カテゴリー: Linux Page 28 of 46

Redmineの細かな用語を変更。(message_customizeプラグイン導入)

概要

細かな用語を変更してくれるプラグインを導入します。

プラグイン名

動作を確認した環境

Redmine 4.2

導入時

Gem追加:不要
DBマイグレーション:不要

手順

さっくりとした手順

  1. SSHログイン後、Redmineプラグインに移動
  2. gitでレポジトリをダウンロード
  3. Webサービス再起動

ディレクトリに移動します。

cd /home/www-data/redmine/plugins
# 自分の環境に合わせます。

プラグインを配置します。

sudo -u www-data git clone https://github.com/farend/redmine_message_customize

ls -ld redmine_message_customize
# このディレクトリがあることを確認します

Webサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

設定後の動作

  1. Redmineに管理者アカウントでログインします。
  2. 管理>メッセージのカスタマイズが表示されればインストールできています。

設定例

例として、additional_tagsプラグインに表示されている誤訳を変更しようと思います。

  1. Redmineに管理者アカウントでログインします。
  2. メッセージのカスタマイズをクリックします。

ここから、「金額」と入力します。

「label_amount_tags」を選択します。

「金額 tags」と表示されるので、「タグ総数」と変更してみます。

変更後に保存をクリックします。

保存後、該当箇所を表示します。

表示が変更されることを確認しました。

他の項目も同様に修正します。

動作確認日

2023/02/10

Redmineのファイル一式の日次バックアップ。(復旧方法込みのシェルスクリプト作成)

概要

Redmineのメンテナンスの中で重要となるDBのバックアップは記載しました。

ここでは、それ以外のファイル一式をバックアップするスクリプトを作成することで不測の事態に備えます。

バックアップ対象となるファイル群

基本的に、以下のファイル群が残っていれば復旧は(理論上)可能です。

  • /Redmine格納ディレクトリ/plugins配下一式
  • /Redmine格納ディレクトリ/files配下一式
  • /Redmine格納ディレクトリ/public/themes配下一式
  • /Redmine格納ディレクトリ/config/database.yml
  • /Redmine格納ディレクトリ/config/configuration.yml (メール設定などで設定している場合)
  • /Redmine格納ディレクトリ/config/additional_environment.rb (プラグインなどで追記している場合)

本記事で扱うこと

  1. 先に述べたバックアップ対象となるファイル群の定期バックアップを行うシェルスクリプトを作成します。
  2. バックアップ時、パスワードが書かれているコンフィグに関してはその箇所をマスクします。(これもスクリプトに組み込みます)
  3. 動作を確認し、cronに設定して日次でバックアップを行います。

動作を確認した環境

  • Ubuntu 20.04 LTS
  • Redmine 4.2

実施前提

  • 利用しているRedmine環境の容量を確認し、バックアップ先に十分な空き容量があることを確認してください。
  • 本スクリプトは「全てのデータを一時的なバックアップディレクトリにコピーした上で圧縮し、そのディレクトリは削除する」処理を取っています。その容量も加味してください。
  • バックアップ元(Redmine格納ディレクトリ)の所有者が全てRedmine実行ユーザ(通例はwww-data)となっていることを確認してください。
  • また、本記事において、Redmineの格納ディレクトリは/home/www-data/redmineと一般的な構成と異なっております。

確認した手順

  • Redmineが稼働しているUbuntuサーバのターミナル上での操作です。

さっくりとした手順

  1. バックアップディレクトリを作成します。
  2. バックアップスクリプトを作成します。(環境に合わせて修正します)
  3. crontabに登録します。

バックアップディレクトリ作成

sudo mkdir -p /home/backup/redmine
# 運用に合わせて指定ください

sudo chown -R www-data:www-data /home/backup/redmine
# Redmineディレクトリの所有者に設定します

cd /home/backup/redmine && pwd
# 指定したディレクトリに移動します

リストア方法のテキストファイル作成

バックアップから切り戻すとき、作業者はかなり焦るものです。そこで、簡単な手順をバックアップファイル一式に配置しておけばスムーズな復旧を行うことができます。

以下の内容を教義・信仰に沿ったエディタで作成します。(ここでは筆者が用いているテキスト内容です。必要に応じて修正してください)

  • テキスト内容
    • テキスト名:how_to_restore.md
    • テキストの所有者はスクリプトの実行者と同じ(またはroot)である必要があります。
    • 上記、設定したディレクトリと同じ場所に作成します。
# Redmine復旧方法

## 前提環境

- Ubuntu 20.04系サーバ
- MySQL 8.3以上
- Apache 2.4系
- Redmineの実行ユーザはデフォルトのwww-data

## 【リストア/移行方法】

### 移行先にRedmineを作成

1. 新たにRedmineサイトを立ち上げます。(移行元と移行先のバージョンは合わせます)
2. リストア先/移行先のdb名/dbユーザはバックアップ元と同じにします。
3. バックアップされたdatabase.ymlを /redmine/config/配下に上書きます。dbパスワードを設定してください。
4. この状態で、Redmineのデータマイグレーションまで行います。

### バックアップされたファイル一式の再配置

- files/ディレクトリ一式は /redmine/配下に上書きしてください。
- plugins/ディレクトリ一式は /redmine/配下に上書きしてください。
- themesディレクトリ一式は /redmine/public/配下に格納してください。
- configuration.yml : (あるなら)/redmine/config/配下に上書き。メールパスワードを設定してください。
- additional_environment.rb : (あるなら)/redmine/config/配下に上書きします。

