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同一サーバ内でRedmineのドメインを変更するときの設定。(apacheバーチャルファイル編集)

ちょっとした事情で、既に稼働しているRedmineのドメインを変更しました。以下、作業メモです。

環境

  • Ubuntu 20.04
  • Apache 2.4系
  • Redmine 4.2系

前提

  • apacheのバーチャルサイトでRedmineを設定していること。
  • 新しく割り当てるドメインが、稼働サーバと同じであること。
  • 新しいドメインの適切な証明書を取得し、所定の箇所に格納していること。

ここでは、aaa.hoge.comをbbb.hoge.comに変える手順を行います。

さっくりとした手順

  1. バーチャルサイトの設定ファイルをコピーします。(aaa→bbb)
  2. 新たなドメインの設定ファイルを編集します。
  3. 以前の設定ファイルを無効化します。
  4. 新たな設定ファイルを有効化します。
  5. apacheの再起動を行います。
  6. Redmineの設定変更を行います。

手順

設定ファイルコピー

cd /etc/apache2/sites-available && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo cp -pi aaa.hoge.com.conf bbb.hoge.com.conf
# 設定ファイルは自身の環境に合わせます。

ファイル編集

以下の差分の通り修正します。信仰・教義に沿ったエディタで編集してください。

 <VirtualHost _default_:80>
-servername aaa.hoge.com
+servername bbb.hoge.com

 <VirtualHost _default_:443>
-    servername aaa.hoge.com
+    servername bbb.hoge.com

-SSLCertificateFile /etc/certs/aaa.hoge.com.crt
-SSLCertificateKeyFile /etc/private/aaa.hoge.com.key
+SSLCertificateFile /etc/certs/bbb.hoge.com.crt
+SSLCertificateKeyFile /etc/private/bbb.hoge.com.key
# 証明書と秘密鍵の適切な格納場所を指定します。
# ホスト名のみ変更し、ワイルドカード証明書を利用するのであれば証明書の部分は修正する必要はありません。

変更前設定ファイルの無効化

sudo a2dissite aaa.hoge.com.conf
# サービス再起動を求められますが、最後にまとめて行います。

変更後設定ファイルの有効化

sudo a2ensite bbb.hoge.com.conf

サービス再起動

  • 設定ファイル構文チェック
sudo apache2ctl configtest
# Syntax OKを確認します。
  • サービス再起動
sudo systemctl restart apache2.service

変更後の設定変更

  1. ブラウザで、変更後のドメインにアクセスします。
  2. 管理者権限でログインします。
    • ドメイン以外の設定は変えていないので、ログインは行えます。
    • ビルトインの2段階認証を利用している場合変更前のワンタイムパスワードを利用してください。
  3. 設定→管理に移動します。
  4. 概要タブのホスト名とパスを変更後のものに合わせます。

Redmineの不正アクセス対策。(ufwと二段階認証)

概要

AWS Lightsailに構築しているRedmine。 不審なアクセスがあったので対応を行いました。

アクセスの内容

とてもシンプルに、チケットの新規発行画面に何回もアクセスしているというもの。

正規のリクエストなのでWAFでブロックされません。(解析システム:matomoで検知した次第です)

そもそも自分しかアカウントを用意していないため、この時点で不正アクセスの兆候だと判断。以下、対処を行います。

ufwでの処理

  • ufwによるブロック
sudo ufw deny from IPアドレス
# より確実を期すためにIPアドレスのネットワークアドレスを指定しました (xxx.xxx.xxx.0/24)
  • 設定確認
sudo ufw status numbered
# Anywhere DENY IN 上記で指定したIP/ネットワークアドレスを確認します
  • 設定反映
sudo ufw reload
# ファイアウォールを再読込しましたと出れば反映完了です

