この記事を今のトレンドに合わせた上でのステップバイステップとした記事です。
概要
Ubuntu24.04にWebサーバーApacheをインストールします。最近のトレンドではNginxではあるものの、
- 豊富なモジュールとカスタマイズ
- 動的コンテンツの設定をしやすい
- 小規模サイトを立ち上げる上での手間の少なさ
- 外部ファイルやモジュールの連携により、以下のような細かい設定が可能
- 自宅等からのアクセスログを残さず、ログの透明化を図る
- Robots.txtを無視する悪質なクローラーの排除
- mod_securityに代表されるWAF(Web Application Firewall)の設置
を考慮してのApache設定です。
さっくりとした手順
- (未実施の場合必須)UFWの設定を行います。
- Apacheのインストールを行います。
- Apacheの設定を行います。
- 設定の反映を確認します。
(未実施の場合必須)UFWの設定
この作業、サーバ移設などになれている人ほど陥る罠です。「設定はしっかりしている。なのにサンプルページすら引っかからない!」という場合、大概が「UFWでポート80/443を空けていない」パターンが大半を占めます。
大前提
SSH接続を許可(ポート22はSSH記事で許可済みを前提とする)。
設定の前の心構え:
UFWは堅牢であると同時に融通の利かない門番です。設定を間違えると「自分のサーバにログインできない」事態が易々と発生します。
そのため、この作業に臨む際は落ち着いて臨みましょう。コマンドを打つ際に3回ぐらい深呼吸してもいいぐらいの心構えです。
- http通信を許可する
sudo ufw allow http comment 'Allow HTTP traffic for Apache'
- https通信を許可する
sudo ufw allow https comment 'Allow HTTPS traffic for Apache'
- 設定を確認する
sudo ufw status verbose
上記、http/httpsが有効になっていることを確認します。
- UFWが有効になっていない場合:有効化
sudo ufw enable
インストールを行います。
- パッケージ全体のアップデート
sudo aptitude update
- apacheのインストール
sudo aptitude install apache2
- バージョン確認
apache2ctl -v
- 表示例
Server version: Apache/2.4.62 (Ubuntu)
Server built: 2024-07-22T12:37:10
- サービス稼働確認
systemctl status apache2.service
enabled
とactive (running)
を確認します。
設定を行います。
- 設定ファイルのバックアップ
sudo cp -pi /etc/apache2/apache2.conf /path/to/backup/directory/apache2.conf.$(date +%Y%m%d)
任意のバックアップディレクトリを指定します。
- 設定ファイルのバックアップ確認
diff -u /path/to/backup/directory/apache2.conf.$(date +%Y%m%d) /etc/apache2/apache2.conf
差分が無いことでバックアップを確認します。
- 設定ファイル追記
sudo tee /etc/apache2/apache2.conf > /dev/null << 'EOF'
ServerSignature Off
ServerTokens Prod
ServerName example.com # <-- ここに実際のドメイン名またはホスト名を指定
EOF
自分のサーバー名を英数字で置き換えてください。
- サーバーの署名をオフにして
- 最小限の情報のみを公開し
- Webサーバの名前を指定する
内容です。
- 追記確認
diff -u /path/to/backup/directory/apache2.conf.$(date +%Y%m%d) /etc/apache2/apache2.conf
- 差分内容
+ ServerSignature Off
+ ServerTokens Prod
+ ServerName 自分のサーバー名
設定反映を確認します。
- 構文確認
sudo apache2ctl configtest
Syntax OKを確認します。
- サービス再起動
sudo systemctl restart apache2.service
- サービス再起動確認
systemctl status apache2.service
active (running)
を確認します。
- 設定反映確認
curl -I http://localhost
以下のように、ServerヘッダーにApacheのみが表示されていることを確認します。
Server: Apache
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