリックします。

任意の名前をつけて「作成」をクリックします。

作成が完了するまで待ちます。(なお、10 USD/月のインスタンスのスペックだと最初に10~15分ほどかかりました

日付、時間、スナップショットの名前が表示されれば作成完了です。

スナップショットからのインスタンスリカバリ

AWS Lightsailの管理画面にログインします。

https://lightsail.aws.amazon.com/ls/webapp/home/instances

スナップショットをクリックします。

同一リージョンからのインスタンス作成 → (自分の環境では失敗)

作成済みのスナップショットの左の矢印をたどっていき、右メニューから「新規インスタンスの作成」をクリックします。

  • スナップショットソース
    • バックアップしたスナップショット
  • インスタンスロケーション
    • 変更なし
  • オプション
    • 変更なし
  • 新規インスタンスプランの選択
    • 変更なし (場合によっては、この段階でスケールアップが可能です)
  • インスタンスを確認
    • 一意の名前をつけます。
  • キーオンリータグ
    • 変更なし
  • キー値タグ
    • 変更なし

全てを設定したら「インスタンスの作成」をクリックします。

失敗

通常ならここで大丈夫だと思うのですが

CreateInstancesFromSnapshot[ap-northeast-1]

Sorry, you've reached your maximum limit of Lightsail Instances : 2. 

と出ました。

そこで、別の手段を執ります。

別リージョンにコピーしてのインスタンスリカバリ

AWS Lightsailの管理画面にログインします。

https://lightsail.aws.amazon.com/ls/webapp/home/instances

スナップショットをクリックします。

別リージョンへのコピー

作成済みのスナップショットの左の矢印をたどっていき、右メニューから「別リージョンへのコピー」をクリックします。

  • コピーするスナップショット
    • バックアップしたスナップショット
  • 新しいスナップショットの送信先を選択する
    • 別のリージョン(ここではロンドンを選択)
  • コピーされたスナップショットの新しい名前を選択する
    • 任意の名前をつけます。

全て設定したら「スナップショットのコピー」をクリックします。

インスタンスが別リージョン(東京→ロンドン)にコピーされたことを確認します。

インスタンスからの復元

Lightsail管理画面 → スナップショット → バックアップしたスナップショット→新規インスタンスの作成をクリックします。

  • スナップショットソース
    • バックアップしたスナップショット
  • インスタンスロケーション
    • 変更なし
  • オプション
    • 変更なし
  • 新規インスタンスプランの選択
    • 変更なし (場合によっては、この段階でスケールアップが可能です)
  • インスタンスを確認
    • 一意の名前をつけます。
  • キーオンリータグ
    • 変更なし
  • キー値タグ
    • 変更なし

全てを設定したら「インスタンスの作成」をクリックします。

リカバリしたスナップショットのネットワーク設定

同一リージョンからのリカバリならネットワークの割当先を変えるだけですみますが、別リージョンは当然IPアドレスのレンジが異なるので、DNSの差し替えも必要になります。

AWS Lightsailの管理画面にログインします。

https://lightsail.aws.amazon.com/ls/webapp/home/instances

新たにコピーされたスナップショットをクリックします。

ネットワークを変更します。

ネットワーキングをクリックします。

「静的IPをアタッチする」をクリックします。

任意の名前をつけて「作成およびアタッチ」をクリックします。

DNSを変更します。

前提

ここでは、LightSailのDNSを用いてのDNSでの手順です。他のDNSサービスを利用している場合はそれに準じてください。

AWS Lightsailの管理画面にログインします。

https://lightsail.aws.amazon.com/ls/webapp/home/instances

DNSを差し替えます。

※ 検証環境として立ち上げる場合は、DNSレコードの追加を行ってください。

ドメインとDNSをクリックします。

割り当てをクリックします。

ドメイン名を選択し、バックアップしていたドメインを入れます。

入力後、「割り当てる」をクリックします。

割り当て後、「バックアップ時のIPとリカバリ後のIPアドレス」2つがDNSに割り当てられてしまいます。これを解消します。

管理画面 → ドメインとDNS → 対象ドメイン → DNSレコードに進みます。

複数あるうち、「バックアップ時のDNSレコード(前のDNSレコード)」を削除します。
→ 新しいIPのみがある状態にします

差し替え確認

nslookup 設定したドメイン

とし、差し替えたIPアドレスのみがあることを確認します。

リカバリ確認

SSHターミナルクライアントからログインします。

(ネットワーク情報が変わるので鍵の差し替えなどが発生しますのでそれに従います)