これでひとまず不審なアクセス元は遮断。

Redmineログイン強化

筆者が用いているRedmine4.2は二段階認証が標準で備わっていますので、それを有効化します。

  1. Redmineに管理者権限でログインします。
  2. 万一に備えて別のブラウザでもログインしっぱなしにします。
  3. 管理>設定>認証に移動します。
  4. 二段階認証を「必須」にして保存します。

その後、(別ブラウザでログインしたまま)Redmineにログイン。

後は二段階認証プロセス(Google認証システムを用いました)で指示に従ってQRコードを読み込み、生成されたコードを読み込むだけ。

ひとまず、これでID/PWによるログインに加えて認証システムの二段階で不正アクセスの被害を抑えます。

Redmineによる旅の準備とフィードバック。

Redmineコメントのテンプレート

個人的に用いているRedmine。一つのチケットにコメントを連ねていくことで、準備や事前情報などを系統立てて表示させることができます。

そこで「携行品はある程度傾向があるから、テンプレートプラグインで管理できそうだ」

と、こういう風にコメントテンプレートで管理。

しかし、ここに落とし穴がありました。

想定の漏れ

これは家族に言われて気づいたことです。

  • 東京都心と山間は気温がまるで違うこと
  • 温泉の湯冷め

などを全く考慮していませんでした。思い直してリパッキング。

この状況もチケットに書き足していきます。

そうして、旅の途上での出来事も次々に書いていき、

デブリーフィング

もチケット自体に記載。

こうして、旅自体を振り返りながら

  • 何をミスっていたか
  • 次はどうすれば良いか
  • 印象に残っていたことは

なども気軽に書けるので、そこは、Redmineを運用して良かったと思ったわけで。

Redmine Addtional Tagsによる一括タグ付け。

こちらを更に発展させました。

https://atelier.reisalin.com/projects/ryza3/issues

こうして、ゲーム『ライザのアトリエ3』の見聞録などの情報をチケットかできたものの、もっと付与したい情報がありました。

「タグ付け」による分類です。

既にあるプラグイン「Additonal Tags」でどうにかなりました。(というよりも使っている内に気づきました)

こんな形のタグ付けされていないチケット。

全て選択して

右クリックから「tags」を選択。

付与したいタグを入れていき、「追加」をクリック。

追加後、しっかりとチケットにタグが付与されていることを確認。

これで、諸々の整理がもっと楽になります。

『ライザのアトリエ3』三周目の記録と高難易度の挑戦。

一周目と二周目の概要

  1. 1周目は実績全解除を目指しました。(リンク先ネタバレあり)
  2. 2周目は各地に存在する見聞録を集めました。(リンク先ネタバレあり)

三周目の挑戦

そこで、3周目は「各地のランドマーク」をRedmineに重点的に記録していきます。

https://atelier.reisalin.com/issues/162

と、今後の調合の際に「どこに行けどの超素材が手に入るか」を記録しようというわけです。

難易度『LEGEND』追加

そんな中、待望のアップデート実施。

最高難易度「LEGEND」追加。折しも三週目に入ったばかり。引き継ぎ時に作成していたコアアイテムがどこまで通用するかを試す絶好の機会です。

結果は圧勝というか鎧袖一触。

コアアイテムを調整していないのでアイテムが使えるようなCCが溜まる前に殲滅するケースがほとんど。

こちらに関してはストーリー進行に合わせて挑戦しがいが出てくればと思います。

Redmineのチケットによるゲーム情報管理と一括登録。(『ライザのアトリエ3』ネタバレ要素あり)

Redmineのチケット機能、プライベートでも活躍。

こんな感じで一つの事柄に対してコメントを足していくことで、「1つの目的で必要な要素」を網羅しました。

今回は逆に「多数の要素を一つの目的に落とし込む」ための機能を用いました。

攻略時のメモ記載。

『ライザのアトリエ3』での攻略メモ、(2周目に入ってから)見落としがちな見聞録や料理のレシピなどを残しておきました。

https://atelier.reisalin.com/issues/46

これを加工していきます。

インポート用データ作成。

  • チケットのステータス
  • 対象バージョン
  • カスタムフィールド(見聞録入手条件)

等、

スプレッドシートに書いていきます。「説明」欄にマークダウンを記入できるのである程度テンプレ化できるのも強み。

ゲーム中に取得したスクリーンショットはコメントへのリンクを張っていきます。

CSVインポート

こうして作ったデータをCSVインポートでそのまま取り込み。

バージョン管理

ここでは、ゲーム中に訪れる地方を「バージョン」と位置づけました。

なので、インポートされた見聞録のデータはこのように一瞥できるようになります。

https://atelier.reisalin.com/projects/ryza3/issues/gantt

チケットの詳細をクリックするとこんな形になりました。

Redmine4.2にissue_importerをインストール。

概要

基本的に:「Excelが大嫌いなのでRedmineを使っている」というのがスタンスです。
ですが、「大嫌いなExcelシートで加工した方が効率がいい状況」は多々発生します。