※ それぞれのディレクトリ/ファイルの所有者を「www-data」にします。

sudo chown -R www-data:www-data /redmine格納ディレクトリ/
> 例 sudo chown -R www-data:www-data /var/lib/redmine

### プラグインのDBマイグレーション

1. redmineを配置したディレクトリに移動します。(例; cd /var/lib/redmine/
2. 以下のコマンドを発行して、プラグインのマイグレーションを行います。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

### プラグインマイグレーション後のApache再起動

1. 以下を実施してWebサービスを再起動します。
sudo systemctl restart apache2.service

### DBのリストア

1. 別途、バックアップしたRedmineのsqlファイルを移行先サーバの任意のディレクトリに転送します。
2. 以下のコマンドを発行して、DBをリストアします。

mysql -u redmineのdbユーザ -p redmineのdb名 < バックアップしたsql
> 例  mysql -u redmine -p redmine < redmine_backup

### DBリストア後のApache再起動

1. 以下を実施してWebサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2.service

### 動作確認

移行先(または復旧した)Redmineのホストにブラウザでアクセスし、バックアップした時の状態になっているかを確認します。

スクリプト作成

以下の内容を教義・信仰に沿ったエディタで作成します。

  • スクリプト内容
    • スクリプト名:redmine_daily_backup.sh
    • 実行ユーザ:Redmineの所有者 (通例はwww-dataです)、またはroot
#!/bin/bash

### ▼ここからはスクリプトの変数を定義します。""の記述は自身の環境に合わせて修正ください。▼ ###
# バックアップ先のディレクトリを指定します。
backup_dir="/home/backup/redmine"
# バックアップ元のRedmineが格納されているディレクトリを指定します。
redmine_dir="/home/www-data/redmine"
# ファイルに付与する日付/作業ディレクトリ名/バックアップファイル名を指定します。
current_date=$(date +%Y%m%d)
backup_name="redmine_backup_${current_date}"
zip_file="redmine_backup.${current_date}.zip"
# 保存する日数を指定します。(ここでは3日にします。)
retention_period=3
### ▲変数はここまでです▲ ###

# 一時的なバックアップディレクトリを作成します。
mkdir "${backup_dir}/${backup_name}"

# # Redmineのユーザデータ/プラグイン/テーマをバックアップディレクトリにコピーします。

cp -R "${redmine_dir}/plugins" "${backup_dir}/${backup_name}"
cp -R "${redmine_dir}/files" "${backup_dir}/${backup_name}"
cp -R "${redmine_dir}/public/themes" "${backup_dir}/${backup_name}"

# マイグレーション時に必要となるdatabase.ymlをコピーします。この時、パスワードが書かれている行をマスクします。
cp $redmine_dir/config/database.yml $backup_name
sed -i 's/password:.*/password: "type your db password"/' $backup_name/database.yml

# メール設定などでconfiguration.ymlを設定している場合、これもコピーします。(存在しない場合はコピーしません)
# 同様にパスワードが書かれていたらその行はマスクします。
if [ -f $redmine_dir/config/configuration.yml ]; then
  cp $redmine_dir/config/configuration.yml $backup_name
  sed -i 's/password:.*/password: "type your password"/' $backup_name/configuration.yml
fi

# プラグイン設定などでadditional_environment.rbを設定している場合、これもコピーします。(存在しない場合はコピーしません)
if [ -f $redmine_dir/config/additional_environment.rb ]; then
  cp $redmine_dir/config/additional_environment.rb $backup_name
fi

# スクリプトと同じディレクトリにあるhow_to_restore.txtをバックアップディレクトリに流し込みます。(存在しない場合はコピーしません)
if [ -f $backup_dir/how_to_restore.txt ]; then
  cp $backup_dir/how_to_restore.txt $backup_name/how_to_restore.md
fi

# バックアップディレクトリをzip形式で圧縮します。
cd "${backup_dir}"
zip -r "${zip_file}" "${backup_name}"

# 一時的なバックアップディレクトリを削除します。
rm -rf "${backup_dir}/${backup_name}"

# 上記retention_periodで指定した日数前のバックアップしたzipファイルを削除します。
find "${backup_dir}" -type f -name "redmine_backup.*.zip" -mtime +"${retention_period}" -delete
  • 実行権限の付与
chmod +x redmine_daily_backup.sh

動作確認

sudo -u www-data bash redmine_daily_backup.sh
# 管理者権限で実行する場合は sudo bash redmine_daily_backup.sh

以下を確認します。

  • エラーなく実行できること
  • redmine_backup.実行日付.zip形式でファイルが作成されること
  • sudo -u www-data unzip redmine_backup.実行日付.zipでファイルが解凍されディレクトリに移動できること
  • ymlファイルのパスワードが「type your (db) password」と本来のパスワードが上書きされていること
  • 設定したhow_to_restore.mdが回答したディレクトリの中にあり、参照できること

Crontab設定

Cron登録

sudo crontab -e -u www-data
# 管理者が実行する場合は sudo crontab -e -u root

登録内容例

5 0 * * * /home/backup/redmine/redmine_daily_backup.sh
# 実行時刻、頻度などは自分の運用形態に合わせます。

