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Linuxサーバでの失敗と切り戻しと心構え。

当サイトに残しているLinuxの設定について。

多くのケースで

sudo cp -pi /etc/apache/sites-available/hoge.example.conf /path/to/backup/hoge.example.conf.$(date +%Y%m%d)
# 任意のバックアップディレクトリを指定します。

diff -u /etc/apache/sites-available/hoge.example.conf /path/to/backup/hoge.example.conf.$(date +%Y%m%d)
# バックアップが保存されたか、差分がないことで確認します。

と、バックアップを取っています。その重要性を書こうとしましたが、ChatGPTの方がうまく説明してくれるのではと思いプロンプトを叩いてみると、物の見事に答えてくれました。

設定変更作業を行う際に設定ファイルをバックアップし、失敗した場合にバックアップファイルから切り戻すことは非常に重要です。以下にその重要性をいくつか説明します:

  1. システムの安全性と信頼性の確保:
    サーバーの設定ファイルに誤った変更を加えると、サーバーの正常な動作に影響を及ぼす可能性があります。バックアップを取らない場合、問題が発生したときに元の状態に戻す手段がなくなり、システムの安全性と信頼性が損なわれる可能性が高まります。
  2. トラブルシューティングの助け:
    設定変更による問題が発生した場合、バックアップファイルを使用して元の設定に戻すことで、問題を解決する手助けとなります。バックアップがない場合、問題の特定や修正が難しく、システムの停止時間が延長される可能性があります。
  3. 変更履歴の記録:
    バックアップファイルを保存することにより、設定変更の履歴を確認できます。特定の変更が問題を引き起こす場合、どの変更が原因かを特定しやすくなります。これにより、同じ問題が将来的に再発するのを防ぐのに役立ちます。
  4. 開発とテストのサポート:
    バックアップファイルは、新しい機能や設定変更をテストする際にも役立ちます。変更前の設定ファイルを使用して、新しい設定が期待どおりに機能するかどうかを確認できます。
  5. バージョン管理とチーム協力:
    プロジェクトが複数の開発者や管理者によって共同管理される場合、バックアップファイルを使用することで、異なるバージョンの設定ファイルを比較し、変更を調整するのに役立ちます。

バックアップを取る際には、タイムスタンプを含む有効なファイル名を使用し、適切な場所に保存することをお勧めします。また、定期的にバックアップを更新し、システムの変更が行われるたびに新しいバックアップを作成することが重要です。バックアップと適切な設定管理は、システムの安全性と信頼性を確保するために欠かせないプラクティスです。

この事態が発生したので、設定ファイルを切り戻す際の心構え的なことを書いていきます。

エラーの事象を確認します。

  1. 本来とは意図しない動きが発生した。
  2. サイトそのものが見られなくなった。

など、設定変更時にはトラブルはつきものです。その際、まず、すぐ修正しようとせず

「今起きている現象は何か」

を記録しておきます。

  • システムログ
  • スクリーンショット
  • 概要

何でも構いません。「今の現象をありのまま記録する」が重要です。

切り戻しを実施します。

ある程度の記録が発生した後、「元の状態に戻す(切り戻し)」を行います。

冒頭の「hoge.example.conf」設定ファイルの変更中に不具合が発生した場合の切り戻し手順を示します。

  • 問題を起こした設定ファイルをコピーする

この作業は原因追及のために必要です。

sudo cp -pi /etc/apache/sites-available/hoge.example.conf /path/to/backup/ERROR_hoge.example.conf.$(date +%Y%m%d)
# バックアップしたファイルとは別の名前にしておきます。
  • 切り戻しを実施する

cp バックアップファイル 元のファイル

の順番を間違えると二次災害を生みます。

sudo cp -pi /path/to/backup/hoge.example.conf.$(date +%Y%m%d) /etc/apache/sites-available/hoge.example.conf 
  • サービスを再起動する