正常にログインできることを確認します。

注意点

  • 一度追加した静的IPはアタッチされていないと料金が発生します。面倒ですが、都度、デタッチしておくと良いでしょう。

Fail2Banによるセキュリティ対策。(SSH保護)

概要

AWSはメジャーなサービスのため、ここで使われているIPアドレスは攻撃のリスクがとても高くなります。
ここでSSH権限を乗っ取ろうとする攻撃に備え、Fail2Banを導入しました。

Fail2Banとは

様々なログファイルを読み込み、何度もアクセスを繰り返すようなアクセス元を遮断するプログラムです。

前提

  • AWS Ligthsailで動かしているUbuntu 20.04サーバ/Ubuntu22.04サーバで動作を確認しています。
  • (当然のように)SSHが導入されていることが大前提です。

手順

  • 全て管理者権限で実施しています。
  • パッケージ管理にaptitudeを利用しています。必要に応じてaptに読み替えてください。

参考:
https://www.kkaneko.jp/tools/server/fail2ban.html

https://github.com/mitchellkrogza/Fail2Ban-Blacklist-JAIL-for-Repeat-Offenders-with-Perma-Extended-Banning

Fail2Banのインストール

aptitude update
aptitude install fail2ban

wget https://raw.githubusercontent.com/mitchellkrogza/Fail2Ban-Blacklist-JAIL-for-Repeat-Offenders-with-Perma-Extended-Banning/master/filter.d/blacklist.conf -O /etc/fail2ban/filter.d/blacklist.conf

wget https://raw.githubusercontent.com/mitchellkrogza/Fail2Ban-Blacklist-JAIL-for-Repeat-Offenders-with-Perma-Extended-Banning/master/action.d/blacklist.conf -O /etc/fail2ban/action.d/blacklist.conf

systemctl restart fail2ban
systemctl status fail2ban
# active (running) を確認します

Fail2Banのログローテーション変更

mv /etc/logrotate.d/fail2ban /backup/directory/path/fail2ban.bak
vi /etc/logrotate.d/fail2ban
設定内容
/var/log/fail2ban.log {
                monthly
                rotate 13
                compress
                delaycompress
                missingok
                notifempty
                postrotate
                fail2ban-client flushlogs 1>/dev/null
                endscript
                create 640 root adm
                }

設定反映

fail2ban-client reload
# OKを確認します

fail2ban-client status sshd

#以下のように表示されました

Status for the jail: sshd
|- Filter
|  |- Currently failed: 0
|  |- Total failed:     0
|  `- File list:        /var/log/auth.log
`- Actions
   |- Currently banned: 0
   |- Total banned:     0
   `- Banned IP list: 

systemctl enable fail2ban
# 自動起動を行います

設定ファイルを作成します

vi /etc/fail2ban/jail.local 
設定内容
[DEFAULT]
port = 0:65535

filter = %(__name__)s
[blacklist]
enabled = true
logpath  = /var/log/fail2ban.*
filter = blacklist
banaction = blacklist
action = %(action_)s
bantime  = 31536000   ; 1 year
findtime = 31536000   ; 1 year
maxretry = 10

追加した設定を反映させます

touch /etc/fail2ban/ip.blacklist
chmod 775 /etc/fail2ban/ip.blacklist
systemctl restart fail2ban
fail2ban-client reload
systemctl restart sshd

systemctl enable fail2ban

導入後に注意する内容

cat /var/log/fail2ban.log
cat /etc/fail2ban/ip.blacklist

AWSで運用しているだけあって、かなりのログが引っかかっています。

AWS LightsailでのUbuntu20.04立ち上げとUbuntu22.04へのアップグレード。

概要

定額でAWSのインスタンスを利用できるLightsail。

Ubuntu系OSを利用できるものの、2022年12月時点ではUbuntu22.04に対応していません。

20.04は選べますので、

  1. Ubuntu20.04で新たなインスタンスを立ち上げる
  2. Ubuntu22.04にアップグレードする

方法を紹介します。

どハマりしたこと

結論を言うと、Ubuntu 22.04にアップグレードするとLigtsailの管理画面から直接SSHすることはできません。
(SSH-1アルゴリズムによるRSA認証が無効化されます)