Cron登録確認

sudo tail -20 /var/log/cron.log

操作時刻に

  • BEGIN EDIT
  • REPLACE
  • END EDIT

が表示されれば設定は完了です。

動作確認日

2023/02/08

検証:Ubuntu 20.04にRedmine 5.0のインストールと4.2へのダウングレード。

ふと思い立っての検証です。

あらまし

別サイトに記載しているRedmine4.2のインストール手順。

https://atelier.reisalin.com/projects/zettel/knowledgebase/articles/19

この手順で「Redmine 5.0を設定できるか?」と思い立ち、検証用のまっさらなUbuntu 20.04を用意しました。

前提

以下を設定しています。

  • インターネット回線に接続されていること
  • ドメインで名前解決できること
  • SSH接続が可能なこと

実施手順

上記のリンクの手順に沿いました。異なっている点は、Redmine 5.0をダウンロードするため、

sudo -u www-data svn co https://svn.redmine.org/redmine/branches/5.0-stable /home/www-data/redmine

としただけです。

無事にRedmine5.0が動き、以下の参照どおりにSSLを設定。

https://atelier.reisalin.com/projects/zettel/knowledgebase/articles/20

これで試しにと思いましたが、

プラグインとの兼ね合い

「どうしても使いたいプラグインがRedmine 5.0に対応していない」事情により継続利用は無理だと断念。特に

  • knowlegebase
  • redmine_issue_badge_plugin

の2つが利用できないのは非常に痛い状況でした。

Redmine 5.0→4.2へのダウングレード

そこで、インストールしたばかりのRedmine5.0を4.2に即座に戻すことにします。

注意点

この手順は、データが全く入っていない状況で可能な作業です。「こんな手法を採ったのがいる」程度に参照ください。

前提

  • 上記手順を元にRedmine 5.0がインストールされ
  • なおかつデータが何も入っていない
  • RedmineのDB名は「redmine」
  • apache2設定ファイルは稼働済み

さっくりとした手順

  1. apache2サービスを落とします。
  2. データベースをまるごと削除します。
  3. 同じ名前でDBを再作成します。
  4. プログラムを再配置します。
  5. apache2サービスを起動します。

apache2サービス停止

sudo systemctl stop apache2.service
#これを行わないと後述のDBが消去できません

mysqlでDBを再作成します。

sudo mysql -u root -p
DROP DATABASE redmine;
# DBを削除します

CREATE DATABASE redmine character set utf8mb4;
# DB "redmine" を再作成します

exit

Redmineプログラムを再配置します。

sudo rm -rf /home/www-data/redmine
# Redmineを配置したディレクトリごと削除します

sudo -u www-data svn co https://svn.redmine.org/redmine/branches/4.2-stable /home/www-data/redmine
# 設定したときと同じディレクトリに4.2を再配置します

Redmineのコンフィグを設定します。

sudo cp -pi /home/www-data/redmine/config/database.yml.example /home/www-data/redmine/config/database.yml

sudo vi /home/www-data/redmine/config/database.yml
# 教義・信仰に従ったエディタで編集してください。

database.yml 編集内容

production:
  adapter: mysql2
  database: redmine
  host: localhost
  username: redmine
  # rootからredmineに変更します
  password: "redmine用のパスワード"
  encoding: utf8mb4
# 本番環境(production)のみ設定を行います

Redmineのマイグレーションを行います。

cd /home/www-data/redmine/ && pwd
# /home/www-data/redmine/ (Redmineを配置したディレクトリ)であることを確認します

sudo -u www-data bundle install --without development test --path vendor/bundle

sudo -u www-data bundle exec rake generate_secret_token

sudo -u www-data RAILS_ENV=production bundle exec rake db:migrate

sudo -u www-data RAILS_ENV=production REDMINE_LANG=ja bundle exec rake redmine:load_default_data

apache2サービスを起動します

すでにapache上でRedmineを動かす手はずは整っており、プログラムの実行ディレクトリも同じ。ならば、設定ファイルは修正せずに済むという判断のもとに実行。

sudo apache2ctl configtest
# Syntax OK を確認します

sudo systemctl restart apache2.service

systemctl status apache2.service

サイトの表示を確認します。

http://設定したRedmineドメイン

でRedmineのトップページが表示されれば成功です。

検証段階だからこそ行えた手荒な手段でした。

MySQLの定期バックアップ、現状の運用に修正。

こちらの記事を2023年2月時点での運用に併せ、以下、修正しました。

概要

Redmineのメンテナンスの中で、「データベースのバックアップ」は非常に重要なものです。

そこで、改めて、シェルスクリプトとCronによるバックアップ手順を整理しました。

動作を確認した環境

  • Ubuntu 20.04 LTS
  • Redmine 4.2
  • MySQL 8.0.32

実施前提

  • MySQLに管理者権限でログインできること。
  • Redmine用のDBとDBユーザ、DBパスワードを把握していること。
  • また、DBサーバはローカルホストです。

確認した手順

  • Redmineが稼働しているUbuntuサーバのターミナル上での操作です。
  • MySQL以外は全て一般権限で実行します。

さっくりとした手順

  1. Redmineのデータベースユーザに権限を付与します。
  2. バックアップディレクトリを作成します。
  3. アカウントファイルを作成します。
  4. バックアップスクリプトを作成します。
  5. crontabに登録します。