ここではWebサービス(apache)の再起動を行います。

sudo systemctl restart apache2.service

sudo systemctl status apache2.service
# サービス稼働を確認します。

修正前の状態であることを確認します。

証明書の更新作業だったら、「有効期限が延びていないこと」など、明確な指標があると楽です。

失敗を悔やむより

  1. どんな失敗があったかを記録する
  2. 元の状態に戻す
  3. その後で原因を考える
  4. 原因をフィードバックする

の方が、自分にとっても利用者にとっても建設的です。

GrowiのDB格納先を変更。(mongod.conf編集)

GrowiのDB保存先を、冗長性を持たせたディスクに移設したときのメモです。

動作を確認した環境

  • Ubuntu 20.04
  • MongoDB v4.4.13
  • Growi 6.1.14

さっくりとした手順

  1. MongoDBサービスを停止します。
  2. DBの格納ディレクトリを作成します。
  3. MongoDBの設定ファイルを編集します。
  4. MongoDBサービスを再開します。
  5. 格納ディレクトリが変わったことを確認します。

MongoDBの停止

これは確実に行ってください。でないと、作業中にDBが書き換えられ不具合が発生する可能性があります。
(共有Wikiであればなおさらです)

sudo systemctl stop mongodb

systemctl status mongodb
# inactive(dead)を確認します

新規格納ディレクトリの作成

sudo mkdir /home/mongodb
# 任意の保存ディレクトリを作成します

sudo chown -R mongodb:mongodb /home/mongodb

ls -ld /home/mongodb
# ディレクトリの所有者がmongodbであることを確認します

既存データのコピー

  • ディレクトリ移動
cd /var/lib/mongodb && pwd

ll
# .wtで終わるファイルがあることを確認します
  • ファイルコピー
sudo cp -pir * /home/mongodb
# 先ほど作成したディレクトリにコピーします
  • ファイルコピー確認
cd /home/mongodb && pwd

ll
# コピーしたファイル一式があることを確認します

設定ファイル修正

  • 設定ファイルのバックアップ取得
sudo cp -pi /etc/mongod.conf /path/to/backup/mongod.conf.$(date +%Y%m%d)
# 任意のバックアップディレクトリを指定します。

diff -u /etc/mongod.conf /path/to/backup/mongod.conf.$(date +%Y%m%d)
# バックアップが保存されたか、差分がないことで確認します。
  • 設定ファイル編集

/etc/mongod.conf を教義・信仰に沿ったエディタで修正します。

  • 編集内容
  dbPath: /home/mongodb
  • 差分内容
-  dbPath: /var/lib/mongodb
+  dbPath: /home/mongodb

設定反映 (MongoDB再開)

sudo systemctl start mongod.service

systemctl status mongod.service
# active(running)を確認します

設定反映確認

  • ブラウザでの確認
  1. MongoDBを利用しているアプリ(Growi)にアクセスします。
  2. 正常にアクセスできて、Wikiの閲覧や編集、作成ができることを確認します。
  • サーバでの確認
cd /home/mongodb && pwd

ls -lart
# .wtファイルの更新時刻がブラウザで編集した時と同じであることを確認します。

cd /var/lib/mongodb && pwd

ls -lart
# .wtファイルの更新時刻が操作前と同じことを確認します。

事後作業(必要に応じて)

問題なく稼働することが確認されたら、元の保存ファイルを削除(退避)させます。

NFSマウントによるサーバディレクトリのマウント。

予備で使っているUbuntuサーバ。ディスク容量が余っているのでバックアップサーバとして用いてみました。

前提

  • サーバA(メイン)とサーバB(バックアップ)が同一NW上につながっている。
  • 両方ともサーバはUbuntu。
  • サーバBの/home/backupディレクトリをバックアップとして用いる。

さっくりとした手順

  1. サーバBでNFSサーバをインストールします。
  2. サーバBでサーバAの許可設定を行います。
  3. サーバAでサーバBのディスクをマウントします。
  4. 再起動時、自動マウントできるように設定します。

NFSサーバインストール (サーバB)

sudo aptitude update
sudo aptitude install nfs-kernel-server

NFSサーバアクセス許可設定 (サーバB)

教義・信仰に沿ったエディタで以下のファイルを編集・追記します。

  • 編集するファイル
/etc/exports
  • 追記する内容
/home/backup <サーバAのIPアドレス>(rw,sync,no_root_squash,no_subtree_check)