そんな加工したデータをチケットとして登録するためのプラグインを導入しました。

RedmineにはCSVインポート機能が備えられているものの、本項で紹介するプラグインはチケットの更新も行えるのが特徴です。

プラグイン名

  • redmine_importer
    • https://github.com/agileware-jp/redmine_importer

動作を確認した環境

  • Ubuntu 20.04
  • Redmine 4.2
  • Apache 2.4
  • Mod_passanger

導入時

Gem追加:不要
DBマイグレーション:要

手順

さっくりとした手順

  1. SSHログイン後、Redmineプラグインに移動
  2. gitでレポジトリをダウンロード
  3. DBマイグレーション
  4. Webサービス再起動

ディレクトリに移動します。

cd /home/www-data/redmine/plugins
# 自分の環境に合わせます。

プラグインを配置します。

sudo -u www-data git clone https://github.com/agileware-jp/redmine_importer

ls -ld redmine_importer
# このディレクトリがあることを確認します

DBのマイグレーションを行います。

cd /home/www-data/redmine
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

Webサービスを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

設定後の動作

  1. 管理者権限でRedmineにログインします。
  2. プロジェクト > 設定>モジュールに進み「importer」にチェックを入れます。
  3. プロジェクトのタブに「インポート」が表示されれば動作完了です。

こちらではインストールまで実施。具体的な使い方は別途紹介します。

動作確認日

2023/04/13

Redmine脆弱性対応。(4.2.x→4.2.10へのバージョンアップ)

これを行うきっかけ

こちらの記事:

https://blog.redmine.jp/articles/redmine-security-scanner/

で運用中のRedmineに既知の脆弱性がないかをチェックできるWebサービスの存在を知ったからでした。

で、現在のRedmineのURLを調べてみたら

E。

何度見てもEです。多少自信はあったので、この結果はその鼻っ柱を打ち砕くものでした。

そこで、現在運用中のRedmineのバージョンアップを図り脆弱性に対応します。

環境

  • Ubuntu 20.04 (AWS Lightsailで稼働中)
  • 動かしていたRedmine:4.2.9
  • Apache 2.4 / mod-passangerでRubyアプリを使用(Ruby 2.7系)
  • MySQL 8.0.3

作業に備えての前提

  • 本手順では「使用するDBの削除」を伴います。作業の際には慎重に行って下さい。
  • Webサービスを止める/何も入っていないRedmineが途中でできるため、ユーザアクセスができない状況が発生します。
  • また、筆者環境はfiles配下をクラウドストレージにマウントしています。手順は自身の環境に合わせてください。

さっくりとした手順

  1. スナップショットのバックアップ
  2. DBのバックアップ
  3. redmineのディレクトリを一度mvでリネームしてバックアップ。
  4. apache停止
  5. redmineのDBを消す。
  6. redmineのDBを新たに作る。(ユーザは全て権限があるので問題なし)
  7. apache再開
  8. ディレクトリを再作成し、新しい空のRedmineを作る。
  9. themesとpluginを再配置。filesのシンボリックリンクを貼り替える。
  10. themesとpluginを再配置した状態でDBマイグレーション。
  11. DBリストア。

データバックアップ

万一に備え、AWSからインスタンスのスナップショットを取得します。

mysqlによるDBバックアップ

mysqldump -h localhost -u redmine -p --no-tablespaces --single-transaction redmine > redmine_backup.$(date +%Y%m%d).sql
# DB名やDBユーザは自信の環境に合わせます

データ退避

cd /var/lib
# Redmineが格納されているディレクトリの親ディレクトリに移動します

ls -ld redmine
# 退避対象のディレクトリがあることを確認します

sudo mv redmine redmine_$(date +%Y%m%d)

ls -ld redmine_$(date +%Y%m%d)

apache停止

ここでWebサービスを停止するのは、DBを削除するためです。

systemctl status apache2.service

sudo systemctl stop apache2.service

systemctl status apache2.service

DB削除

慎重に行って下さい。

sudo mysql -u root -p
show databases;
/* redmineのDBがあることを確認 */

drop database redmine;

show databases;
/* redmineのDBがないことを確認 */

CREATE DATABASE redmine character set utf8mb4;

show databases;
/* redmineのDBがあることを確認 */

exit

Redmine再インストール

ソースダウンロード

sudo mkdir /var/lib/redmine

sudo chown -R www-data:www-data /var/lib/redmine

sudo -u www-data svn co https://svn.redmine.org/redmine/branches/4.2-stable /var/lib/redmine
# 4.2系の最新安定版をダウンロードします