データベース設定

管理者権限でMySQLにログインします。

mysql -u root -p

データベースのユーザ権限を変更します。

これを行わないとDump処理ができませんでした。

GRANT RELOAD ON *.* TO '【RedmineのDBユーザ】'@'localhost';
FLUSH PRIVILEGES;
EXIT

ディレクトリとスクリプト作成

バックアップディレクトリ作成

sudo mkdir -p /home/backup/mysql
# 運用に合わせて指定ください。ファイルサーバや別パーティションにマウントしている方がサーバ事態の障害発生でも冗長化を持たせられます。

sudo chown -R hoge:hoge /home/backup/mysql
# ディレクトリの所有者をログインユーザに修正します

cd /home/backup/mysql && pwd
# 指定したディレクトリに移動します

アカウントファイル作成

※このファイルを作成しないと、「安全ではない」とエラーが出ます。

以下の内容を教義・信仰に沿ったエディタで作成します。(【】内は取り除き、自分の設定に合わせます)

  • アカウントファイル内容
  • ファイル名:account.txt
[client]
user = 【RedmineのDBユーザ】
password = "【RedmineのDBユーザ用パスワード】"

アカウントファイルでアクセスできることを確認

mysql --defaults-extra-file=account.txt

MySQLのプロンプトが出れば成功です。exitで抜けます。

スクリプト作成

以下の内容を教義・信仰に沿ったエディタで作成します。

  • スクリプト内容
  • スクリプト名:mysql_daily_backup.sh
#!/bin/bash

# スクリプトの日付形式を定義します
date=$(date +"%Y%m%d")

# バックアップディレクトリを定義します
# 上記手順で示したディレクトリを指定してください
backup_dir="/home/backup/mysql"

# アカウントファイルを指定します
credentials_file="$backup_dir/account.txt"

# バックアップ時に指定するオプションを定義します
options="--defaults-extra-file=$credentials_file --no-tablespaces --single-transaction"

# バックアップファイル名を定義します
backup_file="$backup_dir/redmine.sql.$date.gz"

# バックアップを実行し、.gz形式でバックアップをします
mysqldump $options -h localhost redmine | gzip > $backup_file

# 10世代前の圧縮ファイルを削除します(運用に合わせて指定ください)
find $backup_dir -type f -name "redmine.sql.*.gz" -mtime +10 -delete
  • 実行権限の付与
chmod +x mysql_daily_backup.sh

動作確認

sh mysql_daily_backup.sh

以下を確認します。

  • エラーなく実行できること
  • redmine.sql.実行日付.gz形式でファイルが作成されること
  • gunzip redmine.sql.実行日付.gzでファイルが解凍できること

Crontab設定

Cron登録

crontab -e

登録内容例

0 0 * * * /home/backup/mysql/mysql_daily_backup.sh
# 実行時刻、頻度などは自分の運用形態に合わせます。

Cron登録確認

sudo tail -20 /var/log/cron.log

操作時刻に

  • BEGIN EDIT
  • REPLACE
  • END EDIT

が表示されれば設定は完了です。

動作確認日

2023/02/08

Redmine4.2に全文検索プラグインをインストール。(とアンインストール)

概要

Redmineの検索機能を強化するプラグインを導入し、検索効率を上げます。

注意点

こちらは、Redmineのプラグイン「knowledgebase」の検索対象ではありません。なので、このプラグインを利用している場合の導入は非推奨です。
(現に、それが分かってアンインストールしました)

プラグイン名

動作を確認した環境

  • Redmine 4.2
  • mysql 8.0.32
  • Ubuntu 20.04 LTS

前提

  • 筆者が用いているRedmineのDBはMySQLを用いているので、その環境での手順です。
  • また、レポジトリの追加はUbuntu20.04で確認しました。

導入時

  • パッケージ追加: 要
  • Gem追加:要
  • DBマイグレーション:要
  • 設定後のDBマイグレーション: 要

手順

  • パッケージ追加時にaptitudeを利用しています。好みに合わせてaptをご利用ください。

さっくりとした手順

  1. レポジトリ及び追加パッケージのインストール
  2. SSHログイン後、Redmineプラグインに移動
  3. gitでレポジトリをダウンロード
  4. 新規ジェムをインストール
  5. DBマイグレーション
  6. Webサービス再起動
  7. Redmine管理画面での設定変更
  8. DB再マイグレーション(記事のインデックス化)
  9. 設定確認

追加パッケージのインストール

レポジトリをインストールします。

sudo aptitude install-V software-properties-common lsb-release

sudo add-apt-repository universe
# LinuxMintの場合は実施不要

sudo add-apt-repository "deb http://security.ubuntu.com/ubuntu $(lsb_release --short --codename)-security main restricted"

sudo add-apt-repository ppa:groonga/ppa

mroongaパッケージをインストールします。

  • ●パッケージのインストール
sudo aptitude update

sudo aptitude install -V mysql-server-mroonga

mysqlの再起動を行います。

sudo systemctl restart mysql.service 

sudo systemctl status mysql.service 
# active (running)を確認します

プラグインのインストール

ディレクトリに移動します。

cd /home/www-data/redmine/plugins && pwd
# 自分の環境に合わせます。

プラグインを配置します。

sudo -u www-data git clone  https://github.com/clear-code/redmine_full_text_search

ls -ld redmine_full_text_search
# このディレクトリがあることを確認します

DBマイグレーションを行います。

Gemをインストールします。

cd /home/www-data/redmine && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle install

DBのマイグレーションを行います。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

Webサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

Redmine管理画面での設定変更

  1. Redmineに管理者アカウントでログインします。
  2. 管理>プラグインからFull Text Search pluginの設定をクリックします。
  3. スコアを表示と類似チケットを表示にチェックを入れて保存します。

動作確認

Redmienの検索から、入力したことがある単語を検索しましたが何も引っかかりません。

プラグインのGithubで以下を確認しました。

You need to create index for existing data. You need to run full_text_search:synchronize task until no more synchronize target data.