NFSサーバの設定反映

sudo systemctl restart nfs-kernel-server

NFSクライアントのインストール(サーバA)

sudo aptitude update
sudo aptitude install nfs-common

マウントするディレクトリの作成(サーバA)

sudo mkdir /mnt/backup

サーバのマウント確認(サーバA)

  • NFSマウント
sudo mount <サーバBのIPアドレス>:/home/backup /mnt/backup
  • マウント確認
df -h
# サーバBのIPアドレス:/home/backup  と見えていれば成功です
  • ファイルの読み書きを行えるか確認
sudo mkdir test

sudo chown -R hoge:hoge test
# hogeは任意のユーザ名を指定します

cd test

touch test.txt

ls test.txt
# ファイルが表示されることを確認します

rm test.txt
ls test.txt
# ファイルが表示されないことを確認します
  • マウント解除
cd
#/mnt/backupにいるとマウント解除できません

sudo umount /mnt/backup
  • マウント解除確認
df -h
# サーバBのIPアドレス:/home/backup が消えていればマウント解除できています

fstab編集(サーバA)

サーバAを再起動しても自動的にサーバBのディレクトリをマウントできるようにします。

教義・信仰に沿ったエディタで以下のファイルを編集・追記します。

  • 編集するファイル
/etc/fstab
  • 追記する内容
<サーバBのIPアドレス>:/backup /mnt/backup nfs rw,sync 0 0

自動マウント確認(サーバA)

※サーバの再起動を行うので、作業時は注意してください。

sudo reboot
df -h
# サーバBのIPアドレス:/home/backup  と見えていれば成功です

rsyncやlsyncと違って、あたかもそのディスクがサーバ上にあるかのように扱えるのがポイントです。

もちろん、NW越しにデータの読み書きをするので、速度はNWの帯域や処理速度に依拠します。過信は禁物です。

Nextcloudのインストール後の対応:ログローテーションの設定

Nextcloudは多層的なWebアプリスイートであるため、ログがたちまち肥大化します。

そのため、設定後、ログローテーションの設定を行います。

動作確認環境

  • Ubuntu 20.04
  • Nextcloud 27.02
  • Apache2.4経由で稼働
  • PHP 8.1

さっくりとした手順

  1. logrotate.dにファイルを追加します。
  2. 動作を確認します。
  3. logrotateサービスを再起動します。

ファイルの追加

以下の通り、ファイルを追加します。【】内は設定したログファイルの格納ディレクトリにしてください。

cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/logrotate.d/nextcloud
【/var/log/nextcloud/】*.log {
    daily
    dateext
    dateformat -%Y%m%d
    rotate 10
    missingok
    notifempty
    su www-data www-data
    create 640 www-data www-data
    sharedscripts
    compress
    delaycompress
        postrotate
                if invoke-rc.d apache2 status > /dev/null 2>&1; then \
                    invoke-rc.d apache2 reload > /dev/null 2>&1; \
                fi;
        endscript
}
__EOF__
それぞれの内容
  1. /var/log/nextcloud/*.log: /var/log/nextcloud/ ディレクトリ内の全ての .log ファイルを対象にしてログローテーションが行われます。
  2. daily: 日ごとにログをローテートします。
  3. dateext: ログファイル名に日付が追加されます。
  4. dateformat -%Y%m%d: 日付のフォーマットが "年4桁月2桁日2桁" の形式で指定されます。
  5. rotate 10: ログファイルは10世代まで保持され、古いファイルは削除されます。
  6. missingok: ログファイルが存在しない場合でもエラーを出さずに処理を続行します。
  7. notifempty: ログファイルが空の場合、ローテーションを行わずにスキップします。
  8. su www-data www-data: ローテーション操作時にログファイルの所有者とグループを www-data ユーザーに変更します。
  9. create 640 www-data www-data: 新しいログファイルが作成される際、所有者 www-data とグループ www-data、パーミッション 640 で作成されます。
  10. sharedscripts: ローテーションの前後に prerotate および postrotate セクション内のコマンドを共有します。
  11. compress および delaycompress: ローテート後にログファイルを圧縮し、以前のファイルを圧縮しないようにします。
  12. postrotate: ローテーションが完了した後、Apache2サーバーが起動している場合にApache2をリロードします。