退避させたディレクトリからconfigファイルコピー

sudo cp -pi /var/lib/redmine_$(date +%Y%m%d)/config/database.yml /var/lib/redmine/config/database.yml

cat /var/lib/redmine/config/database.yml
#中身確認

sudo cp -pi /var/lib/redmine_$(date +%Y%m%d)/config/configuration.yml /var/lib/redmine/config/configuration.yml

cat /var/lib/redmine/config/configuration.yml
#中身確認

Redmineインストール

cd /var/lib/redmine

sudo -u www-data bundle install --without development test --path vendor/bundle

sudo -u www-data bundle exec rake generate_secret_token

sudo -u www-data RAILS_ENV=production bundle exec rake db:migrate

sudo -u www-data RAILS_ENV=production REDMINE_LANG=ja bundle exec rake redmine:load_default_data

apache再開

systemctl status apache2.service

sudo systemctl start apache2.service

systemctl status apache2.service

再開後の仮パスワード作成

対象のRedmineにアクセスします。

IDとパスワードがadmin / admin に戻っている状態のため、仮パスワードを発行します。

退避したディレクトリからデータを再配置

cd /var/lib/redmine_$(date +%Y%m%d)/plugins

sudo cp -pir ./* /var/lib/redmine/plugins/
# プラグイン一式をコピーします

cd /var/lib/redmine_$(date +%Y%m%d)/public/themes

sudo cp -pir ./* /var/lib/redmine/public/themes/
# テーマ一式をコピーします

シンボリックリンク貼り替え

これは筆者の環境が

  • logディレクトリとfilesディレクトリを別の場所にリンクを張っているための措置です。
  • それ以外の場合は上述した /var/lib/redmine_$(date +%Y%m%d)からfilesやlogをコピーして下さい。
cd /var/lib/redmine

sudo rm -rf files

sudo rm -rf log

sudo ln -sf /mnt/wasabi/redmine/files files
# wasabiクラウドストレージを利用しています。

sudo chown -h www-data:www-data files

sudo ln -sf /var/log/redmine log
# ログは/var/log配下で一括管理しています。

sudo chown -h www-data:www-data log

データ再マイグレーション

プラグイン再マイグレーション

cd /var/lib/redmine

sudo -u www-data bundle install

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production

apacheリスタート

systemctl status apache2.service

sudo systemctl restart apache2.service

systemctl status apache2.service

DBリストア

cd /hoge
# mysqldumpを行ったディレクトリ

mysql -h localhost -u redmine -p redmine < redmine_backup.$(date +%Y%m%d).sql
# パスワードはredmineインストール時に設定したDBユーザのものです

apacheリスタート

systemctl status apache2.service

sudo systemctl restart apache2.service

systemctl status apache2.service

動作確認

この状態でRedmineに管理者権限でログインします。手順通りなら

  • テーマ
  • 添付ファイル
  • プラグイン

などが正常に動いていると思います。

バージョンアップ後の診断

2023/03/18現在のRedmine4.2系の最新安定版:4.2.10がインストールされ、A+ と診断されました。

連携:RedmineのディレクトリとWasabiバケット。

概要

クラウドストレージで作成したバケットは無事にマウントできるようになったので、Redmineの添付ファイルの保存先を切り替えます。

確認環境

  • Ubuntu 20.04
  • s3fsによりWasabiクラウドストレージのバケットがマウントされていること

サックリとした手順

  1. 保存先のディレクトリを作ります。
  2. Remineの添付ファイル一式をバケットにコピーします。
  3. 添付ファイルの保存先をシンボリックリンクに切り替えます。