これに対応します。

インデックス作成

cd /home/www-data/redmine && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data RAILS_ENV=production bin/rails full_text_search:synchronize
# 容量によっては時間がかかります

インデックスの作成確認

インデックス作成後、再度、入力したことがある単語を入力して検索します。

全文検索は非常にうまくいきましたが、ここで問題発生。

プラグイン「knowlegebase」で作成した記事が検索対象に出てこないのです。
これを検索対象に含めるにはプラグインのファイルを追加する必要がありそうですが、2023年2月時点ではそこまでの技量はなく。

やむなく(というか泣く泣く)アンインストールしました。

全文検索プラグインのアンインストール

cd /home/www-data/redmine && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate NAME=redmine_full_text_search VERSION=0 RAILS_ENV=production

cd plugins

sudo rm -rf redmine_full_text_search

ls -ld /home/www-data/redmine/plugins/redmine_full_text_search
# 削除したディレクトリが存在しないことを確認します

sudo systemctl restart apache2.service

再起動後、Redmineが正常に稼働することを確認してknowlegebaseの記事が検索できることを確認しました。
確認しましたが、非常に不本意な結果となりました。

動作を確認した日

2023/02/06

Redmine4.2にQ & Aを導入。(RedmineUP プラグイン)

概要

設定やメモなど、ハマりポイントは結構な頻度で発生します。

そこで、あらかじめQ & A形式のメモで残せるようなプラグインをRedmineに導入します。(利用例)


メール登録が必要ではありますが無料(light version)です。

プラグイン名

動作を確認した環境

  • Redmine 4.2

導入時

プラグインのダウンロード:要
Gem追加:要
DBマイグレーション:要

手順

さっくりとした手順

  1. サイトからプラグインをダウンロードしてサーバに転送
  2. SSHログイン後、Redmineプラグインに移動
  3. 新規ジェムをインストール
  4. DBマイグレーション
  5. Webサービス再起動

プラグインの入手

Redmine UP Webサイトにアクセスします。

https://www.redmineup.com/pages/ja/plugins/questions

プラグインのダウンロードをします。

  1. 自身のメールアドレスを入力
  2. 受信したメールからプラグインをダウンロード

任意の方法でサーバに転送します。

安全性が担保されるのであれば任意の方法を選びます。

プラグインの展開と配置

ファイルの配置

ターミナルクライアントで作業をします。

cd /path/to/saved/directory/
# プラグインを保存したディレクトリに移動します。

unzip redmine_questions-1_0_4-light.zip
# 2023/02/05現在のバージョンです

sudo chown -R www-data:www-data redmine_questions

sudo mv redmine_questions /home/www-data/redmine/plugins/
# 自分の環境に合わせます。

ls -ld /home/www-data/redmine/plugins/redmine_questions
# ディレクトリがあることとファイルの所有権がwww-dataであることを確認します。

プラグインのインストールを行います。

Gemをインストールします

cd /var/lib/redmine/
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle install

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

Webサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

導入後の動作確認

  1. Redmineに管理者アカウントでログインします。
  2. 管理>プラグインからRedmine Q&A plugin (Light version)があることを確認します。
  3. ロールと権限から、アクセス権を適切に設定します。(Questionの項目です)
  4. 任意のプロジェクトの設定を開きます。
  5. モジュールからQuestionを有効にして保存します。
  6. タブとヘッダに「Help & Support」があることを確認します。
  • 英語メニューですが、「+ New question」などで追加、編集が可能です。

Apacheで特定のアクセス元からの通常アクセスをログに残さない設定。

概要

Webサービスの運用時、「誰がいつどこにアクセスしたか」を判別するアクセスログはとても重要なものです。


ではありますが、Webアクセス解析時に自分のアクセスログが邪魔になるケースがありました。

そこで、Apacheの設定ファイルで特定のアクセス元からのログを残さないようにしました。

確認環境

  • OS : Ubuntu 20.04 LTS
  • Apache 2.4.55

前提

  • 大本のコンフィグ(httpd.conf)ではなくバーチャルサイトで設定していること。
  • Apache設定ファイルに管理者権限で設定ができること。
  • 除外するIP/NWに対し、合意が取れていること。

注意事項

  • この方法でエラーログの除外設定はできません。

実施した手順

ほぼ全てSSHクライアントターミナルからの操作です。

さっくりとした手順

  1. コンフィグのバックアップを取ります。
  2. ログを残さない除外IP/NWを加えます。
  3. コンフィグの整合性を確認し、設定を反映します。
  4. 除外したIP/NWからのアクセスログが出ないことを確認します。

コンフィグ設定

コンフィグのバックアップを取ります。

sudo cp -pi /etc/apache2/sites-available/sites.conf /path/to/backup/directory/sites.conf.$(date +%Y%m%d)
# 自分が設定しているバーチャルサイトのコンフィグ / バックアップディレクトリに合わせます。

diff -u /etc/apache2/sites-available/sites.conf /path/to/backup/directory/sites.conf.$(date +%Y%m%d)
# 差分が無いことでバックアップが取れていることを確認します。

