かなりわかりやすいルールの影に隠れたえげつない妨害要素が特徴的なボードゲーム。数年前に少し遊んでいたものの、改めてこれは凄いゲームだと実感です。
概要
プレイヤーはポルトガルのタイル職人。王に命じられて宮殿の壁を美しく装飾していくのが目的です。
このゲームの良かった点
見栄えの良いコンポーネント
最大の特徴でしょう。見た目も手触りも良く、タイル職人の気分を味わうことができます。
言語依存のないルール
多少の制約があるものの、実際に動きを見せておけば10分足らずのインストでもわかりやすいルールでした。
連鎖の爽快感
タイルが連続や交差していくことで得点は重なっていきます。うまくはまって点を重ねることができれば、落ちものパズルの連鎖のような爽快感を得られるでしょう。
シンプルなルールに隠された失点要素
中盤以降に顕著になります。
- 図案ラインは同じタイルしか置けない
- 図案ラインには配置済みのタイルを置けない
の制約に
「図案ラインに置けないタイルはバーストして失点要素になる」が加わります。
- いかにしてバーストせずに取っていくか
- 逆に相手をバーストさせるためのコントロール
が実にシビアとなっています。
人数でがらりと変わるプレイ感
2人は上述したバーストルールで相手をいかにハメるかというバチバチのアブストラクト。
3人以上はわいわいと高得点を競い合うパーティーゲーム。
なので、プレイ感に合わせて人を決めるという感覚です。
このゲームの少し残念な点
タイルのずれやすさ
特に、得点計算のキューブが当たってしまうと今何点かの確認がしづらかったです。
まとめ
- ものすごく映えるコンポーネント
- わかりやすいルールの裏の失点要素
- アブストラクトとドラフトの融合
などが加わり、プレイ中ずっと「これは天才的なゲーム」だと実感。
個人的に、
- マイナス1点を許容することでスターティングプレイヤーになれる
- 市場に流れたタイルを先行で取れる
の駆け引きに実に感動しました。これまた、名作と呼ばれるには理由があると納得できました。