つまり、 何も設定せずWeb画面のSSH接続で最初にアップグレードをすると、再起動した瞬間にログインできず詰みます。

これに気づかず、アップグレード後に全くログインできずインスタンスを作り直す羽目になりました。以下はメモとして残しておきます。

成功した手順(さっくりした手順)

以下、ある程度の知識がある方ならこの手順を行えば問題ないと思います。

  1. Lightsail上でUbuntu 20.04のインスタンスを立ち上げる。
  2. 静的IPを付与してIPを固定化する。
  3. 必要に応じてDNSレコードに登録する。
  1. Lightsail管理画面から初期ユーザーでログインする。
  2. 初期ユーザー以外のrootに昇格可能なユーザーを作成する。
  3. そのユーザーで強力な暗号による秘密鍵/公開鍵を設定する。
  4. Ubuntu 20.04 → 22.04にアップグレードする。

成功した手順(より詳細な記述)

インスタンスの作成

AWS Lightsailの管理画面にログインします。

https://lightsail.aws.amazon.com/ls/webapp/home/instances

「インスタンスの作成」をクリックします。

インスタンス作成

自分は以下のように選択しました。

  • リージョン:東京
  • インスタンスイメージの選択:Linux (OSのみ)
  • Ubuntu 20.04 LTSを選択。
  • 月次料金:10USD/月
  • インスタンス名:任意のもの
  • そのほかは空白

→設定後、「インスタンスの作成」をクリックします。
 → 作成後、「ネットワーキング」から静的IPを付与します。
  → 必要に応じてDNSを設定し、名前解決できるようにします。

管理画面のWebコンソール(SSH)操作

Web画面からログインし、rootに昇格します。

sudo su -
# この時、パスワードは設定されていないのでそのまま昇格できます。

ここから、ローカルのターミナルクライアントから接続できるようにユーザーを作成し、設定します。

ここではhogeとしていますので、任意のユーザーを指定して下さい。

adduser hoge
# パスワードなどを設定します

usermod -G sudo hoge
# ユーザーhogeを管理者グループに入れます

su - hoge
# ユーザーhogeに変われることを確認します

sudo su -
# パスワード入力後にrootに昇格できることを確認します

exit
# ユーザーhogeに戻ります

whoami
# ユーザーhogeであることを確認します

ssh-keygen -t ed25519
# 鍵の格納場所は初期値でいいので空Enter。(/home/hoge/.ssh/
# パスワードを設定します。

cd .ssh
ls -l
# 以下のファイルを確認します
# └id_ed25519
# └id_ed25519.pub
# ※これらのファイルはscp等で自分のクライアントにコピーします

rm id_ed25519
# sshサーバ上でそのまま鍵を作成したので秘密鍵は*クライアントにコピー後*削除します

mv id_ed25519.pub authorized_keys
chmod 600 authorized_keys
# 公開鍵をauthorized_keysに変更し、パーミッションを厳密にします

この後、ローカルにコピーしたid_ed25519をSSHターミナルクライアントに保存して設定し、接続確認を行います。

接続ができたらいよいよUbuntu 20.04→Ubuntu22.04へのアップグレードです。

ローカルPC(ターミナルクライアント)からの操作

whoami
#上記、作成したユーザーであることを確認します

sudo su -
# rootに昇格できることを確認します

apt update && apt upgrade && apt autoremove
# パッケージを最新版にして不要パッケージを削除します。途中で不要パッケージを消すかを求められるので[y]で消去します

reboot
# 一度再起動をします
# 再起動後、ログインします

Ubuntu20.04→22.04へのアップグレード

whoami
#上記、作成したユーザーであることを確認します

sudo su -
# rootに昇格できることを確認します

do-release-upgrade
# *ここからの作業は中断せず、一気通貫で行います*
アップグレード中にプロンプトから質問されたこと

以下、主要な質問事項です。コメント(#の後)に概要を書いています。

Reading cache

Checking package manager

Continue running under SSH?

This session appears to be running under ssh. It is not recommended
to perform a upgrade over ssh currently because in case of failure it
is harder to recover.