コンフィグファイルを編集します。

sudo vi /etc/apache2/sites-available/sites.conf
# 教義・信仰に従ったエディタで編集してください。
編集例

ここでは、以下の設定とします。

  • 除外IP: 192.168.1.11
  • 除外NW: 192.168.2.0/24
  • アクセスログの格納場所: /var/log/redmine/access.log
    # 以下のIP/NWはアクセスログに記録させません
    SetEnvIf Remote_Addr "192.168.1.11" dontlog
    SetEnvIf Remote_Addr "^192\.168\.2\." dontlog
    CustomLog /var/log/redmine/access.log combined env=!dontlog

保存後、以下のような差分を確認します。

diff -u /path/to/backup/directory/sites.conf.$(date +%Y%m%d) /etc/apache2/sites-available/sites.conf
  • ●差分
+    # 以下のIP/NWはアクセスログに記録させません
+    SetEnvIf Remote_Addr "192.168.1.11" dontlog
+    SetEnvIf Remote_Addr "^192\.168\.2\." dontlog
-    CustomLog /var/log/redmine/access.log combined
+    CustomLog /var/log/redmine/access.log combined env=!dontlog

設定反映

コンフィグの整合性を確認後に設定を反映します。

sudo apache2ctl configtest
# Syntax OKを確認します。

systemctl status apache2.service
# active (running)を確認します。

sudo systemctl restart apache2.service

systemctl status apache2.service
# active (running)を確認します。

動作確認

設定後の動作を確認します。

  • ●アクセスログ確認コマンド発行
tail -f /var/log/redmine/access.log
# 自分の環境(設定したアクセスログ)に合わせます。
  • ●エラーログ確認コマンド発行

※別ターミナルで開きます。

tail -f /var/log/redmine/error.log
# 自分の環境(設定したエラーログ)に合わせます。
  • ●ブラウザで以下を実施
  1. 設定したIP / NWから設定対象のWebサイトにアクセスする。
  2. 設定していないIP / NWから設定対象のWebサイトにアクセスする。
  3. 設定したIP / NWから設定対象のWebサイトにアクセスするがエラーを起こす。(404/403エラーなど)
  4. 設定していないIP / NWから設定対象のWebサイトにアクセスするがエラーを起こす。(404/403エラーなど)

その間、以下をターミナルで開いたアクセスログ/エラーログで確認できれば設定は完了です。

  1. 設定したIP / NWからのアクセスログが出ないこと。
  2. 設定していないIP / NWからのアクセスログが出ること。
  3. 設定したIP / NWからのエラーログが出ること。
  4. 設定していないIP / NWからのエラーログが出ること。

続・Redmineのファイルサーバ化。(2023年2月現在に合わせた対応方法)-脆弱性についての追記あり-

概要

こちらの記事より月日が経過。バージョンアップとWindows11のセキュリティポリシー厳格化により、WebDAVサービスが使えなくなってしまいました。

そのため、2023年2月現在に合わせ:

  1. Redmine 4.2でも動く環境でのインストール手順
  2. Redmine本体の設定を修正する手順
  3. Windows 11でのWebDAVを有効にする手順

をそれぞれ追加しました。

注意事項

※注意事項※

2024/05/29現在、 Redmine 4.2に対応しているバージョンのDMSFプラグインはパストラバーサルの脆弱性があります。

https://jvn.jp/jp/JVN22182715/index.html

当該プラグインを有効にしている場合、Redmineにログインしているユーザーによって、Redmineの実行権限で可能な範囲で、サーバー上の任意のファイルを取得されたり削除されたりする可能性があります。

  • 複数ユーザーの利用を想定している場合は、Redmine全体のバージョンアップや当該プラグインの廃止を視野に入れてください。

備考

  • この作業、下手すればRedmine全体が使えなくなる作業です。(実際にRedmineが使えなくなりました)
  • そのため、DBのバックアップとリストアによる切り戻し手順も込みです。
  • そもそも:WebDAVを有効化するかどうかは組織のセキュリティポリシーに関わる問題です。有効化すべきか否かは事前に了承を取ってください。

プラグイン名

動作を確認した環境

  • Redmine 4.2
  • mysql Ver 8.0.31
  • Windows 11 (WebDav設定)

WebDAV接続の前提

  • Redmineがhttps化されていること。
  • 証明書をWindowsにインポートしていること。

導入時

  • 追加パッケージのインストール:要
  • 設定ファイルの修正:要
  • Gem追加:要
  • DBマイグレーション:要
  • Windows設定:要 (WebDAV接続をする場合のみ)

実施した手順

さっくりとならなかった手順

  1. 念のためDBバックアップ
  2. SSHログイン後、追加パッケージをインストール
  3. 設定ファイルの書き換え
  4. Redmineプラグインに移動
  5. gitでレポジトリをダウンロード
  6. 新規ジェムをインストール
  7. DBマイグレーション
  8. Webサービス再起動
  9. Redmine設定変更
  10. WebDAVサービス有効化(Windows作業)
  11. 切り戻し手順(それでも失敗した場合)

バックアップ取得

mysqldumpによるバックアップ

cd /hoge
# 任意のバックアップディレクトリに移動します

mysqldump -h localhost -u redmine -p --no-tablespaces --single-transaction redmine > redmine_backup.$(date +%Y%m%d).sql
# それぞれ -h ホスト名 -u redmine -p ユーザ オプション db名です。
# パスワードはredmineインストール時に設定したDBユーザのものです