詳細手順

マウントしたバケットにディレクトリを作成します。

sudo mkdir -p /mnt/wasabi/redmine
# 自分がマウントした環境に合わせます。

sudo chown www-data:www-data /mnt/wasabi/redmine

ls -ld /mnt/wasabi/redmine
# ファイルがあることと所有者がwww-dataであることを確認します。

Remineの添付ファイル一式をコピーします。

sudo -u www-data cp -pir /var/lib/redmine/files /mnt/wasabi/redmine
# Redmineのパスは自分の環境に合わせます。

シンボリックリンクを貼り替えます。

cd /var/lib/redmine
# 自分の環境に合わせます。

sudo mv files files.org
# 一時的に退避します。

sudo ln -s /mnt/wasabi/redmine/files files
# 自分がマウントした環境に合わせます。

sudo chown -h www-data:www-data files

ls -ld /var/lib/redmine/files
# filesの向き先がリンクを張った場所にあることとリンクの所有者がwww-dataであることを確認します

動作を確認します。

  1. Redmineの任意のチケットでファイルを添付します。
  2. 添付後、上記、マウントしたバケットの内容を確認してファイルがあることを確認します。

これで、AWSのRedmineでもファイルを大量に添付できるようになります。

Redmineプラグイン導入時に起因するエラーの発生原因と対処方法について

こちらの記事を更に詳細にまとめたものとなります。

概要

様々なプラグインにより機能を追加できるのがRedmineの魅力。
しかしながら、そのプラグイン導入の過程によって予期せぬエラーが起きます。

本記事では、エラーの内容と対処、並びにこれが起きないための運用について筆者の経験を元に書き起こしています。

想定としている読者

  • LinuxでRedmineを動かしている
  • その管理をしている / 管理を任されている
  • プラグインインストール時にエラーが発生している

エラーが起きた環境

種別環境1環境2環境3
OSUbuntu 20.04CentOS 7Ubuntu 22.04
Redmine4.23.35.0
DBMySQL 8.3.xMariaDB 5.5.xMySQL 8.3.x
Ruby2.72.33.1

具体的に何が起こったか?

Case 1. エラー画面が表示され、どこにもアクセスできない。

We're sorry, buty something went wrong.
We've been notified about this issue and we'll take a look at it shortly.

この画面は「やってしまったか」感がとても強いです。

Case 1.の原因

経験上、以下の理由で発生しました。

原因1-1:DBマイグレーションをしていない

プラグインインストール時、DBのマイグレーションを行っていない手順ミスはありがちです。

原因1-1の対処:DBマイグレーションを行う。

こちらはrailsとapacheの手順です。自身の環境に合わせて実施してください。

cd /home/www-data/redmine && pwd
# Redmineのルートディレクトリに移動します。自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production
# RedmineのルートディレクトリでDBマイグレーションを実施します

sudo systemctrl restart apache2.service
# Webサービスを再起動します。

原因1-2: プラグイン名とレポジトリが異なる。(バージョン名が付与されている)

view_customizeのように、プラグイン名とレポジトリ名が異なるパターンはあります。

例:
https://github.com/onozaty/redmine-view-customize
と、レポジトリ名はredmine-view-customizeですが、実際のプラグイン名は
view_customizeです。

また、zipを直接入手した場合は、解凍したディレクトリにバージョン名が付与されます。

原因1-2の対処: ディレクトリをリネーム

以下は一例です。

cd /home/www-data/redmine/plugins && pwd
# Redmineのルートディレクトリに移動します。
sudo mv redmine-view-customize view_customize

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate RAILS_ENV=production
# RedmineのルートディレクトリでDBマイグレーションを実施します

sudo systemctrl restart apache2.service
# Webサービスを再起動します。

原因1-3: プラグインとRedmineのバージョンが合ってない。

例として:
https://www.redmine.org/plugins/redmine_custom_workflows

  • Compatible with Redmine 5.0.x, 4.2.x, 4.1.x.

と書かれているように、古いRedmineのバージョンに合ってないプラグインをインストールしたときに起こりがちです。

また、逆に、プラグインが新しいRedmineに対応していない時にも発生します。

原因1-4: 導入済みのプラグインとコンフリクトを起こしている。

ある種、オープンソースの宿命と言えます。
有志/企業が機能を追加しているので、他のプラグインと同じライブラリを用いていたりDBのテーブルが重複するなどで発生します。

以下のように、メンテナが相性が悪いプラグインを認識している場合はそれに注意すればいいのですが、多数あるプラグイン同士の相性をチェックするのは極めて難しい問題です。

https://github.com/ncoders/redmine_local_avatars

As reported in issue #12, the plugin "mega_calendar" ist not compatible with this plugin due to an issue with the provided users_controller_path.rb file.