設定確認

sudo logrotate -v /etc/logrotate.d/nextcloud

エラーがないことを確認します。

設定反映

sudo systemctl restart logrotate.service

これで設定は完了です。後日、アクセスログが圧縮されていることを確認します。

すぐ確認したい場合は

sudo logrotate -f /etc/logrotate.d/nextcloud

で、強制的にローテートさせます。

Nextcloudのインストール後の対応:cron設定

Nextcloudのインストール後の設定で概要でのセキュリティチェックがパスしましたが、

管理>基本設定で

最終ジョブ実行は %s です。何か問題が発生しています。

と出ていますので、これの設定を行います。

動作を確認した環境

  • Ubuntu 20.04
  • Apache 2.4系
  • PHP8.1
  • Nextcloud 27.0.2

さっくりとした手順

  1. Nextcloud上で設定を変えます。
  2. 一度Cronを走らせます。
  3. Cron設定を行います。
  4. 動作を確認します。

Nextcloud設定変更

  1. Nextcloud>管理>基本設定に進みます。
  2. バックグラウンドジョブをCronに設定します。

Cron作動

NextcloudがインストールされたサーバにSSHログインし、以下を実行します。

sudo -u www-data /usr/bin/php /var/www/html/nextcloud/cron.php

# 自分がnextcloudをインストールした環境に合わせます。
# 筆者環境
# sudo -u www-data /usr/bin/php /home/www-data/nextcloud/cron.php

Cron実行確認

  1. Nextcloud>管理>基本設定に進みます。
  2. 以下のように「最終ジョブ実行は○分前です」が表示されることを確認します。

Cronログ設定

Ubuntu 20.04の初期設定はcronログの出力が無効になっているので、修正します。

cd /etc/rsyslog.d

sudo cp -pi 50-default.conf /path/to/backup/50-default.conf.$(date +%Y%m%d)
# 任意のバックアップディレクトリを指定します。

diff -u 50-default.conf /path/to/backup/50-default.conf.$(date +%Y%m%d)
# 差分がないことでバックアップされていることを確認します。
  • ファイル修正

教義・信仰に合わせたエディタで以下を修正します。

  • 修正前
#cron.*                         /var/log/cron.log
  • 修正後
cron.*                         /var/log/cron.log
  • 設定反映
sudo systemctl restart rsyslog.service

Cron登録

  • crontab起動
sudo -u www-data crontab -e
  • 追記内容
*/5 * * * * /usr/bin/php -f /var/www/nextcloud/cron.php
# 自分の環境に合わせます。
# 筆者環境
# */5 * * * * /usr/bin/php -f /home/www-data/nextcloud/cron.php
  • Cron登録確認
tail -50 /var/log/cron.log
  • BEGIN EDIT (www-data)
  • REPLACE EDIT (www-data)
  • END EDIT (www-data)

と表示されていれば、Cron登録は確認されています。

  • メール設定
  • config.phpの設定
  • メモリキャッシュの設定
  • redis-serverの組み込み
  • cron設定

が終われば、一応、初期準備は済んだと思います。

Nextcloudのインストール後の対応:config.php修正とredis-server組み込み

本記事はNextcloudに関する記事を再構成して2023年8月現在の安定版27.0.2に合わせた設定となっています。

メール設定後、Nextcloudのセキュリティ&セットアップ警告をまとめて対応します。

  • データベースは取引ファイルを見ることに使われています。パフォーマンスをあげるには、可能であればメモリーのキャッシュを設定してください。
  • ご使用のシステムには、デフォルトの電話地域が設定されていません。
    メモリーキャッシュが構成されていません。

動作を確認した環境

  • Ubuntu 20.04
  • Apache 2.4系
  • PHP8.1
  • Nextcloud 27.0.2

さっくりとした手順

  1. 追加パッケージ(redis-server)をインストールします。
  2. config.phpを追記・修正します。
  3. Apacheを再起動します。

