自分がボードゲームにハマって割と最初の方に買っている『ダイスセトラーズ』。プレイ時間は長めであるものの、独特の魅力を持っています。
イラストの雰囲気やマップの地勢、そしてアクション「研究」で得られる技術(『明白なる使命』や『ゴールドラッシュ』など)からしても、開拓当初のアメリカを舞台にしていることは明白。プレイヤーは新大陸に入賞してきたばかりの開拓者。そんな新天地をダイスを用いて
- 探検
- 入植
- 雇用
- 収穫
- 襲撃
- 研究
- 公益
していき、最終的に「他の誰よりも新天地の支配」していくというのがゲームの目的。
“ダイス”を軸にしている以上、運の要素はありますが
- 出目を操作する
- 追加で引ける
が用意されているので、このゲームの本質は「ダイスを軸にした行動エンジンを作っていく」ものです。
また、ゲームの終了条件が
- 用意されているダイスが2色以下に減る
- 地図タイルをこれ以上引けない
- 勝利点が尽きる
- 誰かが自分の家を5軒建てる
と、多岐にわたっているから盤面の俯瞰が必要になりますし、「ゲームの進行につれてダイスが増え、一つ一つのアクションが非常に強力になる」ため、中盤から終盤にかけての緊張感はヒリつくものがあります。
誰かが地図を引いたときに隣接したプレイヤーは「相乗り」できたり、他のプレイヤーのテントを「襲撃」するなど、インタラクションも非常に強め。
- ダイスを入れる布袋が小さすぎる
- プレイスペースの他に資源の共通ストックや技術カードを広げるエリアが必要
という欠点があるので、それらをカバーできれば
- 有利な条件でゲームを終わらせるアクションビルドの醍醐味
- 「ザ・拡大生産」と言うべき中盤以降の派手な動き
- 特殊なダイスをジャラジャラ振っていく快感
- 誰かが終了条件のトリガーを引いても、最後の1ターンで捲れる緊張感
と、「色々な状況に合わせて新たな道を切り開く」フロンティア・スピリットを体現している重量級ゲームでした。
なお、自分が一番気に入っているのは、特殊ダイスとタイルだけで人と戦っているような動きをするソロプレイルールです。