環境が許すなら、AWSのようにシステム全体のバックアップを取った方が後腐れがありません。

動作に必要な追加パッケージのインストールと設定

追加パッケージをインストールします。

sudo aptitude install xapian-omega ruby-xapian libxapian-dev poppler-utils antiword  unzip catdoc libwpd-tools libwps-tools gzip unrtf catdvi djview djview3 uuid uuid-dev xz-utils libemail-outlook-message-perl

Redmineコンフィグファイルの修正

ディレクトリに移動します。

cd /home/www-data/redmine/config/
# 自分の環境に合わせます。

additional_environment.rbの作成(この作業をしていないなら必要です)

cp -pi additional_environment.rb.example additional_environment.rb

addtional_environment.rbの追記

  • 配置ディレクトリは自分の環境に合わせます。
cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /home/www-data/redmine/config/additional_environment.rb
# Redmine DMSF's WebDAV
require File.dirname(__FILE__) + '/plugins/redmine_dmsf/lib/redmine_dmsf/webdav/custom_middleware'
config.middleware.insert_before ActionDispatch::Cookies, RedmineDmsf::Webdav::CustomMiddleware
__EOF__

プラグインのインストール

プラグインを配置します。

  • リリースノートによれば、Redmine 4.2に対応しているバージョンはv3.0.5です。
cd /hoge && owd
# 任意の作業ディレクトリに移動し、そのディレクトリにいることを確認します。

wget https://github.com/danmunn/redmine_dmsf/archive/refs/tags/v3.0.5.zip

unzip v3.0.5.zip

sudo chown -R www-data:www-data redmine_dmsf-3.0.5

sudo mv redmine_dmsf-3.0.5/ /home/www-data/redmine/plugins/redmine_dmsf
# 移動先のディレクトリは自分の環境のプラグインは一ディレクトリです。
# ディレクトリ名から-3.0.5を取り除くのを忘れないでください。

ls -ld /home/www-data/redmine/plugins/redmine_dmsf
# このディレクトリがあることを確認します

Gemをインストールします。

cd /home/www-data/redmine/ && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle install

DBのマイグレーションを行います。

cd /home/www-data/redmine/ && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

Webサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

Redmine設定変更

WebDAV有効化

  1. Redmineに管理者アカウントでログインします。
  2. 管理>プラグイン>DMSFの「設定」をクリックします。
  3. 以下のように修正します。
  4. WebDAV:有効 (デフォルト)
  5. WebDavアクセス制御:読み書き可能
  6. 任意のプロジェクトに移動します。
  7. 「設定」をクリックし、「文書管理」にチェックを入れます。
  8. また、Redmine管理画面の「ロールと権限設定」で、ユーザのアクセス権を忘れないようにしてください。(「文書管理」のセクションです)

Windows : WebDAVサービス有効化

  1. Windows 11のスタート画面からwindows featuresと入力。Windowsの機能の有効化または無効化を起動します。
  2. SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート全てにチェックを入れます。
  3. OKをクリックして再起動します。

多分必要な作業 - 証明書のインポート

Redmineの証明書をWindowsにインポートしておきます。

接続確認

  1. エクスプローラーを開きます。
  2. PCに移動し、右クリックから「ネットワークの場所を追加する」をクリックします。
  3. 次へ > カスタムネットワークの場所を選択 >次へと進みます。
  4. 「インターネットまたはネットワークのアドレスは以下のように指定します。
  5. https://[ドメイン名]/dmsf/webdav/[プロジェクト識別子]
  6. 「次へ」をクリック後、資格情報を確認されるので、Redmineのアカウントを入力します。
  7. エクスプローラーウィンドウが表示され、ファイルの読み書きができれば設定完了です。

おまけ:切り戻し手順

この作業、バージョン変更や設定ミスで軽くRedmine全体が機能不全に陥ります。そのため、切り戻し手順を記しておきます。

通常の切り戻し

ディレクトリ移動

cd /home/www-data/redmine/plugins && pwd
# 自分の環境に合わせます。

プラグインアンインストール

sudo -u rake redmine:plugins:migrate NAME=redmine_dmsf VERSION=0 RAILS_ENV=production

ディレクトリ削除

sudo rm plugins/redmine_dmsf -Rf

Webサービス再起動

sudo systemctl restart apache2.service

それでもダメだった時の切り戻し(DBリストア)

cd /hoge
# mysqldumpを行ったディレクトリ

mysql -h localhost -u redmine -p redmine < redmine_backup.$(date +%Y%m%d).sql
# パスワードはredmineインストール時に設定したDBユーザのものです

sudo systemctl restart apache2.service

AWS LightsailにSwap領域を確保。(Ubuntuでの設定)

概要

筆者が用いているAWS Lightsail。自動起動サービスやWebサービスの追加のためメモリが心許なくなりました。

インスタンスの底上げを図る前にいったんSwap領域を確保して、メモリの枯渇に備えます。

環境

  • Ubuntu 20.04
  • 2GBメモリ/60GBディスクのインスタンスを利用

実施した手順

さっくりとした手順

  1. 現在のメモリとディスク容量を確認します。
  2. Swap領域を確保します。
  3. 確保したSwap領域を有効化します。
  4. Swap領域が増えたことを確認します。
  5. fstabを修正します。
  6. fstab修正後にシステムを再起動し、Swap領域有効化を確認します。