If you continue, an additional ssh daemon will be started at port
'1022'.
Do you want to continue?

# SSHのポートを追加するか
# → y

Starting additional sshd 

To make recovery in case of failure easier, an additional sshd will 
be started on port '1022'. If anything goes wrong with the running 
ssh you can still connect to the additional one. 
If you run a firewall, you may need to temporarily open this port. As 
this is potentially dangerous it's not done automatically. You can 
open the port with e.g.: 
'iptables -I INPUT -p tcp --dport 1022 -j ACCEPT' 

To continue please press [ENTER]

# 設定を変更するか
# → Enter

Do you want to start the upgrade?


4 packages are going to be removed. 85 new packages are going to be
installed. 555 packages are going to be upgraded.

You have to download a total of 247 M. This download will take about
49 seconds with a 40Mbit connection and about 6 minutes with a 5Mbit
connection.

Fetching and installing the upgrade can take several hours. Once the
download has finished, the process cannot be canceled.

 Continue [yN]  Details [d]

# アップグレード前の最終確認
# → y

There are services installed on your system which need to be restarted when certain libraries, such as libpam, libc, and libssl, are upgraded. Since these restarts may cause interruptions of service for the system, you will     x
   x normally be prompted on each upgrade for the list of services you wish to restart.  You can choose this option to avoid being prompted; instead, all necessary restarts will be done for you automatically so you can avoid being   x
   x asked questions on each library upgrade.                                                                                                                                                                                            x
   x                                                                                                                                                                                                                                     x
   x Restart services during package upgrades without asking?

# アップグレード時、各種サービスを再起動前にプロンプトでy/nを確認するか
# → 質問されるのがめんどいので yes

# この間、SSH等の設定変更を行うか訊いてきます。プロンプトの選択を変えずに先に進みました
# keep the local version currently installed

Remove obsolete packages? 

# 不要パッケージの削除
# → Yes

System upgrade is complete.

Restart required

To finish the upgrade, a restart is required.
If you select 'y' the system will be restarted.

Continue [yN]

# アップグレード完了後にリブートするか
# → y

こうして、再起動後、無事にアップグレードが完了です。

cat /etc/lsb-release

DISTRIB_ID=Ubuntu
DISTRIB_RELEASE=22.04
DISTRIB_CODENAME=jammy
DISTRIB_DESCRIPTION="Ubuntu 22.04.1 LTS"

アップグレード後の操作

以下、速やかに行います。

管理者に昇格できることを確認します。

sudo su -

rootのパスワードを設定します。

passwd root

初期ユーザー(ubuntu)が物理的にログインできないようにします。

cd /home/ubuntu/.ssh

rm authorized_keys

Let’s Encryptワイルドカード証明書によるredmineのSSL化対応。

先だって、AWS Lightsail上で2つめのredmineを構築する手順について触れました。

こちらをLet's Encryptで常時SSL化します。

前提

  • Ubuntu 20.04、Apache2での記録です。
  • 以下、sample.comで証明書を発行するための記録です。ドメインはお持ちのものを使ってください。(自環境で実施する際は必ず書き換えてください)
  • certbotで定期的に更新を行うのではなく、多目的に用いるために手動でワイルドカード証明書を発行する手順です。
  • 既にcertbotはインストールされていることと、DNSの更新権限を持っていることが前提です。

また、管理者権限で実施します。

ワイルドカード証明書発行

sudo certbot certonly --manual \
    --preferred-challenges dns-01 \
    --server https://acme-v02.api.letsencrypt.org/directory \
    -m メールアドレス \
    -d *.sample.com
TXTレコード登録
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
NOTE: The IP of this machine will be publicly logged as having requested this
certificate. If you're running certbot in manual mode on a machine that is not
your server, please ensure you're okay with that.