追加パッケージのインストール

※Nextcloud 27系からキャッシュサーバの組み込みは推奨となりました。

  • redisインストール
sudo aptitude install redis-server php8.1-redis
# 必要に応じてaptを用いてください。
# 自分のPHPバージョンを付与することを忘れないようにしてください。(でないと、最新のPHPもインストールされます)
  • redisインストール確認
systemctl status redis-server.service
# active (running)を確認します
  • hosts確認
cat /etc/hosts

を実行し、

127.0.1.1       localhost

と表示されていれば、

127.0.0.1       localhost

に修正します。Ubuntu20.04系はなぜかlocalhostを127.0.1.1と設定されるケースがありました。

コンフィグ追記

  • ディレクトリ移動
cd /var/www/html/nextcloud/config && pwd
# 移動先は自身の環境に合わせます。
# そのディレクトリにいることを確認します。
  • バックアップ
sudo cp -pi config.php /path/to/backup/config.php.$(date +%Y%m%d)
# バックアップ先は任意のディレクトリを指定してください。
  • バックアップ取得確認
sudo diff -u config.php /path/to/backup/config.php.$(date +%Y%m%d)
# エラーなく実行され、差分が表示されなければバックアップはできています。
  • ファイル追記

教義、信仰に合わせたエディタで以下を追記して保存します。

注意点:最下行の);直上に追記します。

  'default_phone_region' => 'JP',
  'memcache.local' => '\OC\Memcache\APCu',
  'filelocking.enabled' => true,
  'memcache.locking' => '\\OC\\Memcache\\Redis',
  'redis' => 
   array (
     'host' => 'localhost',
     'port' => 6379,
     'timeout' => 3,
   ),
  • ファイル差分確認
sudo diff -u /path/to/backup/config.php.$(date +%Y%m%d) config.php 
# 先程保存したバックアップを指定します。
  • 差分内容
+  'default_phone_region' => 'JP',
+  'memcache.local' => '\OC\Memcache\APCu',
+  'filelocking.enabled' => true,
+  'memcache.locking' => '\\OC\\Memcache\\Redis',
+  'redis' => 
+   array (
+     'host' => 'localhost',
+     'port' => 6379,
+     'timeout' => 3,
+   ),
 );

Webサービス再起動

  • サービス再起動
sudo systemctl restart apache2.service
  • 再起動確認
systemctl status apache2.service
# active (running)を確認します。

設定反映確認

  1. Nextcloudに管理者権限でログインします。
  2. 管理>概要で以下の画面が表示されれば、設定は反映されています。

Nextcloudのインストール後の対応:メールサーバ(Gmail連携)

Nextcloudインストール後に出てくるこの警告画面を潰していきます。

メールサーバーの設定が未設定または未確認です。基本設定で設定を行ってください。その後、フォームの下にある「メールを送信」ボタンで設定を確認してください。

基本的に、Redmineと同じ方法でNextcloudはメールサーバの設定が可能になります。

前提

  • Gmailのアプリパスワードを取得していること
  • Nextcloudの個人設定でメールアドレスを登録していること

https://atelier.reisalin.com/projects/zettel/knowledgebase/articles/22

のみです。

管理>基本設定に進みます。

設定の前に

メールサーバーの設定を行います。

  • 送信モード
    • SMTP
  • 暗号化
    • NONE/STRTLS
  • 送信元アドレス
    • Gmailアドレス
  • サーバーアドレス
    • smtp.gmail.com
  • ポート
    • 587

認証情報を入力します。

上記の設定後、「認証を必要とする」にチェックを入れます。

資格情報を入力する欄が出てきます。

  • Username
    • Gmailアドレス
  • パスワード
    • 発行したアプリパスワード

を入力後、保存をクリックします。

送信チェックをします。

「メールを送信」をクリックして、Nextcloudからのメールが送信されれば成功です。

続・Ubuntu 20.04にNextclodを新規インストール。

この記事を作り直したという形です。新たにインストールしたUbuntu20.04系サーバに、一からNextcloudを入れる必要がありました。

上記の記事で不完全なところがありましたので、改めて作成いたします。

前提

以下が稼働済みです。

  • Ubuntu 20.04
  • MySQL 8.0.33
  • Apache 2.4

また、設定するドメインに即したサーバ証明書があることを前提に本記事を作成しています。

さっくりとした手順

※SSHログインし、ターミナルでの操作を行います。

  1. PHPのレポジトリを追加して、Ubuntu20.04でもPHP8.xが使えるようにします。
  2. PHPの設定を行います。
  3. Nextcloud用のDBを作成します。
  4. Nextcloudのプログラムを適切な位置に配置します。
  5. Nextcloudを動かすためのApache設定ファイルを設定します。
  6. Webブラウザで設定を行います。