作業の前に

ディスク起動時のオプションなど、特に重要なシステム領域の設定ファイルを修正する作業です。
失敗時に復旧できるようシステム全体のバックアップを取ることを強く推奨します。

現在のメモリ情報を確認

free -h
# -hオプションは(human readableの略だそうです)
  • ○実行結果
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:          1.9Gi       1.6Gi       114Mi        58Mi       209Mi       109Mi
Swap:            0B          0B          0B

Swapが全く作成されていません。

現在のディスク容量の確認

df -h
  • ○実行結果
Filesystem      Size  Used Avail Use% Mounted on
/dev/root        59G  7.6G   51G  13% /
(後略)

まだ容量的に問題なさそうなので、2GBのディスク領域をSwapとして割り当てます。

Swap領域の確保

sudo fallocate -l 2G /swap

ls -ldh /swap
# 指定ディレクトリに2GBのファイルがあることを確認します

Swapの有効化

  • ★/swapのパーミッション変更
sudo chmod 600 /swap

ls -ldh /swap
# rootのみが読み書き可能なことを確認します
  • ★/swapの設定
sudo mkswap /swap
  • ○実行結果
スワップ空間バージョン 1 を設定します。サイズ = 2 GiB (2147479552 バイト)
ラベルはありません, UUID=f6d01f7d-6a48-45e9-a483-5757ec47cd8e
  • ★/swapの有効化
sudo swapon /swap

Swap有効化確認

free -h
  • ○実行結果
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:          1.9Gi       1.2Gi       430Mi        58Mi       283Mi       499Mi
Swap:         2.0Gi          0B       2.0Gi

2GBのSwap領域が確保されました。まずは一安心です。

fstab設定

  • ★/etc/fstabのバックアップ
sudo cp -pi /etc/fstab /path/to/backup/directory/fstab.$(date +%Y%m%d)

diff -u /etc/fstab /path/to/backup/directory/fstab.$(date +%Y%m%d)
# 差分が無いことでバックアップが取れていることを確認します。
  • ★/etc/fstab追記
cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/fstab
/swap none swap sw 0 0
__EOF__
  • ○差分確認
diff -u /path/to/backup/directory/fstab.$(date +%Y%m%d) /etc/fstab
  • ●差分
+/swap none swap sw 0 0

再起動後の修正確認

  • ★システム再起動
sudo reboot
  • ★再起動後の確認

以下が確認できれば作業完了です。

  1. サーバにログインできること
  2. Webサービスなど既存システムが設定前と同様に稼働すること
  3. free -h を実行し、Swap領域が確保されていること

Redmine4.2でredmien_tags→redmine_additonal_tagsへのアップグレード。(メンテナ変更)

概要

Redmineのチケット管理に大いに役立てているタグプラグイン。ひっそりとサービス終了していたので、その後継に置き換えます。

プラグイン名

動作を確認した環境

Redmine 4.2

前提:

  • 稼働要件にadditonalsプラグインが必要です。(インストール方法)
  • additonalプラグインと同様に、2023年1月現在のバージョンはRedmine5.xから対応しているため、作業に少し手間が加わります。
  • 既にredmine_tags (https://github.com/ixti/redmine_tags/) を導入している場合は、以下に示す手順によって設定済みのタグをインポートできます。

導入時

Gem追加:要
DBマイグレーション:要

手順

Redmine_Tagsを導入済みの場合は、バックアップを取り、失敗時に復旧できる準備をすることを強く推奨します。

さっくりとした手順

  1. SSHログイン後、作業ディレクトリに移動
  2. wgetでRedmine4.2に即したパッケージをダウンロード
  3. パッケージの配置
  4. 旧プラグインのディレクトリ削除
  5. 新規ジェムをインストール
  6. DBマイグレーション
  7. Webサービス再起動

Redmine4.2に即したバージョンをダウンロードして展開します。

wget https://github.com/AlphaNodes/additional_tags/archive/refs/tags/1.0.4.zip
# リリースノートで、Redmine 4.2に対応したバージョンがこれでした

unzip 1.0.4.zip

sudo chown -R www-data:www-data additional_tags-1.0.4/
# apache / nginxの実行ユーザに所有者を合わせます

Redmineディレクトリにプログラムを配置します。

sudo mv  additional_tags-1.0.4 /home/www-data/redmine/plugins/additional_tags
# 自分の環境に合わせます。また、ディレクトリ名からバージョン名を外すのを忘れないようにしてください

インストール済みのRedmine_Tagsディレクトリを削除します。

※新規インストールの場合はこの作業は不要です

cd /home/www-data/redmine/plugins
# 自分の環境に合わせます。

ls -ld additional_tags redmine_tags
#2つのディレクトリがあることを確認します

sudo rm -rf redmine_tags

ls -ld additional_tags redmine_tags
#additonal_tagsのみがあることを確認します

Gemをインストールします

cd /home/www-data/redmine/
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle install

DBのマイグレーションを行います

cd /home/www-data/redmine/
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

Webサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

インストール後の動作

  1. Redmineに管理者アカウントでログインします。
  2. 管理に移動すると、「Tags」メニューが追加されているのでクリックして移動します。
  3. 以下の設定を行います。
    • サイトバーにタグを:シンプルなクラウド
    • タグに金額を表示(※Totalがこう和訳されています):チェック
    • 課題タグを有効にする:チェック
  4. Redmine_tagから移行している場合は、「タグの管理」タブで記載されたタグがあることを確認します。

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