Are you OK with your IP being logged?
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
(Y)es/(N)o: y
# IPは記録される旨を訊かれるので了承のためY

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Please deploy a DNS TXT record under the name
_acme-challenge.sample.com with the following value:

「文字列」

# 上記文字列をDNSのテキストレコードに登録します
# 登録後、
# nslookup -type=TXT _acme-challenge.sample.comを入力し、「文字列」が返ってくるまで少し待ちます

Before continuing, verify the record is deployed.
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Press Enter to Continue

# TXTレコードが返ってくるのを確認したらEnter
発行完了
IMPORTANT NOTES:
 - Congratulations! Your certificate and chain have been saved at:
   /etc/letsencrypt/live/sample.com/fullchain.pem
   Your key file has been saved at:
   /etc/letsencrypt/live/sample.com/privkey.pem
   Your cert will expire on 2023-03-24. To obtain a new or tweaked
   version of this certificate in the future, simply run certbot
   again. To non-interactively renew *all* of your certificates, run
   "certbot renew"
 - If you like Certbot, please consider supporting our work by:

   Donating to ISRG / Let's Encrypt:   https://letsencrypt.org/donate
   Donating to EFF:                    https://eff.org/donate-le

発行確認

cd /SSL一時格納ディレクトリ

cp -pi /etc/letsencrypt/live/sample.com/fullchain.pem ./sample.com.crt.$(date +%Y%m)
cp -pi /etc/letsencrypt/live/sample.com/privkey.pem ./sample.com.key.$(date +%Y%m)
# 一時格納ディレクトリにコピーします


openssl x509 -noout -dates -subject -in ./sample.com.crt.$(date +%Y%m)
# 証明書の発行期限を確認します

openssl x509 -in sample.com.crt.$(date +%Y%m) -noout -modulus | md5sum
openssl rsa -in sample.com.key.$(date +%Y%m) -noout -modulus | md5sum
# 証明書と秘密鍵のハッシュがそれぞれ一致していることを確認します

openssl x509 -issuer_hash -noout -in sample.com.crt.$(date +%Y%m)
sed -n -e'1d' -e'/BEGIN/,$p' sample.com.crt.$(date +%Y%m) | openssl x509 -subject_hash -noout
# 証明書と中間証明書のハッシュがそれぞれ一致していることを確認します

SSL格納、リンク貼り替え

mkdir /etc/certs
cp -pi sample.com.crt.$(date +%Y%m) /etc/certs
# 証明書ディレクトリ

cd /etc/certs
ln -sf sample.com.crt.$(date +%Y%m) sample.com.crt
# Let's Encryptは有効期限が3ヶ月と短いため、メンテナンスしやすいようにリンクを貼り替えるだけで更新できるようにします
ll
# シンボリックリンクが張られていることを確認します

mkdir /etc/private
cp -pi sample.com.key.$(date +%Y%m) /etc/private
# 秘密鍵ディレクトリ

cd /etc/private
ln -sf sample.com.key.$(date +%Y%m) sample.com.key
# Let's Encryptは有効期限が3ヶ月と短いため、メンテナンスしやすいようにリンクを貼り替えるだけで更新できるようにします
ll
# シンボリックリンクが張られていることを確認します
リリースファイル

cd /etc/sites-available/redmine2.conf

<VirtualHost *:80>
servername redmine2.sample.com
# 常時SSL化の設定
 RewriteEngine On
        RewriteCond %{HTTPS} off
        RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
</VirtualHost>
<VirtualHost *:443>
  ServerName redmine2.sample.com
  ErrorLog /var/log/apache2/atlier/redmine2.sample.com_error.log
  CustomLog /var/log/apache2/atlier/redmine2.sample.com_access.log combined

Alias /redmine2 /var/lib/redmine2/public
<Location /redmine2>
PassengerBaseURI /redmine2
PassengerAppRoot /var/lib/redmine2
Require all granted
</Location>


#SSL対応
  SSLEngine on
    Protocols h2 http/1.1
    Header always set Strict-Transport-Security "max-age=63072000"

# 先に指定したLet's Encryptの格納先
SSLCertificateFile /etc/certs/sample.com.crt
SSLCertificateKeyFile /etc/private/sample.com.key

        # redmine2.sample.comでアクセスしてきた場合、強制的に/redmine2サブディレクトリに遷移します
        RewriteEngine On
        RewriteCond %{HTTP_HOST} ^redmine2\.sample\.com
        RewriteRule ^/$ https://redmine2.sample.com/redmine2/ [R]

</VirtualHost>

SSLProtocol             all -SSLv3 -TLSv1 -TLSv1.1
SSLCipherSuite          ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE6-GCM-SHA384
SSLHonorCipherOrder     off
SSLSessionTickets       off