PHPレポジトリを追加して必要パッケージをインストールします。

  • レポジトリ追加
sudo add-apt-repository ppa:ondrej/php
# Ubuntu20.04系ではこれを行わないとPHP7.4系しかインストールされません。
sudo aptitude update
# 追加後、パッケージのアップデート
  • PHPインストール
sudo aptitude install php8.1

sudo aptitude install php8.1-{opcache,pdo,bcmath,calendar,ctype,fileinfo,ftp,gd,intl,json,ldap,mbstring,mysql,posix,readline,sockets,bz2,tokenizer,zip,curl,iconv,phar,xml,dev}

sudo aptitude install php8.1-{imagick,gmp}

sudo systemctl restart apache2.service
# PHPモジュールをWebサーバと連携させるため反映させます
  • PHPインストール確認
php -v
PHP 8.1.21 (cli) (built: Jul  8 2023 07:09:57) (NTS)

PHPの設定を行います。

  • memcacheとAPCuの有効化
cd /etc/php/8.1/cli/conf.d
cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/php/8.1/cli/conf.d/10-opcache.ini
opcache.enable=1
opcache.enable_cli=1
opcache.interned_strings_buffer=16
opcache.max_accelerated_files=10000
opcache.memory_consumption=128
opcache.save_comments=1
opcache.revalidate_freq=1
__EOF__
cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/php/8.1/cli/conf.d/20-apcu.ini
[apcu]
apc.enabled=1
apc.shm_size=32M
apc.ttl=7200
apc.enable_cli=1
apc.serializer=php
__EOF__

  • php.ini修正
sudo cp -pi /etc/php/8.1/apache2/php.ini /path/to/backup/php.ini.$(date +%Y%m%d)
# /path/to/backupは任意のバックアップを設定してください。

diff -u /etc/php/8.1/apache2/php.ini /path/to/backup/php.ini.$(date +%Y%m%d)2
# 差分が存在しないことにより、バックアップが取れていることを確認します。

sudo sed -i 's/memory_limit = 128M/memory_limit = 512M/g' /etc/php/8.1/apache2/php.ini
# memory_limitを推奨値の512Mに置き換えます。
  • 差分確認
diff -u  /path/to/backup/php.ini.$(date +%Y%m%d) /etc/php/8.1/apache2/php.ini
# 取得したバックアップと置き換えたファイルの差分を確認します
  • 差分
-memory_limit = 128M
+memory_limit = 512M
  • apache 再起動
sudo systemctl restart apache2.service

NextcloudのDBを作成します。

  • MySQLにroot権限でログイン
mysql -u root -p
  • MySQLユーザ追加
CREATE USER 'nextcloud'@'localhost' IDENTIFIED BY 'password';
# パスワードはポリシーに合わせて適切なものを指定してください。

CREATE DATABASE IF NOT EXISTS nextcloud CHARACTER SET utf8mb4 COLLATE utf8mb4_general_ci;

GRANT ALL PRIVILEGES ON nextcloud.* TO 'nextcloud'@'localhost';
FLUSH PRIVILEGES;

EXIT;
  • 追加したNextcloud用ユーザでログイン
mysql -u nextcloud -p
# 設定したパスワードでログインできることを確認します
  • DB作成確認
SHOW DATABASES;
# 作成したデータベースnextcloudがあることを確認します

EXIT;