原因1-3 / 原因1-4の対処: プラグインのアンインストール

こちらも、rails / apacheでの実施です。自分の環境に合わせて実施してください。

cd /home/www-data/redmine && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate NAME=プラグイン名 VERSION=0 RAILS_ENV=production
# プラグイン名は /plugin/配下にあるディレクトリ名です

cd plugins && pwd
# プラグインが配置されているディレクトリに移動します。

sudo rm -rf プラグイン名

ls -ld /home/www-data/redmine/plugins/プラグイン名
# 削除したディレクトリが存在しないことを確認します

sudo systemctl restart apache2.service

上記、プラグインに起因したエラーの大半はDBの再マイグレーションやアンインストールによって解消しますが、これだけで収まらないのがRedmineプラグイン追加/アップデートの恐怖です。

Case 2. 一部の機能が使えない (Internal Error)

Case1.で発生したエラー画面の対処としてDB再マイグレーションやアンインストールを行った後、この事象が起きました。

  1. ログインはできる
  2. あるプラグインにアクセスできる

けれども、

  1. 管理画面に遷移する
  2. チケット一覧を見ようとする
  3. 他のプラグインの画面を見ようとする

等で、

Internal Error
An error occured on the page you were trying to access.
If you continue to experience problems please contact your Redmine administrator for assistance.
If you are the Redmine administrator, check your log files for details about the error.

の無慈悲なメッセージが出てきます。特にRedmineをファイルサーバ化するdmsfプラグイン周りで発生しました。

こうなると、

  • DBの再マイグレーション
  • プラグインアインインストール

でも、今の筆者の知見では修復できませんでした。その場合の対処方法は以下の通りです。

Case 2の対処方法: バックアップしたDBからの切り戻し

この作業は、「エラーを起こす前のDBバックアップデータを持っていないと元に戻すことはできません」

この前提条件がない場合は他の有識者に頼ってください。(少なくとも筆者は持ち合わせていません)

また、以下の環境で復旧を確認しています。

  • MySQL 8.0.3系
  • Redmine 5.0
  • Redmine 4.2

手順

  • プラグインアンインストール(実施済みの方は不要です)
cd /home/www-data/redmine && pwd
# 自分の環境に合わせます。

sudo -u www-data bundle exec rake redmine:plugins:migrate NAME=プラグイン名 VERSION=0 RAILS_ENV=production
# プラグイン名は /plugin/配下にあるディレクトリ名です

cd plugins && pwd
# プラグインが配置されているディレクトリに移動します。

sudo rm -rf プラグイン名

ls -ld /home/www-data/redmine/plugins/プラグイン名
# 削除したディレクトリが存在しないことを確認します

sudo systemctl restart apache2.service
  • バックアップしたDBのレストア
cd /hoge && pwd
# DBデータをバックアップしたディレクトリに移動します。

mysql -h DBホスト -u RedmineのDBユーザ -p RedmineのDB名 < RedmineのDBバックアップ
# 例 mysql -h localhost -u redmine -p redmine < redmine_backup.$(date +%Y%m%d).sql
# この処理で聞かれるパスワードはredmineインストール時に設定したDBユーザのものです

sudo systemctl restart apache2.service

この後、元に戻っていれば作業は完了です。

こうならないために

日々のバックアップを取る

これは必須です。最低限、データベースの定期的なバックアップを取り、障害に備えましょう。

参照(『こうなってしまったため』書き起こしました:)

また、作業前に

cd /hoge && pwd
# 任意のバックアップディレクトリに移動します

mysqldump -h localhost -u redmine -p --no-tablespaces --single-transaction redmine > redmine_backup.$(date +%Y%m%d).sql
# それぞれ -h ホスト名 -u redmine -p ユーザ オプション db名です。
# パスワードはredmineインストール時に設定したDBユーザのものです

等の、DBバックアップも必要です。

システムごとバックアップを取る

仮想サーバで動かしている、AWSのようなクラウドサービスを利用している場合はスナップショットを取得し、OSごとバックアップするのが後腐れありません。

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