2024年9月から利用してきた WebARENA VPS を XServer VPS に切り替えました。
理由は大きく分けて以下の3点です。
1. 物理的リソースの逼迫
旧環境では、以下のアプリが同時稼働していました。
- 個人用 Redmine
- コミュニティ用 Redmine
- 公開用 Redmine (atelier.ryza.jp、atelier.reisalin.com のマルチドメイン)
- 公開用 BookStack(barrel.reisalin.com)
- Nextcloud
- Laravel アプリ ×2
この構成ではメモリ使用量が常に高止まりし、スワップ発生も頻繁。
安定運用のためには、より余裕のある環境が必要でした。
2. キャンペーン終了によるコスト増
WebARENA VPS の 4GB プランはキャンペーン中であれば 月額約980円 と魅力的でしたが、
終了後は 月額約1,600円 に上昇。コスト面の優位性が失われました。
3. XServer VPS を選んだ理由
- 既にこの WordPress をホストしている会社で信頼性が高い
- 同価格帯でも メモリ6GB と余裕がある
- NVMe SSD 搭載でストレージ速度が段違い
- 年額契約でキャンペーン終了後も料金安定
- 最終的にWebARENA 4GB プランより安くなる
サーバ移行のタイムライン
- 8/03 : 契約、初期設定(UFW / fail2ban)
- 8/04 : 負荷試験を兼ねて Growi 導入(Apache / MongoDB / Elasticsearch / Node)
- 8/05 : MySQL 導入
- 8/06 : ModSecurity 導入
- 8/07 : PHP-FPM 導入、Wasabi 接続、Nextcloud・BookStack・Laravel アプリ移行
- この時点で「Growiを削除しなくてもいける」と確信
- 8/08 : Redmine 6.0 新規構築に挑戦 → DB移行でエラー
- 方針転換し Redmine 5.1 を移植(公開用)
- 8/09 : 残りの Redmine 2件も移行完了、DNS 切替、WebARENA 解約
結果: 7日間で全サービス移行完了。Growi 常駐のまま全サイトを載せられたのは想定外というか、嬉しすぎる誤算でした。
スペック比較
項目 | WebARENA(旧) | XServer(新) | 変化 |
---|---|---|---|
CPU | Xeon E3-12xx (2011年) | AMD EPYC Milan (2021年) | 大幅性能向上 |
vCPUコア数 | 4コア | 4コア | 同等 |
メモリ | 4GB | 6GB | 1.5倍 |
ストレージ | 80GB SSD | 150GB NVMe SSD | 約1.9倍+高速化 |
ネットワーク | 500Mbps | 100Mbps | 低下 |
月額料金 | 約1,630円(終了後) | 1,439円(年額換算) | 安価 |
新環境のメモリ状況
free -h
total used free shared buff/cache available
Mem: 5.8Gi 2.1Gi 1.6Gi 121Mi 2.5Gi 3.6Gi
Swap: 2.0Gi 623Mi 1.4Gi
Growi(MongoDB + Elasticsearch + Node)常駐のままで 3.6GiB available。
旧環境より明確に余裕があり、スワップも軽減。
感想と今後
- 前払いの安心感:年額払いで価格変動リスクなし
- サービス統合効果:VPSとレンタルサーバを同社で一元管理
- 展望:Redmine 6.0 アップデート挑戦、または5.1での堅牢運用
個人的に、NWの転送速度をサーバのリソースで解決するパワープレイができたのが安心です。