Nextcoludのプログラムを配置します。

cd /hoge && pwd
# 任意の作業用ディレクトリを指定します。

wget https://download.nextcloud.com/server/releases/latest.zip

unzip latest

sudo mv nextcloud /home/www-data/
# ファイルサーバとして運用するので、/home領域に設置します。

sudo chown -R www-data:www-data /home/www-data/nextcloud

Apacheの設定ファイルを作成します。

  • ログディレクトリの作成
sudo mkdir /var/log/nextcloud
sudo chown www-data:www-data /var/log/nextcloud
  • nextcloud用の設定ファイル作成
cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/apache2/sites-available/nextcloud.conf
<VirtualHost *:80>
    servername 【hoge.example.com】
    # ドメイン名を指定します
    RewriteEngine On
        RewriteCond %{HTTPS} off
        RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
# HTTPアクセスを強制的にHTTPSにリダイレクトします
</VirtualHost>

<VirtualHost *:443>
    ServerName 【hoge.example.com】
    # ドメイン名を指定します
    CustomLog /var/log/nextcloud/nextcloud_access.log combined
    ErrorLog /var/log/nextcloud/nextcloud_error.log
    DocumentRoot 【/home/www-data/nextcloud】
    # 自身の環境に合わせます
    <Directory 【/home/www-data/nextcloud】>
    # 自身の環境に合わせます
        Options -MultiViews
        AllowOverride All
        Require all granted
    </Directory>

#SSL設定
  SSLEngine on
    Protocols h2 http/1.1
  # SSLを有効化します

SSLCertificateFile 【/etc/certs/hoge.example.com.crt】
# SSL証明書を指定します
SSLCertificateKeyFile 【/etc/private/hoge.example.com.key】
# 秘密鍵を指定します

# SSLCACertificateFile 【/etc/certs/hoge.example.com.CA.crt】
# 中間証明書が発行元から別ファイルで提供されている場合は、この直上をコメントアウトして中間証明書を指定します

#セキュリティヘッダー付与

    Header always set Strict-Transport-Security "max-age=63072000"
    Header set X-Content-Type-Options "nosniff"
    Header always append X-Frame-Options "SAMEORIGIN"
    Header set X-XSS-Protection "1; mode=block"

</VirtualHost>

SSLProtocol             all -SSLv3 -TLSv1 -TLSv1.1 -TLSv1.2
SSLCipherSuite          ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:EC6-GCM-SHA384
SSLHonorCipherOrder     off
SSLSessionTickets       off

SSLUseStapling On
SSLStaplingCache "shmcb:logs/ssl_stapling(32768)"
# これらのセクションはSSL暗号化強度を高めるための記述です
# </VirtualHost>の外側に書くことにご注意ください
__EOF__
  • Apache設定ファイル反映
sudo a2ensite nextcloud.conf

sudo apache2ctl configtest
# Syntax OKを確認します

sudo systemctl restart apache2.service

ブラウザ上でNextcloudのセットアップを行います。

  • ブラウザでアクセス

ブラウザで、

http://設定したドメイン

にアクセスし、以下を確認してください。

  • 以下のセットアップ画面が出ること。
  • httpがhttpsとなっていること。

以下を入力して「インストール」をクリックします。

  • ユーザ名:
    • 管理者のユーザ名
  • パスワード:
    • 管理者パスワード
  • データベースのユーザー名
    • 作成したユーザー名(nextcloud)
  • データベースのパスワード
    • 設定したデータベースのパスワード
  • データベース名
    • 作成したデータベース(nextcloud)
  • データベースのホスト名
    • localhost:3306
      • (MySQLのポート番号)

推奨アプリのインストールに関しては、好みでスキップかインストールを行ってください。

インストールが完了したら、以下のような画面が出ます。

その後の細かい設定に関しては改めて。

Nextcloud、redisサーバー組み込み後の処理。(Ubuntu20.04)

こちらの続き。Ubuntu 20.04で立ち上げたNextcloudサーバの状況を調べると、以下を確認しました。

redis-server.service: Can't open PID file /run/redis/redis-server.pid (yet?) after start

この問題の対処を行います。

参考:

https://github.com/redis/redis/issues/7361

  • ログ確認
cat /var/log/redis/redis-server.log
  • ログ抜粋

WARNING overcommit_memory is set to 0! Background save may fail under low memory condition. To fix this issue add 'vm.overcommit_memory = 1' to /etc/sysctl.conf and then reboot or run the command 'sysctl vm.overcommit_memory=1' for this to take effect.