SSLUseStapling On
SSLStaplingCache "shmcb:logs/ssl_stapling(32768)"

動作確認

http://redmine2.sample.com (自分が設定したドメイン名)にアクセスして

  • redmineの画面が表示されること
  • SSl通信に置き換わること

を確認します。また、こちらの設定は可能な限りSSLの強度を高めています。

https://www.ssllabs.com/ssltest/analyze.html

こちらの暗号化強度チェックで

A+となっています。(2022年12月現在

同一サーバ上で2つめのredmineを構築。

redmineはプロジェクトごとに機能の増減やアクセス権を増やせるものの、諸般の事情で「全く別のドメインで新たにredmineを構築する」必要がありました。

以下の手順でうまくいったので、メモとして残します。

環境

  • Ubunut 20.04 (AWS Lightsailインスタンス上)
  • 既に以下のredmineを立ち上げ済み
    • redmine 4.2
    • ruby 2.7
    • mysql 8.0.31

rubyのバージョンの関係で4.2系をインストールすることにします。また、既に動いている環境なのでapacheやmysqlの初期設定は行っていません。

立ち上げ手順

前提

  1. 新たなドメインを取得しているものとします。
  2. mysqlは同一サーバ上にあり、管理者権限を持っているものとします。
  3. この段階ではhttpsを行わないので、グローバル環境で実施する際は早急にSSL化を行ってください。
  4. また、筆者が使いたいプラグインの関係上、4.2をインストールします。

さっくりとした概要

次の内容を実施します。

  1. 新たなredmine用のデータベースを新規で作る。
  2. 現行とは別のディレクトリ上にredmineのプログラムを展開する。
  3. apacheのバーチャルホスト機能で新規redmineの機能を

注意事項

  • 現行のredmineをredmine.sample.com/redmine
  • 新しいredmineをredmine2.sample.com/redmine2

で稼働させます。

現行稼働している時に新しいものを立ち上げる場合は、現行環境のバックアップを取るなどの施策を行ってください。

以下、管理者権限で行います。

redmine用DB/ユーザ作成

mysql -uroot -p
CREATE DATABASE redmine2 character set utf8mb4;
CREATE USER 'redmine2'@'localhost' IDENTIFIED BY 'パスワード';
GRANT ALL ON redmine2.* TO 'redmine2'@'localhost';
flush privileges;
exit

redmine取得

ソースダウンロード

mkdir /var/lib/redmine2
chown -R www-data:www-data /var/lib/redmine2
sudo -u www-data svn co https://svn.redmine.org/redmine/branches/4.2-stable /var/lib/redmine2

configファイル編集

cp -pi /var/lib/redmine2/config/database.yml.example /var/lib/redmine2/config/database.yml
vi /var/lib/redmine2/config/database.yml
編集ファイル内容

productionの部分を以下のように変更します。

production:
  adapter: mysql2
  database: redmine2
  host: localhost
  username: redmine2
  password: "パスワード"
  encoding: utf8mb4

redmineインストール

cd /var/lib/redmine2
sudo -u www-data bundle install --without development test --path vendor/bundle
sudo -u www-data bundle exec rake generate_secret_token
sudo -u www-data RAILS_ENV=production bundle exec rake db:migrate
sudo -u www-data RAILS_ENV=production REDMINE_LANG=ja bundle exec rake redmine:load_default_data

設定ファイル編集

vi /etc/apache2/sites-available/redmine2.conf
設定ファイル内容
<VirtualHost *:80>
  ServerName redmine2.sample.com

Alias /redmine2 /var/lib/redmine2/public
<Location /redmine2>
PassengerBaseURI /redmine2
PassengerAppRoot /var/lib/redmine2
Require all granted
</Location>

  ErrorLog /var/log/apache2/redmine2.sample.com_error.log
  CustomLog /var/log/apache2/redmine2.sample.com_access.log combined
</VirtualHost>

リダイレクトなどで軽くハマり、この設定に落ち着きました。この後、SSL化の手順を実施します。

設定ファイル有効化

a2ensite redmine2.conf
apache2ctl configtest
# Syntax OKを確認します。
systemctl  reload apache2.service

アクセス確認

http://redmine2.sample.com/redmine2

でログインします。

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