  • バックアップ
sudo cp -pi /lib/systemd/system/redis-server.service /path/to/backup/redis-server.service.$(date +%Y%m%d)
# /path/to/backup は任意のバックアップディレクトリを指定します。
diff -u /lib/systemd/system/redis-server.service /path/to/backup/redis-server.service.$(date +%Y%m%d)
# 差分が無いことでバックアップを確認します。
  • 書き換え

以下のファイルを差分の通りに、教義・進行に沿ったエディタで編集します。

/lib/systemd/system/redis-server.service 

※ここでは、PIDFileを参照させない(コメントアウトする)一番簡単な方法を採りました。

 [Service]
 Type=forking
 ExecStart=/usr/bin/redis-server /etc/redis/redis.conf
-PIDFile=/run/redis/redis-server.pid
+#PIDFile=/run/redis/redis-server.pid
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable redis-server
sudo systemctl restart redis.service
  • 対処後確認
systemctl status redis-server.service

で、上記の

redis-server.service: Can't open PID file /run/redis/redis-server.pid (yet?) after start

が出ないことを確認です。

Nextcloudサーバにredisサーバを組み込み。

Nextcloudを27.0.1にアップデート後――管理画面で

・データベースは取引ファイルを見ることに使われています。パフォーマンスをあげるには、可能であればメモリーのキャッシュを設定してください。

が表示されたので、それに対して対応します。

前提環境

  • Ubuntu 20.04
  • Nextcloud27.0.1
  • Apache 2.4
  • PHP 8.1

さっくりとした手順

SSHでログインし、ターミナルでの操作を行います。

  1. redis関係をインストールします。
  2. Nextcloudのコンフィグを追記します。
  3. Webサービスを再起動します。

手順

追加パッケージのインストール

  • redisインストール
sudo aptitude install redis-server php8.1-redis
# 必要に応じてaptを用いてください。
# 自分のPHPバージョンを付与することを忘れないようにしてください。(でないと、最新のPHPもインストールされます)
  • redisインストール確認
systemctl status redis-server.service
# active (running)を確認します
  • hosts確認
cat /etc/hosts

を実行し、

127.0.1.1       localhost

と表示されていれば、

127.0.0.1       localhost

に修正します。Ubuntu20.04系はなぜかlocalhostを127.0.1.1と設定されるケースがありました。

コンフィグ追記

  • ディレクトリ移動
cd /var/www/html/nextcloud/config && pwd
# 移動先は自身の環境に合わせます。
# そのディレクトリにいることを確認します。
  • バックアップ
sudo cp -pi config.php /path/to/backup/config.php.$(date +%Y%m%d)
# バックアップ先は任意のディレクトリを指定してください。
  • バックアップ取得確認
sudo diff -u config.php /path/to/backup/config.php.$(date +%Y%m%d)
# エラーなく実行され、差分が表示されなければバックアップはできています。
  • ファイル追記

教義、信仰に合わせたエディタで以下を追記して保存します。

注意点:最下行の);直上に追記します。

  'filelocking.enabled' => true,
  'memcache.locking' => '\\OC\\Memcache\\Redis',
  'redis' => 
   array (
     'host' => 'localhost',
     'port' => 6379,
     'timeout' => 3,
   ),
  • ファイル差分確認
sudo diff -u /path/to/backup/config.php.$(date +%Y%m%d) config.php 
# 先程保存したバックアップを指定します。
  • 差分内容
+  'filelocking.enabled' => true,
+  'memcache.locking' => '\\OC\\Memcache\\Redis',
+  'redis' => 
+  array (
+    'host' => 'localhost',
+    'port' => 6379,
+    'timeout' => 3,
+  ),
 );

Webサービス再起動

  • サービス再起動
sudo systemctl restart apache2.service
  • 再起動確認
systemctl status apache2.service
# active (running)を確認します。

設定反映確認

  1. Nextcloudに管理者権限でログインします。
  2. 管理>概要で以下の画面が表示されれば、設定は反映されています。

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